テーマ:パイプたばこを吸おう(1863)
カテゴリ:パイプ煙草インプレ
今回はダン・タバコ(DTM)の「コックロビン」を吸います。 この「コックロビン」ですが、輸入元の表記がこうなっていて、且つ綴りの「Cock Robin」は発音的には確かに「コックロビン」と表記するのが本来なのだそうですが、日本ではやはり「クックロビン」とした方が通りは良いのではないでしょうか。私としても「クックロビン」の方が親しみがあります。そう、あの昔の人気漫画「パタリロ!」で有名になったイギリスの童謡「マザーグース」の一節「誰が殺した? クックロビン・・・」の「クックロビン」です。この辺の、本来「コックロビン」であるべきものが「クックロビン」となった経緯については、Wikiの「クックロビン」の項目に詳しいので、読んでみる事をお勧めします。まさか、あの漫画家・萩尾望都の見間違いが原因であったとは・・・。とても興味深い話です。 さて、この煙草「コックロビン」ですが、今回新たに入って来たDTMの煙草の中には鳥の名前になっている銘柄が幾つかあって、これはその一つです。ただ、それらが「鳥名」シリーズとして成立しているのかどうかは分かりません。とにかく、まずは吸ってみましょう。今回の「コックロビン」はラタキア物です。 開封時の香りは鰹出汁系ですが、ちょっと柑橘系のような爽やかな香りも混ざっています。糸を引くようなネバネバ感は香りの中にないので、ラタキアのブレンド比率は低そうです。カットは良く解されたレディラブドで、少し解し切れていないブロークンフレイクも混ざっています。湿気はやや強めに感じますが、まぁ普通の範疇でしょうか。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、コクのある甘味と旨味が来ました。味醂と醤油で味付けしたお吸い物っぽい味です。メインは熟成されたバージニアとオリエントの味のようで、ラタキアっぽさは殆どなく、また不思議と果物的な軽さを感じる部分があります。例えばラットレー社のラタキアブレンドの中には、ラタキアを殆ど感じ取れず、良く出来たバージニアブレンドのような喫味の銘柄が幾つかありますが、この「コックロビン」もそんなような味です。こういうラタキアブレンドは私の好みです。また、香りの方は、やはりラタキアっぽさは殆どなく、ほぼ焚火系+出汁系といった感じです。 火付きと火持ちは、余り良くはないですが、まぁまぁ普通に吸える範疇です。これくらいの燃え方が、この煙草には丁度良いように思います。ラタキア物ですから、あまり火力を強くするとラタキア特有の臭みが強まります。実際この煙草でも、着火 or 再着火のためにライターの火で葉っぱを燃やしている最中にはラタキアっぽい臭みが出ます。 喫煙中盤になると、ややコクが深まったように感じます。序盤にあった果物的な軽さが一歩後退しています。ただそれでもフルボディと言える程には重くはならず、ラタキア物にしては比較的軽く吸えていると思います。 喫煙中盤からの喫味は終盤になっても変化しません。香りに於いても、ラタキアっぽさは変わらず殆どなく、これなら家族の不評は少なくて済みそうです。 という事で喫煙終了。後味はお吸い物で、残り香は出汁系でした。 全体的に見て、ラタキア感が希薄で、比較的軽く吸える出汁系の煙草だったと思います。こういう煙草であればラタキア入門に適していると思いますし、ラタキアを常喫している人にとっても、周囲への気兼ねを最小限に抑えて楽しみやすいのではないかと思います。ただ、ガッツリ・ラタキア派の人には物足りないかも知れません。 ロビン=ヨーロッパコマドリという鳥は、イギリスでは人々に馴染み深い鳥なのだそうで、正式に制定されている訳ではないそうですが、一般にイギリスの国鳥とされているそうです。ですから、「典型的なイングリッシュブレンド」的な意味合いで「コックロビン」という名前がこの煙草に付けられているのかも知れません。ゴリゴリのラタキアブレンドである「バルカン」ブレンドに対して、比較的ライトなラタキアブレンドを「イングリッシュ」ブレンドと呼ぶのであれば、この煙草を「コックロビン」と名付けるのは、極めて適切なのではないでしょうか。 [適切な煙草ブログは此方 Click!] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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