陳氏太極拳、と、そんな生活

上海で陳氏太極拳を指導中です、浦東太極拳教室より。



さてさて。中国国内の太極拳世界でも、段々と陳氏太極拳のバリューが
上がってきた様です。


でも、陳氏太極拳であろうと、他派であろうと、不可欠な事があります。
それは自分で練習する事。


今更そんな事を書く理由ですが、中国人の特性として『手軽で』『大体解ればＯＫ』な
気質があります。

中国では結構色々な事がこの数年間でブームになっては消えて行きました。
また、直ぐに皆『達人』『先生』になってしまう気軽感があります。


ですので、教室を選ぶ時は『来歴を調べ』『口コミ』『紹介』等を駆使しないと
いけないです。

うちのカミサンはピアノの先生ですが、結構上位ランクです。
学生の殆どが国家検定の上位に低学年の段階で到達していきます。
悩みは

　『地域の青少年カルチャーセンターの先生価格と同じ要求をされる』

です。勿論、カミサンは断ります。中国のカルチャーセンター『青年宮』『少年宮』
には様々な習い事があります。そして安い！　国家・地方政府の経営する施設で、
あくまでも手軽を目指しているので当然ながら『本格派』はいないです。
余暇をボランティアでの人達が教える事になるので、本格派の先生の１／１０の
授業料です。ただし、ピアノの質もそうですが、レッスンもマンツーマンではない。

ついでに、音大卒の先生ではないです。

まあ、そう言う事情を知らずに『もっと安い所が有るよ！』と言うのは中国人に
とっても危険だったりします。
子供達にとって進学時の選定要素に『文化素養』があるので、時間とお金を使って
結果が出ないのは甚だ良く無い様です。


さてさて。

昨晩、外で槍を振っていると通りが掛かった女性が

　『中国武術好きですか？太極拳に興味は？陳氏太極拳は？』

・・・・・今、陳氏の槍を振っていたのですけど・・・・・とは言わずに
　
　『はい、興味アリです！』


と答えたところ、チラシをもらいました。


　　　　　　○○舞踊中心

そこには、ラテンダンス、ソシアルダンス、フラメンコ、サルサ等の他に
陳氏太極拳を教えているのだそうで、チラシには

　　陳式太極　Ｔａｉｃｈｉ
　　教師
　　陳家溝陳式太極拳第２１世伝人
　　整合流派創始人


とあります。
私と同じ第２１代です。でも、伝人なのにジャンルを纏めて作りだした人？

破門されちゃうぞ！と思いつつ、その人の名前と授業料を聞き出しました。

『○○○先生です。授業料は１時間１５０元』

後で、門人録を調べたのですが、そう言う人は第２１代にはいませんでした。
もっとも、２１代は若いので、最近免状をもらった人かもしれません。

ですが、それよりも驚いたのが授業料です。

あー、安いなあ・・・と思いました。伝人が教える金額としては安い方です。
時間計算で言うと、うちの教室の２倍以上とはいえ、伝人が直接教える場合で
この金額はちょっと・・・・・です。

１０人までと言う事で少人数制ですが、この価格だとマンツーマンの内容は
教えず、次のステップで中級用、上級用にしていくのでしょう。


ただ、これだと教わる側はとても大変です。週に１回１時間の授業ではウォー
ミングアップをして、動きの基本を見せてもらって一緒に動いて終了。

指導側も、殆ど細かい所は話さない事になります。

ですが、お手軽間を出したい場合はこの方がいいのかもしれません。


でも、私ははそう言う指導はしません。私が日本の人にしっかりとした
技術を自信を持って日本に持って行ってほしいから。

うちの教室は９時～１２時の３時間です。各人が休憩を取りながら、各人の
ペースで練習して行きます。

陳家溝本来の教え方です。私が師父から受け継いだ指導方法。
みんなで切磋琢磨しながら。




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