カテゴリ:95❜1.17 被災後の話。
昼前くらいに親父と母が家に帰ってきた。
母が持っていた手提げの中には握り飯が3個、入っていて、 親父は母に『握り飯で“おかゆ”を炊いてくれや。冷たい握り飯は胃にこたえるさかい。』と言っていました。 ガスは、まだ来ていなかったけれど電気は通っていたので電磁調理器で水さえあれば簡単な煮炊きができました。 母は“おかゆ”を炊く準備を始めたのですが・・・余震が度々、くるため落ち着かず・・・台所をウロウロ。 持ち場を離れれば親父が怒るし・・・・で。 親父は私に『手を出すな。』と言っていたけれど、見ている私の方がイライラした。 で、母と私は選手交代。 私は“おかゆ”を炊き。 母は家の外にいた。昼とはいえ寒いのに。 しばらくすると近所の小父さん達の話し声が聞こえてきました。母の声も。 “おかゆ”が炊ける頃、母が家に恐る恐る入ってきました。 我が家は隣家の二階が落っこちてきそうな光景でしたから。 怖くなかったのか?って? そんなもん、怖いに決まってるやろ! 親父も『怖い。』って言っていましたよ。 でもさ、家で食い止めなければ、お隣さん達も巻き添えを食って将棋倒しになったちゃうんだよね。 だから親父と2人で頑張っていたのだよ。 私も何でも屋の親父を信じていたからね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.09.25 15:23:58
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