カテゴリ:BLEACH SS
ルビーは適量の不純物を含むことでルビーとなり、ルビーはルビーというだけで価値が出る。
全く、死神そのものじゃないか、と石田はぐちぐちと言った。 お前それはもう八つ当たりと言わないか? 「俺の誕生石はルビーらしいけど、それだけでそんなに嫌うか?」 「安心したまえ、君抜きでも嫌いだよ。鳩の血、兎の血などと呼ばれて珍重される、そのセンスが嫌なんだ」 ええとそれは、高価なルビーの名前だったか。 「あれは炎の色だろ」 「そうとも言うね」 炎とか太陽とか、赤いものなら幾らでもあるのに、「血の」赤なんかに拘っても仕方ねえだろ。 冷たい石の中に燃え上がる炎。 まるで、色が褪せたら無意味だといわんばかりに。 それはむしろお前じゃないのか? 俺の霊絡を摘み上げる白い指の中にも、赤が熱を放っているのを俺は知っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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