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2009.09.20
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カテゴリ:現代社会
 オバマ政権はチェコとポーランドに配備を進めていたMD(ミサイル防衛)計画の撤回を通告した。ロシアとの冷戦が復活すると恐れられていたMD計画が白紙に戻ったことで、東欧の緊張は大幅に低減させられる。MDに対するロシアの怒りは、ミサイル包囲網を敵視していたものだから、MD計画が撤回されると対立する要素が消えてしまう。緊張緩和の一環としても、オバマ政権の狙いがどこにあるかが気になる。
 ブッシュ政権がMD計画を進めたのは、東欧諸国を米国側に引き込むことがあった。NATOの拡大は、そのままロシアにナイフを突き付けることを意味する。ソ連が崩壊したのに、ロシアと敵対したのでは、緊張緩和は達成できない。しかし、軍事産業は潜水艦や空母の建造を続けることを求めている。必要がなくても、造船所や航空機工場の稼働を止めるわけにはいかない。つまり、米国には敵対する大国が必要であり、それがイランや北朝鮮では小さすぎる。
 米国の敵が社会主義国から、イスラム過激派やテロリストに変化したのは、歴史の転換であっても、軍事産業に与える影響は大きい。アフガニスタンに必要な兵器は、ヘリコプターや自動小銃になる。大型空母や潜水艦はほとんど役に立たない。万が一の戦争に備えて、米国は大量のミサイルと艦艇を保有している。それが無駄になると削減される。それは軍事産業の終焉を意味する。
 米国に対立する敵がイスラム過激派やテロリストだけになってしまうと、最新鋭の電子兵器は無駄になる。イランや北朝鮮は軍事技術力が低すぎて、脅威にならない。ゲリラ相手に必要な武器は、自動小銃や手榴弾であり、ミサイルや爆撃機を使うと、一般市民にまで犠牲者が出てしまう。最新鋭のステルス戦闘機は何のために配備するかを説明するのは難しい。
 米国とロシアの緊張緩和が達成されると、残されている軍事的課題は多発する民族紛争とテロリストを消滅させることになる。つまり、パレスチナ問題とアフガニスタン和平という軍事力ではどうにもならない問題を解決しないと前に進まない。その解決にオバマ政権が取り組むことができるかが世界和平の鍵になる。いずれ、平和な時代が到来すると信じたいけれど。





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Last updated  2009.09.20 09:22:00
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