000000 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

想い出は心の宝石箱に。。。

想い出は心の宝石箱に。。。

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2023.11.17
XML
カテゴリ:創作
にほんブログ村 その他趣味ブログ 多趣味へ
にほんブログ村



                              最終章

 

 

  ドア・チャイムが鳴った。


 ( ママ~~! おじさん、帰ってきたよ~~。 )


  冴子は苦笑した。梨華にとって黒田は、いまだ単なるおじさんであることを。


    キッチンで夕餉の支度に忙しい冴子が、声をかけた。

  ( ママはいま手を離せないから、お迎えしてくれる? )


  梨華が椅子から飛び降り、玄関口へとパタパタとかけていった。


     
キッチンで片付けをする女性 片付ける女性  82509292



 ( パパ~~!! )


   さっきはおじさんだったのにと、微笑みながらその方向を、冴子は振り返った。



  ( かあさん、久しぶりだな・・・・)


   
犯罪イメージ 43889239

 

 

   血糊のついた長包丁を手にしながら、夫がたっていたのだった。

   雪まみれのフードの中から、座った目が異様に光っている。返り血を浴びた

 コートが、
 何が起きたのかを物語っていた。

 


 < なぜ? なぜ?・・・夫がここに・・・ >


  夫は刃を小脇に抱え、冴子の前に一歩進んだ。紅い雪が溶けた雫が、点々と

 後を追いながら、フロアーに・・・


   
無料ベクター グランジレッドインクスプラッタテクスチャセット

  
 
  冴子はお腹の子を庇うようにして、じりじりとさがる。



  その距離が次第に狭まり、夫の狂気の目に自分の姿が映った瞬間、肩から胸に

 かけて鋭い
痛みを感じた。

 そして、 逃げようとする冴子の背後を、幾度となく刃が切りつける。


( パパ、やめてえ~~~!! )


   梨華の悲鳴があがり、冴子の倒れる音がして、そしてやがて静寂が訪れた。



      
事件・包丁・刺す・イメージ
   


         

  < どうして、こんなことに・・  黒さ~~~ん、あ・い・・・・・ >

 

  結局結ばれることなく、終わってしまったこの恋。

  かすれゆく意識の中で冴子は、黒田と手を携えながら深い闇の奈落へと、

   旅立っていった。 

 

  

  (  かあさん・・・おまえがすべて悪いのだ・・・ )

   伸治はそう呟くと、長包丁の切っ先を頸動脈につけた。そして自重をかけながら

   一気にひいた。

 

   崩れ落ちる伸治の手はテーブルの上を這い、転げ落ちたバースデーケーキが

 
 吹きあがる鮮血の海の中へと・・・・


  
   たんじょうび, ケーキ, キャンドル, 誕生日ケーキ, バースデーキャンドル

  

         

            == 完 ==​

              


 

                                          

​   二週間にわたって連載しました、< ​愛の流転 第一部​ >にお付き合い

 戴き、誠に​
ありがとうございました。


 冴子に感情移入し彼女の生き方を応援する方、他人の不幸は密の味として泥沼化を

 期待する方、初めからかような不道徳な話はあかん!!として、冴子も黒田も

 地獄に落ちろ・・と、読み進まれた方。

 

 戴いたコメントから、人それぞれの読み方が伝わり、興味ぶかかったでした。

 小説は、読者の想像の世界・・・だから、おもろい!!!


    <  ​愛と夢の彷徨い人​ >は悠愛皇子が、想像の翼を広げて一気に

 書き上げた、
大人のラブストーリー。人妻の恋愛感情を、どのように表現したら

 いいのか
迷うところもありましたが、皇子なりに冴子の一途な愛というものを、

 描いて
みました。



​   その愛の行き先を、どのようにしたらいいのか、ストリーの​結末​に随分と

 悩みました。黒田と冴子の愛の世界だけに、とどまっていればそれはそれで

 いい。しかし不倫が深みにはまり、家族など周囲を巻き込むようになっては、

 二人だけの問題にとどまらなくなってしまいます。


 他人を不幸にしてまでの幸せってあるのだろうか?​
​自分の持っている常識の壁

 どうしても越えられず、かような悲惨なエンデイングとなってしまいました。

 

   所詮、皇子は素人のストーリーテラーであり、その限界ということなのです。

 


 みなさまから読後の御忌憚のない感想を、コメント欄にいただければ、

 幸甚に存じ
あげます。


​   小泉前総理から、( 感動したあ~~!! )とのメッセージを戴いて

 ことが、​続編第二部​を書く契機となりました。​
 第二部は、残された冴子の娘達

  梨華​桃華​​の生きざまを、壮大なスケールで
書き上げた、バイオレンス・

 ロマンス
。第一部とはいささか趣を、変えております。


        ​乞うご期待!!​



  ​
 走る犬のgifアニメ走る犬のgifアニメ   ==つづく==   走る犬のgifアニメ走る犬のgifアニメ走る犬のgifアニメ

 

        ブログ村ランキング参加しています。

        下の画像を応援クリックしてね。

              ↓​​            
        にほんブログ村 その他趣味ブログ 多趣味へ
           ​にほんブログ村​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.11.17 12:05:49
コメント(43) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X