毎日を記念日に。

５日目：７月２３日（水）




きのうは散々寒い思いをし、風邪なんて引いたらどうしよう・・なんて思いつつ、

朝、さわやかに起床。

私にとっては 要らぬ心配だったようです（＾＾；


時差の関係で、多少寝るのが遅くなっても疲れてても、

朝がスッキリ起きれるのが有りがたい。

旅人に優しいヨーロッパの時差。




今日は、いよいよスイスを発つ日。

パッキングを済ませた後は、お馴染みになった スイスの朝食。


パン・チーズ・ハムのゴールデントライアングル。

ホテルは変われど、朝食の内容はほぼ同じ。










朝食を早めに済ませ、最後にマイエンフェルトの町を散策。


水飲み場で水を汲み、

遠くに見えるアルムの山をふと見上げる。







この日は、今までで一番の晴れ。

すっきりと広がる青空が、恨めしくもあり、悔しくもあり。


でもね。

最後にしっかりとその姿を見せてくれたアルムのお山は、

私に「また来いよ」って言ってくれてるような、

そんな気がした。





最後と思うと何だか名残惜しくて、

「もうちょっと。 もうちょっと行けるかな・・」と、時間を気にしつつ歩を進める。






この景色とも、もうお別れ。



はっと気付けば、電車の時間ギリギリ！！

うわ、ヤバイ！！

ダッシュダッシュ。

電車に乗り遅れるわけにはいかない！








息を切らしてホームに着くと、電車がやって来た。

真っ赤な電車。

可愛い電車。

９時０８分発の列車に乗り、今から向かうはフランクフルト。



マイエンフェルトからフランクフルトへ。

そう、偶然にもハイジが辿った道と同じ。



もともとフランクフルト行きを先に決めていて、スイスは後付けだったのに。


これも何かの縁かしらね、と思った。

だって、もう私はすっかりハイジ気分！！






「さよーーならーーーーーー」

列車の窓を開け、アルムの山に別れを告げる。　（本人、役に入りきってますから）




最初は、ドイツのオマケ程度にしか考えてなかったスイス。

まさかこんなに素敵な所だったなんて。

まさかこんなに好きになっちゃうなんて。


毎日が楽しすぎて、１日１日が濃厚すぎて。

たったの３日半とは思えない、たくさんの想い出ができました。




次は、晴れの山を待てるような、

そんな期限のゆるい旅でまた来たいな。


うん、絶対にまた来るから。

アルムの山にそっと誓いました。








だんだん遠くなる山、低くなる山。

どんどん変わる、車窓からの景色。



マイエンフェルトからフランクフルトまでは、２回乗り継いで約６時間。

けっこう遠いのです。








スイス・ドイツパスのおかげで、今日も立派なファーストクラス。


やっぱりファーストクラスはすごい。

「列車の旅」を楽しめる。


シートが立派だけじゃなく、サービスも行き届いてるの。

レストランのようにメニューが配られ、食べ物や飲み物をオーダーできる。



スイスでの楽しかった日々に思いを馳せていると、

「新聞はいかがですか」と、お兄さん。

いいえ、けっこうですと断る。 ドイツ語読めないし。


しばらくすると、別のお兄さんが 「お菓子はいかがですか」 と、

クッキー風のお菓子が入った箱を差し出してきた。



小市民の私の脳裏には、瞬間的に 「これって有料かしら・・・」 という考えが浮かんだ。

これは重要問題。

だって、タダならもらうけど、お金払ってまではいらないもの。


うかつに手を出して、後で金額を請求されても悔しいし、

だからといって恥ずかしくて「有料ですか？」とも聞けない。

だって私は 「ファースト （クラス） レディー」 なんですから！！



そんな事をアレコレ考えつつ、

結局 「いいえ、けっこうです」 と断る私。


でも、次の席のダンディーが、無料でそれを受け取っていたのを目撃してしまい、

すっごく損した気分に陥る小市民。


やっぱり無料だったのね。

しかし、一度断っておいて「やっぱりください」なんて言えるわけもなく。。。



庶民がうっかりファーストクラスに紛れ込むと、こういう事になるのね。

よく勉強になりました。










そして、１５時０８分、ついにフランクフルト着！


ついに。

ついに来た！！




ハイジは、フランクフルトの駅に着くやいなや、その賑やかな活気に目を奪われた。

美味しそうな誘惑達に、湧き上がる喜びを抑えきれなかった。


もはや、アルムの山で過ごした日々の事は、すっかり頭の片隅においやられていた。

ハイジの頭の中は、食べる事でいっぱいだった。 （原作より抜粋） ←もちろん嘘です












欲望の塊となったハイジは、本能のままにフランクフルトの街へと飛び出した！



さぁさぁ。

やってきました、いざドイツ！！










２年ぶりのフランクフルト。

本当にまた来ちゃったのね。



「お昼はフランクフルトに着いてから」と決めていたので、

お腹グーグー、胃袋の準備も万端。


ようやく、ここから「パン旅」らしくなってきますよ（笑






＜５日目・中編へ続く＞






ワンクリック応援お願いします。
　　↓　　↓