テーマ:ワイン大好き!(30455)
カテゴリ:ワインコラム2(話飲徒然草拾遺集)
ワイン愛好家には時計を好む人が多いと聞きました。統計的な数値があるわけではありませんが、たしかに私の周囲でも機械時計マニアが数人いますし、かくいう私も時計好きです。 いや、私の場合は「好きでした」と過去形にすべきでしょう。時計に凝ったのは主に2~30代のときで、その後はマニア的な視点での興味は失せてしまったので。 そんな私ですが、ここに来て腕時計をひとつ新調しようと思っています。 というのも、老眼が一気に進んだせいか、メインに使ってきたオメガのスピードマスター(白)の文字盤が見ずらくて仕方ないのです。朝方、寝床で時刻を判読できなかったり、急いでいて見間違えてしまったり、ということが何度かあって、こりゃダメだとなりました。 ![]() スピードマスターにしてはシブくていいデザインなんですけどねぇ。視認性が…。 他の手持ちの時計はといえば、どれも革バンドで、しかもかつて凝っていた時期に購入した20年選手のものばかり。防水性も衰えており、とてもそれらをはめて週末のジョギングなどできそうもありません。家計厳しき折ながら、日常的に使えるメインの時計を一本新調しようと思い立ったのです。 ![]() 20年選手の時計たち。ポルシェデザインは金箔が溶け出して文字盤が見えなくなってしまいました。 ![]() このマハラなどは自慢の一本だったのですが、会社が潰れてしまってもはや修理不可能です。 もうすぐ五十路になることだしと、少しがんばってロレックスでもと、ネットで検索してみて愕然としました。 高い!高すぎる! 20年前の感覚からすると、倍近くになっている感じがします。この先円安傾向が長期トレンドとなりそうだとはいえ、これまでの円高を思えば、もっと安くてしかるべきだと思ったのですが…。調べてみると、そもそも正規価格が上昇している上に、併行品の国際的な相場も値上がり傾向なのだとか。ワインでいえばDRCやボルドー1級シャトーの値上がりに似た現象が起こっているのでしょうか。かつての価格を知っていると、心情的に手を出しずらくなる点もワインと似ています。「以前はこんなに安かった。」「○○○○が数千円で買えた。」「今の○分の1の価格だった。」‥。 この手の経験は私にもあります。しかし、なるべく人にはこういう話はしないようにしています。私自身、先達の方々からそのような話を聞かされても面白くもなんともないからです。 それでも、気がつくと、ついこのような建設的でないグチをこぼしまうのですよね。 というわけで、ロレックスは早々に断念して、他のブランドを物色中です。舶来モノに限らず、ワインと同様、最近注目を集めている日本のブランドも視野に入れています。 ところで、ワインとの類似点といえば、もうひとつあります。 時計は「大事に使えば一生物」「(ブランドによっては)親子3代にわたって使っている人もいる」という話をよく耳にしますが、これらはそれなりのブランドの品を購入して、きちんと丁寧にメンテナンスを受けないとそうはいかないということです。私が20年前に買った時計たちはといえば、あるものは文字盤の金箔が溶け出して見るも無残な姿になり、あるものは台風の日に雨が入って動かなくなり、あるものはブランド自体が消失してしまいました。いずれも現在では替えの部品がなく、修理もままならない有様です。まあこれも、私が巷で人気の正統派ブランドよりも変化球系のマイナーブランドを好んだ結果でもあるわけですが、「子どもの生まれ年のワインを購入して、成人後に一緒に飲む」のと同様、相応の努力と手間と愛情なしには実現できないということを実感しています。 ********************* ![]() …で、結局買い換えたのがこのオメガ・スピードマスター・ブロードアロー1957。 フレデリック・ピゲ社製ムーブメントをコーアクシャル化したハイスペックモデルですが、割高感 があるのか、世間的にはまったくの不人気のまま生産終了と相成ってしまいました。実際、私以外でこの時計をしている人って見たことないです。 針の視認性は格段によくなりましたが、遅れ勝ちなのが玉に瑕です。それとオーバーホール代金が高い!費用が7万~、期間は1ヶ月だそうです。オーバーホール時にはまたワインを売って費用を捻出しなければならないかも…。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ワインコラム2(話飲徒然草拾遺集)] カテゴリの最新記事
|
|