★『“宋江三十六人賛”之十九』
北宋時代、梁山泊に集まった好漢たちの物語は、はじめから今の「水滸伝」の形をとっていたわけではありません。『宋江三十六人賛』は、『水滸伝』の誕生に先駆けて、南宋時代(1127~1279)に書かれた宋江ら三十六人の仲間を讃える文章です。もともとは画がついた“画賛”でしたが、画は散逸して、今では文章だけが残っています。古文なので訳すのは大変に難しいのですが、一人ずつ紹介していきましょう。南宋時代の梁山泊にはどんなメンバーがいたのか、そして、彼らはどのような人物としてイメージされていたのでしょう。※訳文はあくまで素人の推測・想像です。多少とも合っているのかどうか、まったく分かりません。識者のご教示をお待ちしています!霹靂火秦明; 霹靂有火(霹靂に火有り) 崔山破崖(山を崔し崖を破る) 天心無妄(天心に妄無し) 汝薜自作(汝自ら薜を作す) ※崔は手編+崔、薜は薜の下に子「霹靂に火有り、山を崔(くだ)き、崖を破る、天心に妄無し、汝は自ら薜を作す」“小李広”花栄に続き、義弟の“霹靂火”秦明が登場です。水滸伝では花栄より上位の第七位です。あだ名は同じ“霹靂火”、やはり声の大きな激しい男だったのでしょうか。「薜(薜の下に子)」は罪業、悪因のことを言います。文章の意味をSUIKO108的に超解釈(?)してみると、「“霹靂火”秦明は勇猛な男で、その凄まじさは雷が山を崩し、崖を打ち砕くようだ。しかし、その豪傑も山賊に身を落とした。天というのは、道理に合わないことはしない。秦明のような男が賊となったのも、みな自ら導いた災いのせいなのだ」こんな感じでしょうか? 武名轟く軍人が、なにか身から出た錆で山賊に身を落としたのでしょうか。自業自得……と云っているようで、ちょっと秦明が可哀相な気もしますね。「SUIKO108NEW」は、9月15日をもちまして楽天ブログからエキサイトブログへ引越しいたします。 このところ、ブログ内の広告表示が増えていますが、利用者による非表示選択不可ということですので、たいへん名残惜しいのですが、広告表示の無い「エキサイトブログ」へ引 っ越すことになりました。楽天ブログのコメント欄やBBSは書き込みができなくなります。コメントはエキサイトブログへお願い致します。エキサイトブログはこちら!→http://suiko108.exblog.jp/