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ワインと絵画がある生活

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2006.07.21
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 今日の目的地は瀬戸内海の直島だ。直島とは、瀬戸内海のほぼ真ん中、岡山県玉野市と香川県高松市のあいだに浮かぶ島である。この島の南部に、ベネッセアートサイト直島と呼ぶ、ベネッセ(旧福武書店)が開発した一大現代アート&建築群が存在する。

ベネッセアートサイト直島オフィシャルWebサイト

 わたしは現代アートが苦手である。これまでも、パリのポンピドゥーセンター(※)で、ガイドがついていたにもかかわらず理解に苦しみ、東京都現代美術館でもこれまた理解に苦しんだ。もちろん興味を引く作品もあるのだが、19世紀以前の絵画と比べると、その差は歴然である。

※ポンピドゥーセンターは、パリの現代アート中心地。

 であるにもかかわらず、直島に行くことにしてしまった。当初行く予定はなかったのだが、
・岡山から徳島に行く途中にある
・サーチエンジンで調べると推薦している人が多い
という理由だけである。ホテルが高くて少し悩んだが、夏休みということで奮発してしまった。

宇野から直島まではフェリーに乗る。約20分で到着。これまたひどい雨。


 船着き場からホテルまでは、ベネッセのホテル宿泊者向けに専用の送迎バスが来ている。あとで書くつもりだが、ここではベネッセのホテルに泊まっていないと何かと不便なことが多い。

 さて、ベネッセアートサイト直島について簡単に説明する。ベネッセアートサイト直島には、いくつかの施設がある。これらを見てまわることになる。
ベネッセハウス
安藤忠雄設計の美術館兼ホテル。現代アート作品が四十数点展示されている。
地中美術館
モネの大作「睡蓮」をはじめ、空間系の作品が数点ある。ここも安藤忠雄設計。建物も凝った設計なので、建物自体が芸術作品といえる。
家プロジェクト
古い家屋などを改修し、アーティストが空間を作品化している。現在は4棟だけだが、今後は増えるらしい。
屋外アート作品
10点ほどの作品が屋外に展示されている。

ベネッセハウス入り口。ここに美術館と宿泊施設(ミュージアム)がある。


 まずはベネッセハウス。この中に美術館とホテルがある。というか、この美術館の中に、少しだけ泊まるため部屋があるといった方が適切かもしれない。わたしは角部屋だったこともあり、扉を出て10歩も進むと美術館エリアになった。

 難解な作品も多いが、わかりやすいものもある。ガイドツアーに参加するとより理解が深まった。ウルトラマンの人形を使った作品は見た目も面白いし意味も深い。

ベネッセハウス

美術館兼ホテル。この中には約40点の現代アートが展示されている。宿泊者向けに毎日、それ以外にも週末はガイドツアーが開催されている。ぜひ参加することをお勧めする。
時間:9:00 - 21:00
休日:年中無休
料金:\1,000(ベネッセ宿泊者は無料)
URL:http://www.naoshima-is.co.jp/concept/art/benesse_house.html


 次は地中美術館へ。名前の通り全体が地中に埋まっている。ここも安藤忠雄が設計。ベネッセハウスには、絵画やオブジェが展示されていたのに対し、ここには空間系のアート作品がある。またモネの睡蓮が5点ある(うち1点は借り物)。



 ベネッセハウスはガイドツアーに参加するまで、あまり良さを理解できなかったが、ここの空間系の作品は面白い。

 面白かったのはジェームス・タレルの作品。体感するものなので説明は難しいのだが、奥行きがまったくわからない青紫に光る空間があり、そこに靴を脱いで入っていく。すると360度光に包まれて何とも不思議な感じを味わえる。宇宙遊泳とは違うが、何となくふわっとした感じを覚えた。

 いちおう目玉はモネの睡蓮ということになっている。オランジュリーの大装飾画に関連するシリーズらしい。ただし個人的には、モネは思い入れのある画家ではないし、パリのマルモッタンにある睡蓮の方が好きだ(オランジュリーは改修工事中で訪問経験なし)。もちろん「印象 日の出」は大好き。

地中美術館

時間:10:00-18:00(3月1日~9月30日)
   10:00-17:00(10月1日~2月末日)
休日:毎週月曜日(祝日の場合、翌日休館)
料金:\2,000。ナイトプログラムは別途\500必要。
URL:http://www.chichu.jp/


 地中美術館のチケット売り場と地中美術館のあいだには、モネが愛した植物を配した「地中の庭」と呼ばれる庭がある。今回の旅は睡蓮と縁が深い。大原美術館にもあったし、これから訪れる大塚国際美術館にもあった。











 ベネッセパークにあるイタリアンレストランでランチ。建物だけでなく、内装や什器も美しい。窓からは瀬戸内海が一望できる。





 ベネッセパーク前の海岸沿いには、屋外作品が点在している。

カレル・アペル「カエルと猫」。左奥のガラスの扉のようなものも作品。


魚眼レンズで撮影してみた


一番左の人っぽいのが作品。


 屋外の作品では、おそらく一番人気のある草間彌生の「南瓜」。この作品をはじめ、屋外作品を見た当初は不思議な感じがしたけれど、見慣れてくると面白いし、それほど違和感も感じなくなる。

草間彌生「南瓜」




これも魚眼レンズ


 夜は、地中美術館のナイトプログラムに参加した。このナイトプログラムは、ジェームズ・タレルの「オープン・スカイ」という作品、誤解を覚悟で言うならば天井がガラスルールになっているような部屋、の中でずっと天井(空)を見つめるものである。

 夜空が美しければ楽しいのかもしれないが、この日は小雨で、空は一面曇り。明かりを消した部屋の中、おぼろげに見えるのは、かすかな雲だけ。そして徐々に暗くなり、ついには黒一色になった。はじめの30分くらいは部屋の照明がわずかに明るくなったり暗くなったりするものの、基本的には変化なし。もちろん空も変化なし。美術館のガイドの説明も全くなし。

 この異常に退屈な事態に落ちる人が続出。わたしも何度か気を失いそうになった。

 解説もなく、星空投影もない、プラネタリウムを想像して欲しい。これが1時間近く続くのだ。

 後半になると、屋内の照明が青くなったり、赤くなったり多少は変化するものの、退屈さは相変わらず。終了間近、星が一つだけ見えたときには、少しは助かったと思った。しかし、たいした変化もなく、見上げる首の疲労とともに終わったのであった。少なくとも星が見えないようなときには時間の無駄だと思う。


 ディナーは、ミュージアム内のレストランにて。パークにあるイタリアンとどちらにするべきか迷ったが、和食の方が地方色のある料理が多いと思って選択した。

箸付(左):豆乳和らぎ仕立て抹茶風味
旬菜(右):無花果、白ズイキ、赤田楽味噌、がら海老、ウニ煎餅、グリーンアスパラ



向付:瀬戸内海のマナガツオ、シマアジ


椀盛:銀杏豆腐、イサキ焼き目、求肥昆布、つる菜、梅白玉、新蓮根葛打ち、柚子


替り鉢:ハモの彩り寿司、酢取り茗荷


焼きもの:きざみ塩焼き、さざえ旨煮、白瓜土佐和え


焚合せ:賀茂茄子、白子、おくら、椎茸、焼京ねぎ、水引人参、針わさび、とろろ昆布


酢肴:真鯛の叩き作り、水菜、パプリカ、そーめん瓜


食事、香の物:焼きおにぎり茶漬け


デザート:岡山のマスカット、サクランボ、黒豆、ペパーミントゼリー、白ワインジュレ


 決して安くはないし、びっくりするほどおいしいものもないのだが、品数や内容、観光地であることを考えれば許容範囲か。


パート7に続く>
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最終更新日  2006.07.29 05:13:48
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