テーマ:パイプたばこを吸おう(1863)
カテゴリ:パイプ煙草インプレ
今回のパイプ煙草レポートはビュテラの「ブレンデッド・フレイク」です。ビュテラの煙草には「通好み」のイメージを私は持っているのですが、通な人からのレポートは意外に少ないような気がします。同じアメリカのマクレーランドやG.L.ピースよりも地味な存在です。多分それでビュテラの日本への輸入が終了したのではないかと思うのですが、これで今後ますます日本での知名度が落ちて行きそうです。少々残念です。 さて、「ブレンデッド・フレイク」です。開封時の香りは、ちょっとケチャップにも似たウェットな漬物臭です。出汁系とも言えませんし、枯草系でもないような匂いです。ちょっと薬草的な酸味のある匂いも混ざります。カットは崩れかけのフレイクで、長さは5cm程、厚さは3mmくらいあります。ただし、幅は良く分かりません。全部崩れかけたフレイクなので、まともな長方形の形が残っていないのです。湿気は、この手のフレイクとしては普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに折り畳んで詰めて着火します。そうしますと、非常に複雑な味が来ました。紅茶系の甘味をベースとしながら、ペリクに由来するであろう漬物系の酸味、それと熟成の進んだオリエント葉のような出汁系のコクが夫々濃厚に混ざり合い、かなりウェットで重厚・濃厚な喫味に仕上がっています。ラタキア物のような癖&臭みとは違うのですが、それに近い重厚感です。ちょっとマクレーランド社のケチャップ味にも近いかなぁ・・・。 火付きと火持ちは、まぁ許せる範囲でしょうか。分厚いフレイクですから、火付きも火持ちも良くはないのが普通ですが、湿気がそれ程でもないので、何とか吸えます。少なくともサミュエル・ガーウィズ社のフレイクよりは楽です。 喫煙中盤くらいから濃厚な味に舌が慣れて来たのか、少し味わいが薄くなったような気がします。とは言え、元が濃い味なので、まだまだ吸い応えは十分過ぎる程あります。例えば食事に例えるなら、分厚いステーキを食べてるような感触なのです。 喫煙中盤以降、終盤、そして吸い終るまでは、喫味に大きな変化はありませんでした。それで喫煙終了。後味は太いコクと漬物系酸味がバランス良く混ざった重い甘味が残り、残り香は出汁系でした。 全体的に見て、非常に濃厚なコクと酸味・甘味がドシッと来る重厚な煙草だったと思います。ラタキアの比率が高い煙草のような重厚感がありながら、ラタキア特有の臭みなしで吸える煙草です。ただ、重厚とは言っても、例えばサミュエル・ガーウィズの「ブラックXX」のような異様さではないので、途中で降参したくなるような事はありません。 ここまで重量感のある煙草というのは、食後のデザート的な吸い方には向きませんし、夜のマッタリとした雰囲気の中で吸うのも少し似合わないような気もするので、吸うシチュエーションに困るかも知れませんが、ガツンとパイプ煙草を吸うんだという気構えの時にはピッタリだと思います。十分に身構えて吸って下さい。 [ガツンと来る煙草ブログは此方 Click!] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.08.02 17:30:02
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