テーマ:パイプたばこを吸おう(1847)
カテゴリ:パイプ煙草インプレ
![]() 今回レポートするのはダン・タバコ社の「ヘレニズム」なのですが、この煙草、缶のラベルは最初から完全に日本仕様ですし、海外のパイプ煙草ショップでは全く見かけませんから、輸入元の柘製作所がダン・タバコ社に依頼して作らせた銘柄なのではないかと思っています。故・開高健が愛飲していた煙草を再現したというのが売りになっています。 開封時の香りは、コーヒーにも似た強いロースト臭にバニラが混ざり、それに少し洋酒系の香りも混ざります。カットは、明るい色から暗い色まで様々な色調の大きめのリボンカットがメインで、それに少しラフカットも混ざっているようです。湿気は少なめで、この手の着香煙草にしては随分とサラサラした手触りです。 これを火皿内径21mmのパイプに詰めて着火しますと、砂糖入りミルクのような甘味が来ました。ここにロースト臭とバニラ香が混ざるので、全体としてちょっとコーヒー牛乳のような喫味になっています。コーヒー牛乳と言えば、ラットレーの「ブラック・バージニア」の喫味を私は思い浮かべるのですが、この煙草の味はそれとは少し違って、もっと平板で、如何にも着香っぽい感触があります。とは言え、これはこれで着香煙草としては十分に美味しいと感じますし、微かに混ざる洋酒系の風味が奥行き感を醸し出しています。 火付きと火持ちに特段の問題はありません。テクニック的には何も気にせず平和に吸えます。ただ、乾いた手触りで燃え進みも早めですから、最初から硬めにパイプに詰めるのが良さそうです。 喫煙中盤になると、少しロースト臭の部分が薄れ、ちょっと洋酒系の風味が前に出てきたように感じます。バニラは相変わらず強めに香りますし甘味も継続していますから、コーヒー牛乳と言うよりは、砂糖控え目のスポンジケーキのような喫味です。この段階でもなかなか美味しい喫味です。 喫煙終盤、着香分の味は更に抜けて、ちょっと渋味が出てくるのですが、完全には抜け切らないので、そこそこスポンジケーキな味が楽しめます。 という事で喫煙終了。後味はスポンジケーキで、残り香はバニラでした。 全体的に見て、コーヒー牛乳とスポンジケーキの味を楽しめる、なかなか良く出来た着香煙草だったと思います。この辺の上手さは、さすがダン・タバコだと思います。ただ、開高健の名前でイメージされるような渋い男の味わい、或いはそういう雰囲気のある煙草かと言えば、そこはちょっと違って、割りと甘~い感じの着香煙草ですから、その面で肩透かしを食らってしまうような部分はあります。 開高健が云々という話は忘れて、良く出来た甘い着香煙草として楽しむのが良いと思います。 [良く出来た煙草ブログは此方 Click!] ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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