テーマ:海外生活(7772)
カテゴリ:フライブルク
バートクロッツィンゲンの温泉プール posted by (C)solar08 バーデン・バーデン、バーデンヴァイラーなどなど、フライブルクの周辺にはいくつもの温泉地があります。 フライブルク自体にも、市営の温泉があります といっても、日本の別府みたいに、町のあちこちに湯煙が立ち上り、熱い湯が地表に吹き出てくるようなところはなくて、地中深くからくみ上げた温泉を追い焚きして、29度から39度ぐらいまでにした温水プールがほとんど。 それに、たいていは水着着用ですし(ただし、日本人にとーっても有名なバーデンバーデンのフリドリッヒ浴場は裸・混浴だそうです。私は経験ありませんが)、プールの中で泳いだり体操している人も多いので、裸になって、ゆったりと体を温める日本の温泉とは、かなり違った感覚、わたしはあまり好きにはなれません。 以前には雪の降る夜などに、フライブルクの温泉の露天プールで、雪を見ながらの温泉を楽しんだこともあるのですが、もう数年、入ることもありませんでした。 ところが久々に先週、フライブルクの南にあるバードクロッツィンゲンという温泉町にある、ヴィタ・クラシカという温泉施設に行きました。このリンクをクリックすると、私の写真よりも、ずっとよく施設の雰囲気がわかっていただけると思います。 ここは大きな施設で、上のような大小さまざまな温泉プールというか浴場が屋内にも屋外にもたくさんあります。 バートクロッツィンゲンの温泉プール posted by (C)solar08 プールのほかにもサウナ施設やマッサージ、日本浴場と名づけられたサロンもあります。ただし日本浴場は予約が必要で値段も高いらしい(サイトにも書かれていないほど)ので見ることはできませんでした。 さらにはレストランやホテルもあって、日帰りのプール客だけでなく、長期滞在の保養客も多いようです。 さて、ここの温泉プールの湯の温度は30度ぐらい。 「一番熱い」とされるプールでも、36度。 プールにはお定まりのジャグジーがどこでもあって、強いジェット噴流で体がもみほぐされます。 ところが、大きなプールはどれも、とーっても深いんです。私はつま先で立たないと、顔が水面下に沈んでしまうの。 泳げない私には、これは辛かったです。だって、ジェット噴流に押されて倒れないように、いつもプールの手すりなどにつかまってなければならないのですから。 恐ろしかったのは屋外のプール(大きなのが二つ)。 バートクロッツィンゲンの屋外温泉プール posted by (C)solar08 この写真では広さの感じがつまめないのですが、上のバードクロッツィンゲンのサイトをクリックすると、雰囲気がもっとよく想像できます。 ここはもう、つま先で立っても顎が湯につかるほど深くて、おまけに手すりはなく、さらにはジェット噴流が極端に強いのです。 タイル張りのプールの壁はつかまりにくいし。 この写真の川みたいになっている部分は、川のような水流があって、押し流されてしまいます。 これを逃れて、写真の左寄りの部分、肩の水流が落ちるようになっているところに行ったら、しばらくは静かだったのですが、突然、「ゴー」という轟音がひびくと同時に、格段に激しい水流としぶきが私を襲いました。 あまりに強い水流に押されて、ふんばり持ちこたえることもできず、倒れそうになり、恥ずかしいけれど「連れ」にしがみつくほかありませんでした。 他の人? 他の人はみな、しれっとゆったりした顔してました。 他の人はみなドイツ人(たぶんですが。つまりは白人。あ、服を着て頭を頭巾で隠したままお湯に入っていたトルコ人女性もいたっけ)だから、背の丈は私より少なくとも10センチは高いので、問題ないのでしょう。 それに、みなさん泳げるようだし。 家族連れで小さな子どももたくさん来ていましたが、子どもたちは平気ですいすい、水流にも負けずに泳いでいました。 「キャーキャー、おぼれるー。助けて」などと、はしたなく叫ぶのは私だけだったのです。 十年ぐらい前、沖縄の西表島の星の砂海岸でおぼれかかったことがあります。 シュノーケルつけて、いい気になって浮かんでいて、息継ぎがうまくできず、立とうと思ったら、足の下は「空間」だったのです。 もがき、沈み、水をたっぷりと飲み、もがき、この時も「もう死ぬ」と思いました(このときは、前回の話と違って元夫のことを思うゆとりもなく)。 周囲の人たちは、シュノーケルに夢中で、おぼれかかっている私には気づいてくれません。 絶望的にもがいていたら、ふと足が海底につき、助かったのです。 星の砂海岸は、さんご礁で凸凹しているので、深かったり浅かったりの差が激しいのです。ああ、怖かった。 というわけで、おぼれる心配しながら入る温泉では楽しめません。 「日本人の中年女性、温泉で溺死」なんていうのはかっこ悪いもんね。 「これはたまらん」と屋外プールからなんとか自力で脱出し、屋内に並ぶ寝椅子に寝そべったり、先の36度のプールにつま先立ちで入ったり。 そして、「音楽プール」にも入ってみました。 ここはジャクジーがなくて、人は発泡スチロールの長い棒に体をゆだねて、プカプカと浮かび、瞑想するプール。ここだけは、発泡スチロールの浮き輪ならぬ浮き棒のおかげでゆったりできました。でも、肝心の音楽は流れてきませんでした。 それから、施設を歩き回って探索。床のタイルがすべるので、これにも注意しなくてはならず、ああ、疲れるう。 サウナ施設のわきに、日本家屋が見えました。 パートクロッツィンゲンの温泉プール脇にある日本家屋 posted by (C)solar08 説明によると(ここクリックすると、もっと大きくてきれいな写真が見られます)、サウナ客がくつろぐためのお茶室だそうです。まさか裸でお茶室にころがるわけじゃあないだろうね。 これの家を見たら、一瞬、日本にいるような気持ちになってしまいました。 このお茶室は、バードクロッツィンゲンの姉妹都市である、大分県の直入町との交流から誕生したものらしいです。 そういえば、この施設の玄関ホールに直入町のポスターが飾られていました。 姉妹都市について読んでみたら(ドイツ側の情報)、直入町は姉妹都市になってから、温泉客が十倍に増えたなどと書かれていました。 直入町にも、こんな深いおぼれそうなプールがあるんだろうか。 ここ、ヴィタ・クラシカの入場料はフライブルクの温泉よりもずっと安くて、12ユーロ弱(1400円ぐらい?)で一日中、夜までいられます。 いっしょに行った連れたちは、屋外プールで2時間も休まず泳いだり、水流に押されたりして入り続け、ふやけそうになってやっと出てきました。 私はやっぱり日本の温泉の方がいいな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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