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![]() 少しあらすじ 横山家では母(樹木希林)と娘ちなみ(YOU)が料理をしていた。ちなみは家族と一緒に両親と同居することを申し出ていた。 そこへ横山良太(阿部寛)が妻(夏川結衣)と子どもを伴って帰省する。この日は良太の兄で後継ぎとして期待されていた純平の命日である。かつて開業医であり、自尊心の高い父(原田芳雄)に対する反発と、失業中であることの気後れから良太は気が重い。妻も前夫を亡くし子連れで再婚した身でもあり緊張していた。 ちなみの明るさに救われながらも、父子、嫁姑関係は微妙なずれを生んでいく。 感想 連日の暑さでやや寝不足なので、居眠りしてしまうかなと思っていたけど、まったく杞憂でした。ただ、私は少し予備知識があったのだけど、それがないと話が見えるまでにやや時間がかかるかも知れないです。 良太一家が帰省している間の一泊二日が物語の大半であり、大きな事件は起きない。 孫が「おばあちゃんの家」と言ったことを根に持つ男のちっちゃさ。父親の尊大さを受け流せない息子のコンプレックス。長男が命をかけて守った子どもが成長した姿の情けなさ。若い頃の浮気を忘れずに今でも復讐しようとする母親。笑いの中に人間の怖さが滲む。 迷い込んだ蝶を、亡くなった息子だと思って取り乱す母。そして発作を起こした近所の老婦人に手をこまねく父に、覆いようのない「老い」が見える。 良太の妻は亡くなった前夫のことを忘れられずにいる。子どもも良太のことをパパとは呼べずにいる。そこで妻が子どもに、良太が「少しずつ入っていく」ことを許すように言う場面。 父と息子が孫を伴って海岸へ出かける。そこでかつて野球ファンだった父が今はサッカー観戦に夢中になっていると久しぶりに打ち解けた会話をする場面。 押し付けがましくなくあっさりと描かれているのだけど、感動が深い。 いろいろなドラマを想像させるラストシーンも好き。
最終更新日
2008.07.19 22:16:53
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