カテゴリ:歴史/考古学/毛人
古立中村遺跡、八木連荒畑遺跡の鉢・高坏・器台を分類した。
鏑川上中流域のエリア区分 鏑川上中流域の弥生集落分布 分類結果 「古立ー八木連」 土器分類の類型(在来系は「おぢさん」シート、外来系は「成塚向山」シート参照) 鏑川上中流域弥生後期4期~古墳前期土器分類 鉢の分類集計 鉢は直線的に開き平底で無彩の A1Ma がほとんどを占める。 〔左上〕古立中村32号住居 鉢1 〔右上〕古立中村32号住居 鉢4 〔左下〕八木連荒畑25号住居 鉢1 〔右下〕八木連荒畑8号住居 鉢2 右上の鉢4のみ強く内湾し、丸底の A3Na。 高坏の分類集計 高坏の杯部は「ハの字状に開く」E が多く、次いで樽式の深型の B が多い。樽式の口縁部が外反する深型の杯部 A も多い。脚部は 4 の「ハの状に開く」物が多く、脚部穿孔しないものが多数派だが、丸い孔を穿つものも一定の存在を示す。 〔左上〕八木連荒畑5号住居 高坏1 〔中上〕八木連荒畑8号住居 高坏4 〔右上〕八木連荒畑25号住居 高坏2 〔左下〕八木連荒畑8号住居 高坏9 〔右下〕八木連荒畑25号住居 高坏3 左下の「八木連荒畑8号住居 高坏9」以外はすべて E4Na に分類したが杯部を見るとあまり大きく広がらず、B のやや深い杯部との中間的な形態が多い。脚部も右上の「八木連荒畑25号住居 高坏2」のように大きく広がるものは少なく、やや小さめか 3 の「開脚度が低くあまり広がらない脚部」との中間的な形態を示すものが多い。 器台 器台は古立中村遺跡から出土した F4Na の2点のみ。 〔左〕古立中村29号住居 器台3 〔右〕古立中村30号住居 器台4 赤彩の有無はあるものの互いに似通っている。 器台の少なさが遺跡の時期の下限の手掛かりになりそうだ。器台が様式内で確立している上丹生屋敷山遺跡の環濠外段階より、全体的に早い時期に入るだろう。 上丹生屋敷山(丹生エリア)古墳前期土器編年―高坏、鉢、器台 妙義町遺跡調査会 1990『古立中村遺跡 古立東山遺跡 八木連狸沢遺跡 八木連荒畑遺跡』 土器の図は本報告書から採り、再構成した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.01.20 16:34:38
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