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2010.08.24
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去年「スラムダック$ミリオネア」を見たいと映画館に出かけたら、満員で入れませんでした。代わりに見たのが、「天使と悪魔」で、それはそれで面白くてよかったですが、結局それきり、スラムダックは見に行きませんでした。

見たかった理由の一つはオンライン英会話でお世話になっているAbha先生がインドの人だったからです。アカデミーショーの情報もよく知らないときに、Abha先生からこの映画の話を聞いて見てみたいと思っていたのです。

その昔、まだ結婚したばかりの頃に、あるシスターからインドのスラム街の子どもたちの話を聞きました。生活は極貧だけど、子どもたちのまなざしは純粋でキラキラしていること、施しを受けて返してくれる感謝の思いの深さ。敬虔さ。精神の豊かさを熱く語ってくれました。施すのは私たちだけど、その子たちから大きな喜びが与えられ、どちらが豊かかわからないと。

わずか月2000円で子どもたちが学校に通えるということで、即里親のメンバーになったのでした。

送られてきた写真を見ると、かわいい8歳の男の子でした。

それから何年か、送金を続けました。1年に一度、シスターを通じてその子の写真と手紙が届けられました。写真を見ると少しずつ大きく成長しているのが分かりましたが、着ているのはいつも同じセーターで、一年ごとに色あせていきました。同じ服を着続けているその貧しさに思いを馳せました。

あるとき生まれたばかりのタイ君や、2歳のアサリと一緒に写した家族の写真を送ったら、その次の年に来た手紙に、タイ君やアサリがかわいいことや、いつもその写真を手に取って眺めていること、いつも私たちのことを思って祈っていると、たどたどしい文字で書かれてあり、ちゃんと本当につながってることを感じて、嬉しかったことが思い出されます。

何年かつづけた後に援助の年限が切れて、その子の里親から離れ、子どもが変わった時を機に、里親をやめたのですが、そんなこともあって、インドのスラム街というと他人ごとではない思いがありました。

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スラムドッグ$ミリオネアは、 

先日見た「ブラッドダイヤモンド」で理不尽さや悲惨さにちょっと免疫ができていたからか、この映画では悲惨さの部分より、主人公ジャマールの純真さやひたむきさ、強さみたいなものに希望があって、暗い気持ちにならなくてよかったです。

貧困ビジネスというか、スラムの子供たちを手下にして稼がせる闇社会には慄然としました。本当に今もそんなことがあるのかと・・・

ジャマールを取り巻く脇役にそれぞれ個性的な味がありました。

ジャマールを取り調べていた刑事さんが、次第に彼の話に耳を傾け、理解していく姿に人間らしさを感じてほっとしました。「おまえは正直だ」、って最後に言ってくれたときには、なんていい人なの、って思いましたよ。最初に電気ショックの拷問を与えたことは忘れましょ。

みのもんた役の司会者は、裏表があって嫌な人でしたね~。最後の笑顔は本当に喜んでくれたものだったのか、はらわた煮えくりかえってたのか、私にはよくわかりませんでした。洞察力弱い…

そしてお兄さん・・・小さい頃からいじわるしたり、兄貴ぶったりし、何度もジャマールを苦しめもしましたが、肝心なところでは弟を守って、根はいい人なんですよね。自分の犯している罪を神のもとに跪いて懺悔しているのはきっと本心なんだろうな、といとおしくも思えました。

スラムで過ごす子役たちのかわいかったこと。成長に合わせて配役が変わってましたが、雰囲気のよく似た人を選んで、違和感がなかったです。あの子たち、今はどうしてるんでしょう。

そして、思い出すのは里子だった男の子。あれから20年以上が過ぎ、彼ももう30歳を過ぎているはずですが、幸せに生きてくれているかしら、とスラムで生きていくことの大変さを思い、幸せであってほしいと願うばかりです。






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Last updated  2010.08.24 21:57:57
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