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カテゴリ:疾病
![]() 治療法が定まっていない病気は、なかなかやっかいである。 まずは専門医の選択が重要だが、専門医も手探りでの治療をしている場合もある。 潰瘍性大腸炎もそういった疾患で、ひどい場合患者は一日中便器にしばられた生活を送らねばならない。 消化性潰瘍の原因が今まで言われていた酸だけでなく、主因はヘリコバクターピロリの細菌感染にあったという発見のごとく、潰瘍性大腸炎の犯人も細菌にあるのかもしれない。 全例ではないが、抗生物質による除菌療法が奏効している例もあるようである。 ![]() 2004年夏に潰瘍(かいよう)性大腸炎と診断された東京都内の青果卸業Dさん(59)は、炎症を抑えるため、ステロイドの服用を始めた。 だが、粘血便は止まらず、1日10回以上の便意や激しい腹痛に悩まされた。多忙な早朝の青果市場では、紙おむつをつけて仕事に臨んだ。 診断から1年余り、度重なる出血と食欲不振で衰弱し、立ち上がれなくなった。入院して、足の血管から細い管を入れ、大腸の血管にステロイドを送り込む治療などを受けたが、改善しなかった。3~5分に1度、襲う便意。トイレを備えた特別室で、1日の大半を便器に座って過ごした。 炎症は大腸全体に広がり、粘膜の多くがはがれ落ちていた。これ以上悪化して、大量出血が起こったり、腸に穴が開いたりすると命にかかわる。「大腸を切るしかないのか」。ふさぎ込むDさんに、主治医は別の治療法を提案した。 「まだ、臨床試験中なのですが、3種類の抗菌薬を服用する除菌療法(ATM療法)で、手術を避けられるかもしれません」 ATM療法は、順天堂大消化器内科准教授の大草敏史さんが考案した。ピロリ菌が胃潰瘍を引き起こすように、「何らかの腸内細菌が、腸の潰瘍を引き起こすのではないか」との発想から研究を始めた。 患者の腸の粘膜を調べると、バリウム菌と呼ばれる細菌が、潰瘍につながる毒素を作り出していることが分かった。そこで、ピロリ菌の除菌療法をヒントに、バリウム菌を殺すATM療法を開発した。 アモキシシリン、テトラサイクリン、メトロニダゾールの3剤を、1日3回、2週間服用する。保険は利かないが、炎症を繰り返す難治性患者でも、約70%で血便が止まるなどの治療効果が表れている。 05年11月、Dさんは病院の外出許可を得て、順天堂大病院の大草さんの外来を受診。主治医と大草さんが連絡を取り合い、入院先で薬の処方を受けられることになった。 3剤を服用した翌日、便意は1日数回に減った。次第に血便も止まった。「魔法をかけられたみたいでした」とDさんは振り返る。以後、炎症が再び起こることはなく、ステロイドを徐々に減量。昨年末には完全にやめることができた。 潰瘍性大腸炎は、複数の原因が絡み合って起こると考えられている。そのため、すべての患者に効くわけではなく、症状が悪化する患者もいるとの指摘もある。 だが、治療の選択肢が増えることを喜ぶ患者は多い。大草さんは「使用する薬は、一般的で安価なもの。早期の保険適用を目指し、研究を続けたい」と話す。 ◇ ATM療法の臨床試験を行う主な医療機関 岩手医大病院第一内科(盛岡市) (電)019・651・5111 山形県立中央病院内科(山形市) (電)023・685・2626 東京医大霞ヶ浦病院消化器内科(茨城県阿見町) (電)029・887・1161 順天堂大学順天堂医院消化器内科(東京都文京区) (電)03・3813・3111 日本大学板橋病院消化器肝臓内科(東京都板橋区) (電)03・3972・8111 昭和大学病院消化器内科(東京都品川区) (電)03・3784・8000 富山大学病院消化器内科(富山市) (電)076・434・2281 京都民医連中央病院消化器内科(京都市) (電)075・822・2777 大分大学病院総合診療部・消化器内科(大分県由布市) (電)097・549・4411 [出典:読売新聞)]お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月16日 04時58分24秒
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