カテゴリ:BLEACH連載SS
(11月1日(火) 茶渡 泰虎)
「なあ、石田……そろそろ言葉遣いなんとかしたほうがいいんじゃねえの?」 苺が(おずおずと)そう言った途端、石田の拳がその顔にめり込んだ。 井上がいない、ということを除けば俺たちは普通に暮らしている。 井上のことについては、浦原さんに任せた格好だ。 有沢たちも探しているようだが、どうにもならないだろう。 井上のことも気になるが、もう一つの問題が石田の今後だ。 石田は4月以降、ほとんど口調を変えていない。 「元の体に戻ったときにおかしな癖がついたら困る」からだったが、もうその「心配」だけはなくなった。 この「体」で生きていくしかない以上、普通に女言葉を使ったほうがいい。 それでも石田は、言葉遣いを変えることを断固拒否した。 「とりあえずですます調はどうか」という妥協案も拒んだ。 俺としては、高校生の間はこれでもいいと思う。 だが石田が何時まで突っ張る気なのかは気にかかる。 石田は現状を認識してはいても、受け入れてはいないようだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年07月14日 21時49分52秒
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