カテゴリ:BLEACH SS
鈴 「何で「勝たなくてもいいから怪我しないで」なんて試合中にいったの?」
織姫 「だってそう思ったから……」 みちる 「じゃあ大会に出るのを止めればよかったのに」 真花 「あたしたちがどうこう言うことじゃないと思うけど」 千鶴 「あたしてっきり顧問が止めると思ってた」 みちる 「普通止めるよね」 織姫 「だって、頑張って練習してきたのに、こんなことで出場できなくなるなんて」 鈴 「こんなこと?腕を折ったのが「こんなこと?」」 千鶴 「ちょっと止めてよ。そんなに怒らなくたって」 鈴 「あたしは足痛めたら、どんな大事な大会だって諦めるわよ。あたしたちはまだ高校生よ。まだまだ先があるのよ。あんな大怪我した人間が空手大会に出るなんて、当人も周りもどうかしてるわ」 真花 「たつきだってわかってやってるよ。子供じゃないんだから」 みちる 「でもあたし、試合中すっごく怖かった。だから織姫がああ言った気持ちわからなくもない……」 真花 「周りは睨んでたけどね」 織姫 「うっ」 千鶴 「ヒメは優しいのよ!だから大会に出て欲しいけど怪我はして欲しくなかったのよ」 鈴 「馬鹿が馬鹿をやるのを止めないのは単なる無責任」 織姫 「ううっ」 みちる 「あたしは出て欲しくなかったな。もっと大怪我したら大変だもの」 千鶴 「怪我がばれて強制欠場になればいいな、とちょっとは思った」 真花 「やりたきゃやればいいのよ。息の根が止まるまで」 鈴 「真花……何もそこまで」 真花 「自分の体のことは自分で責任もつのが当たり前」 千鶴 「でもたつきに何かあったらヒメが泣く」 みちる 「だったら止めればいいのに……織姫の言うことなら聞くかもしれないじゃない」 鈴 「全く、そんなに大会に出させてやりたいのかと思ったら、「負けてもいい」なんていうんだもの。あたしどっちつかずって大嫌い」 織姫 「あたしは勝ち負けなんてどうでもいい」 鈴 「勝たなくていい程度の覚悟なら戦うべきじゃない。怪我が怖いなら棄権すべきよ。いい、壊れたものは基本直らないのよ。骨が折れたら、くっついたって「折れた」という事実が残るのよ。だから怪我は怖いの」 織姫 「……元に戻らないの?」 鈴 「無理しなければ、機能にはなんら問題ないって話よ、今回はね。でも、「折れた」のはやっぱり大事よ」 織姫 「…………」 千鶴 「だ、大丈夫よ!あいつ、ぴんぴんしてたじゃない」 織姫 「う、うん……でもあたし、やっぱり止めるべきだったのかな」 真花 「止めないなら、最後まで前向きに応援すべきだったと思うな」 みちる 「えー、初めから止めようよ」 織姫 「わかるけど……でも、戦って欲しいし怪我はして欲しくない……」 鈴 「それはただの欲張り」 千鶴 「女の子が貪欲で何が悪いのよ!」 織姫 「壊れたものは直らないのか……なんで直らないんだろう……なんで元通りにならないんだろう」 鈴 「時間は常に前に向うからよ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年07月17日 23時32分52秒
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