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タコ社長,オーストラリア・メルボルンのスローライフな日々

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2009年04月07日
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カテゴリ:忘れられない人々
「数字の8の字ってすごく神秘的ね。」

彼女の言っている意味がよく分からなかった。紺のショートパンツにだらっとした横じまの紫がかったトップをつけ、頭にはバンダナで鉢巻をしている。ドイツからの旅行者ドナと話したのは、ケアンズから車で北に3時間ほど行った所にあるCape Tribulationという海岸沿いの町にある海辺のバーだった。ここはバックパッカーの宿泊施設に隣接されてい小さなバーで、壊れたドアを開けようとしていて戸惑っていたとき、バーのカウンターに座って飲んでいた彼女が親切に内側から開けてくれた。そうして自然に会話が始まった。1985年の7月のことだった。

「私は小学校の教師をしていたの。でも、なんだかヒッピーみたいな生活に憧れて学校を辞めて旅行に出ることにしたの。一つのところに自分を閉じ込めておくことが嫌になったの。」
ドイツ語の訛りの強い英語で、もともと問題のあった聞き取りなので、本当にそう言ったのかどうか、想像で理解しようと努めていた。20代後半だろうか、すらっとした髪を無造作に伸ばしている。丸顔で青い目が異様に大きかった。

夜の10時になると店が閉まった。店の外に出てプールサイドで話を続けた。月明かりだけを頼りに相手の顔を確認するようにして話した。設定には全く文句もなく、これから何が起こるのか分からないような不思議な雰囲気がした。胸が高鳴った。

「数字の8の字って、蛇が自分の尻尾を噛んでいるようね。そのまま食べていったらどうなるのかしら。すごく素敵な形だと思わない?」
この人、酔っているのだろうか。本気なのだろうか。

「じゃ、遅くなったらから私は寝るわ。話楽しかったわ。」

それから私は、真っ暗な4人部屋のロッジにもどり、二段ベットにやっとのことで上り、荷物を置いているだけでまったくベットメイキングをしていなかったベットに小さくなって落ちないようにして、なんでいつもこうなんだと自分に半ば呆れながら寝ようと努めた。

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Last updated  2009年04月07日 21時28分40秒
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