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2009.09.11
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カテゴリ:モータースポーツ
 昨年のシンガポールGPでクラッシュ事故を演じて、アロンソを勝たせた「シンガポール事件」の真相が解明され始めている。レース前のミーティングに、ブリアトーレ代表とパット・シモンズが参加して密談が行われたという。ルノーのエンジニアであるシモンズは、どのような局面でクラッシュすると効果的かをピケ・ジュニアに説明した。事故を起こす周回数やコーナーなども精密に説明した。アロンソがピット・ストップでガソリンを補給した後、有力チームがピットの閉鎖で身動きできない局面を狙って事故を起こす陰謀だった。クレーンの位置を計算して、セイフティーカーが出動しやすいタイミングとコーナーも指示したらしい。
 シンガポール事件を通報したのが父親であり、元チャンピオンであるネルソン・ピケという点が重要になる。愚かな息子の行動を隠ぺいせずに、FIAに通告している。ルノー首脳部の汚いやり方に怒っていたことは間違いなく、妥協を許さない姿勢を貫いた。本来ならば、ピケ・ジュニアが断固として拒否すべきものだろう。F1レーサーとしての契約延長を得るために、事故の演出を受け入れたことは許されるべきではない。それでも、真相を告白した覚悟は評価できる。
 事件の背景に、ルノーF1チームが背負わされた責務があることは間違いない。達成すべき目標を強制されると、人間はあらゆる手段を見境なく行ってしまう。それが反社会的な行為でも、隠蔽されると、なかった出来事になってしまう。こんな秘密を持っていたピケ・ジュニアを途中解雇したという無神経ぶりにもあきれるしかない。ルノーの首脳陣は正道を歩むという魂を失っていた。もちろん、パリ本社のゴーン社長の圧力も大きい。レースに勝たなければ、首脳陣や技術者の更迭につながる可能性があると、人はよこしまなことを考える。
 ルノー・チームは陰謀説を否定している。マクラーレンのように公聴会で虚偽の事実を語ると、多額の罰金を科せられる。と言って、事実を素直に認めると違法行為を問われる。ピケ・ジュニアは真相を告白するつもりなので、ルノー側が事件性を全否定することは不可能だろう。ピケ・ジュニアの言葉が事実とすれば、ルノーに厳しい処分が下され、ルノーチームは解体の危機に立たされる。誇りが一転して汚濁になってしまったことは悲しい。事件を知ったゴーン社長が、どのような判断を下すかに関心が集まっている。





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Last updated  2009.09.11 10:57:18
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