テーマ:ワイン大好き!(30351)
カテゴリ:ワインコラム
AWCさんの11デュジャック
今やこんな値段なんですか!志村さんよりアルマン・ルソーの98シャンベルタン 札幌ワインショップさんよりアンリジローのフュドシェーヌ各VT トスカニーさんよりスピネッタの10バルバレスコ シブイですね。大元さんのフィサン 1er Cru クロ・ナポレオン07(ピエール・ジェラン) ウメムラさんよりジャック・カシューの07、08、10エシェゾー。いずれも10K以下 ふたつ前のエントリーでブルラヴァーさんからコメントいただいて、あらためて思い出しました。 私自身、蝋封のワイン(フーリエ)が真夏の昼間にに間違って常温で送られてくる、というトラブルを経験して、それをYOLやRWGのコラムにもしていたのでした。 灯台下暗し、でした。いや、お恥ずかしい。 このとき受け取ったダンボールは私の手にも暖かく感じられました。少なくみつもっても40度以上、もしくは真夏の車内でよくあるような非常識なまでの高温に晒されていた可能性も否定できません。 でもって、私が実際にテイスティングしたフーリエの感想は以下のとおりでした。 <熱浴び1本目> http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201208250000/ <熱浴び2本目> http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201211260000/ <熱浴び3本目> ※ブログに掲載していなかったので、コラム原稿の一部を引用します。9ヵ月後の感想です。 ~黒系果実のコンポート、八角、丁子などのスパイス、シャンピニオン、皮革、スーボワのニュアンスも。熟成香が前面に出てきているというほどではなく、まとまった香り ~飲んでみると、液体が舌の中央に乗ってくる感じがなくて、口腔内に鋭角的な刺激が感じられる。テクスチャーのなめらかさが欠如していて、ザラザラ、トゲトゲしたものが頬の粘膜の内側を刺激する感覚。 ~果実味は豊かで旨みが乗っているが、後半にエグみ。フィニッシュには酸がやや暴れて果実が抜けたような感じに。 ~翌日は木質的、藁っぽい香りが顕著に出てきた。 ~二日に亘ってなんとか愉しむことのできるレベル。明らかにバランスを崩しているが、想像していたよりはまっとうな状態をキープしている。 ~昔、ワインの保存で検証したボトルでいえば、リビングでひと夏保存していたワインの姿に近い感じ。 <比較して飲んだ健全なボトル> http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201305210000/ <コラムに書いたマトメ> ~総じて今回の「熱浴びボトル」、危惧していたよりはずっとまっとうな状態をキープしていた。しかし正常なボトルとの間には違いがあった。 ~この傷跡が今後さらに長い年月寝かせたときにどうなるのかは未知数。今回の結果をもって「真夏に常温配送したぐらいなら大丈夫」と一般化するつもりは毛頭ない。 ~ボトルが「蝋封」であったことはかなり大きなファクターだったと思われる。通常のキャップシールだったら、盛大に液漏れして、空気の侵入により短期間にもっと酸化が進んでしまっていたかもしれない。 このコラムを書いた時点では、「脱酸素パック」のことは頭にありませんでしたし、そこから派生した「スクリューキャップ(蝋封にもあてはまる?)ならほとんど劣化はしないのではないか」という仮説もなく、むしろ「真夏に常温で送られてくれば、劣化しているのが当然。」という先入観があったことは否定できません。 とはいえ、それを差し引いても、当時のボトルの香味を思い浮かべるに、さすがに「高温の影響がまったくなかった」「蝋封なら酸素が流入しないので劣化しない」とは言い切るのは無理があるのかなぁと思いました。 一方で、蝋封だったゆえにこの程度で済んだというのは間違いなくあると思います。かつて徳丸さんのセラーが壊れて、噴いてしまったりしたワインをテイスティングしたことがありましたが、そのときのボトルの香味は完全に崩れていましたから。 これらのことから何が言えるでしょうか? 1.実は蝋封は完璧には酸素を遮断できない? →熱浴び1本目のエントリーの写真にあるように、このときのボトルは完全にワインがコルクから染み出て、蝋の中で「噴いた」状態になっていましたので、その分の酸素が流入した可能性はあるかもしれません。 →蝋封でどの程度空気を遮断できるのか、ひと月ほど前に例のコルクやスクリューキャップのデータの参照元である「きた産業」さんに質問のメールを送ったのですが、返事をいただけませんでした。 上記のようなことはあるものの、皮膚感覚的には、割れたり微小な穴があいたりしない限りは、スクリューキャップと同等、もしくはそれに迫る密閉能力を期待してよいような気がしています。 仮にもしそうだとすると、、 2.外部からの酸素の流入がなくても熱劣化は起こる? →実はこの事実を強く示唆する論文が平野さんから送られてきたのですが、ブログでの紹介は一拍お待ちください。(英語なので(汗)) →ただし、その場合、前回の脱酸素パック検証の「3年常温保存」のワインたちにはなぜ明確な劣化が見られなかったのか、という堂々巡りになります。 もろもろ辻褄が合うように説明しようと思うと、 【その1】 ~外部からの酸素がなくても、熱劣化は起こる。 ~ただしその場合、相当な高温(40度前後?おそらく飲み手によってバラツキあり)に晒されない限りは、一般愛好家に知覚できる次元で顕在化はしない。 もしくは 【その2】 ~脱酸素パックワインでも見られたように、高温に置かれれば、その分熟成は早くなる ~それが一定のレベル(飲み手によってバラツキあり)を超えると、熟成促進でなく、ネガティブな変化(劣化)として知覚されるようになることもある。 ~外部からの酸素流入が遮断されていれば、通常のものよりもその閾値は高くなる。 というところでしょうか? なんだか自分でもわからなくなってきました。 まだまだ断続的につづきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ワインコラム] カテゴリの最新記事
|
|