カテゴリ:映画
映画館に足繁く通うというのも、経済的、時間的、体力的(具体的に言うと奥さんの足の痛みですから肉体的というべきですが)にきつくなってまいりまして、熟考の結果、先日WOWOWに再加入しました。 実は映画だけではなく、「志の輔らくご」や演劇が観たいというのが本音です。生を観るに越した事はないのですが、チケットもなかなか取りにくく、それに何と言っても値段が高すぎます。人には相応の買物というのがあって、今の私には一人一回5000円以上のチケットは買えません。 まあ、自由を手に入れるために仕事を辞めたのですから、これ以上の贅沢を言えばバチが当たるというもんです。 前置きが長くなりましたが、先日そのWOWOWでやっていた映画「かもめ食堂」を観ました。小林聡子さんの自然な演技にいたく好感を抱きましたが、共演のもたいさんの怪しげな雰囲気、片桐さんのどこか可笑しみの漂う個性的な存在感も捨てがたい佳い作品でした。 この三人の過去や経歴はほとんど不明のまま話は進みます。といっても、これといった話もドラマもなく。その説明的でないところがこの作品の身上(しんじょう)です。小林さん扮するヒロインの人柄、大らかでありながら芯は揺るがないというところ、無理しない・押し付けがましくない・へこまないところ。いいですねえ。 フィンランドという、日本人にはそれほどお馴染みではない国で食堂を開き、地元の人たちに徐々に受け入れられていく姿を、小さなエピソードを重ねながら、時にユーモラスに、時にファンタジックに描いてゆきます。そのゆったりした気分が何とも言えず心地良いのです。 きっと私の知らない外国のどこかで今日も魅力あふれる何軒もの「かもめ食堂」はおにぎりを地元の人たちに喜んで食べてもらっていることでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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