テーマ:好きなクラシック(2283)
カテゴリ:オペラ
鑑賞日:2014年2月2日(日)15:00開演 入場料:¥4,000 E席4階L2 【主催】日本オペラ振興会 藤原歌劇団公演 ロッシーニ作曲 歌劇「オリィ伯爵」 (全2幕、フランス語上演/字幕付き) 会場:東京文化会館大ホール 指 揮 :デニス・ヴラセンコ 公演監督:岡山 廣幸 演 出 :松本 重孝 合唱指揮:安部 克彦 合 唱 :藤原歌劇団合唱部 管弦楽 :東京フィルハーモニー交響楽団 出演: オリィ伯爵:アントニーノ・シラクーザ アデル :光岡 暁恵 伯爵教育係:彭 康亮 イゾリエ :松浦 麗 ランボー :森口 賢二 ラゴンド :吉田 郁恵 アリス :宮本 彩音 騎 士 :岡坂 弘毅 感 想: ロッシーニ作品で公演希少の「オリィ伯爵」が藤原歌劇団で演奏されるとのことで、タイトルロールのシラクーザの歌声を楽しみに小雨模様の冬空の中、上野の東京文化会館まで出掛けた。 初めて聞く作品なので本日は早めに会場に入り、事前の作品解説と購入したプログラムを読んで備える(同様の人が多いのか、プログラムは休憩時に売り切れ)。 ロッシーニなのにフランス語なのは、32歳でパリのイタリア座の音楽監督に就任した際パリ公演を目的に作ったためで、プログラムによれば、国王即位記念のため数度しか演奏されなかった「ランスへの旅」から半分以上の旋律を持って来て、作り替えられたのが本作品。 ストーリーは好色貴族のオリー伯爵が、十字軍で男性が出征中のフォルムティエ城の伯爵夫人アデルを狙って、女巡礼団に扮して忍び込んだ所、小姓イゾリエと夫人とにやり込められ、裏口から退散し、十字軍の騎士達が凱旋しフィナーレと少々不道徳的な内容。(詳細はウィキペディアで) 演出は、作品に合わせた時代設定であるも、立ち木などは絵で書かれメルヘン的になっているが、特に違和感なし。 何と言ってもロッシーニの華やかな音楽が、序曲、アリア、重唱、合唱で次々に演奏され、楽しい気分に。テンポよく音楽が進められたのは、若い指揮者の功績でしょう。 歌手陣は、タイトルロールのシラクーザが今回もよく通る、美しい響きの歌声で、これが聞けただけでも来た甲斐あり。今回の好色な伯爵役も品があってピッタリの演技。また所々日本語の歌詞を入れ(昨年流行語大賞の「おもてなし」もあり)会場を和ませていた。 日本の歌手陣もアデル役の光岡暁恵、ランボー役の森口賢二などベルカントの装飾音符沢山の難曲を上手く歌えており、重唱も良かった。特に1幕フィナーレの「まさかのこと!」の7重唱はランスの旅の14重唱を持って来ており、大盛り上がりとなった。 小姓イゾリエはオリィ伯爵の家来なのに刃向かったり、女巡礼団が入場前に男声合唱で歌ったり、オリィ伯爵の教育係が悪巧みの女巡礼団に入っていたり等、突っ込みどころ満載の適当なストーリーだけれども、何となく最後は丸く治まり?それなりに納得させられてしまうのは、ロッシーニの音楽が素晴らしいからでしょう。 これからも上演機会の少ないロッシーニ作品が演奏されることを期待したい。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.02.05 22:14:35
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