あまり周囲に受験者がいないせいか、ヴェールに包まれている感すらあるシニアソムリエ/シニアワインアドバイザー/シニアワインエキスパートの資格試験ですが、受験した印象を、忘れないうちに書き留めておきます。
1.試験は4月。
告示があったのが12月でしたから、準備期間は4ヶ月でした。もっとも、4ヶ月というのは準備期間としては十分な長さだと思います。
東京会場の試験は、高輪プリンスホテルで行われました。ソムリエ、アドバイザー、エキスパートすべて同じ会場。受験者は総勢200名ぐらい。受験番号から見た内訳は、ソムリエ100人、アドバイザー50人、エキスパート50人弱というところだったでしょうか。エキスパートの受験者は、年配の方と女性の比率が高かったような気がします。また、エキスパートについては、初年度ということで、もっと多くの受験者がいると思いましたが、思いのほか少なかったです。
2.今年から変わったこと
まず、隔年開催だったのが、毎年開催になり、受験しやすくなりました。その一方で、当日の講習がなくなりました。それまでは講習の内容から15問ほど出題されていたので、これがなくなった分、どんな問題が出るのかと不安でした。
また、シニアワインエキスパートは今年から出来た資格ですが、他の2資格と違うのは、エキスパート合格後、5年経っていないと受験資格ができないことです(他資格は3年、ただし職歴10年以上など別の制限もあります)。私もそうでしたが、合格後5年経ってしまうと、ほとんどの内容は忘却の彼方だし、規定自体もかなり変わっているので、暗記しなければならない項目はかなりありました。まあ、でもこれは、知識をアップデートする意味でもよかったと思います。
3.試験の内容
まず、筆記の試験(45分)があり、休憩をはさんでテイスティングになります。筆記は全部で60問でしたから、60点=筆記の割合が6割、ということなのでしょうか?この辺はわかりません。難易度については、特に通常のソムリエ/アドバイザー/エキスパート試験と変わりないレベルだと思いますが、試験範囲が限定されていないので、広範に学習しなければならないのが厄介です。実際かなり広い範囲から出題がありましたし、数は少ないながら、「公衆衛生」の問題もありました(3問ぐらい?)。また、前年のソムリエ/アドバイザー/エキスパート試験と全く同じ問題が数問出題されていたので、過去問数年分のおさらいは必須でしょう。一方、テイスティングは、4問出題されまして、通常は3問スティルワイン、1問スピリッツのようですが、今年は最後の1問は甘口ワインでした。色調、香り、味わいはそれぞれあてはまる用語を、それぞれ7つとか8つとか定められた数を選らんでマークシートに記入します。(私はこれにぶっつけ本番で臨んで失敗しました。)それから品種名、国名、ビンテージ、合わせる料理をそれぞれ選択式で回答。時間は結構タイトです。1問当たり回答する項目が20個前後はありますので、これをどうやって採点するのかはナゾです。私の場合、品種と国名ははずしましたが、テイスティングの表現自体はおそらくそれほど外していなかったと思うので、それで救われたのかもしれません。うろ覚えですが、最初の2本は3資格とも共通で、残りの2本が資格によって別の出題だったと思います。
4.合格基準
これはまったくナゾです。例年受験者の70~80%ぐらいは合格するそうですが、今年から毎年開催になったことで、多少ハードルが高くなるかな、という不安もありました。しかし、私を含めて、周囲で落ちたという話を聞かないところをみると、例年水準で合格しているのでしょう。
ツラツラと書きましたが、また何か思い出したら書き加えます。また、そのうち体裁を整えて本館のコラムにもアップしようと思います。