4月1日のシリアのイラン大使館攻撃への報復として、イランが多数の無人機やミサイルによるイスラエル攻撃に踏み切りました。そのほとんどは、イスラエル軍、米英軍に撃墜されたようですが、戦争は新たなステージに入ります。
外務省は、イランへの渡航を中止するように求める注意喚起を出しました。
『米政府、周到準備で「99%迎撃」イスラエルに自制迫る
米政府は14日、13日のイランによるイスラエル攻撃について「99%を撃墜した」と明かした。被害に比例してイスラエルの報復攻撃の規模も大きくなると想定し、中東地域での紛争拡大のきっかけにならないよう防衛態勢の構築を周到に準備した。(後略)』
イランは100発以上の中距離弾道ミサイル、30発以上の巡航ミサイル、150機以上の攻撃型ドローンなどを発射。もしイスラエルに大きな被害が出ていたら、戦争は一気にエスカレートすることになったでしょう。
もっとも、「イラン国内から攻撃を受けた」時点で、イスラエル側が事態をエスカレートする可能性は残っています。
イラン側には、イスラエルへの再度の直接攻撃に踏み切らなかったとしても、「ホルムズ海峡の封鎖」という強力な手段が残っている。実際、4月13日に、イラン革命防衛隊がイスラエルに関連する貨物船を拿捕したと報じられています。
ホルムズ海峡が封鎖された時点で、原油輸入の中東依存度90%の日本にとって「国家存亡の危機」が訪れることになります。
もちろん、日本は原油の備蓄をしていますが、240日分に過ぎません。
この状況で、日本政府はエネルギー・コストにおける国民への支援を「削減」しようとしています。
政府の電気代、ガス代への補助金は、来月使用分を最後に終了となります。加えて、最エネ賦課金も増加。今年の電気・ガス代は、標準世帯で年間約3万円の負担増になると予想されています。
実質賃金が23カ月連続で減少し、エネルギー輸入に対するリスクが高まっている最中に、国民の負担を軽減する措置を「終了」しようとしている。
何だろう。今の日本政府って、本当に「日本」政府なのでしょうか。
―――――――――――――――――続く――――――――――――――――――
記事タイトル: 愚国の典型
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