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テレビなどでも大々的に宣伝している新春映画「母べえ」観てきました!
戦争を知らない世代の私たちがもしあの時代に生きていたら、どのようなタイプの人間として生きていただろうかなどと考えながら観るのも面白い(と言っては語弊がありますが)かも知れません。 以前の私なら、たとえ獄中で拷問にあったとしても意志を曲げない人間でありたいと思いましたが、今なら安々と転向する組に入ってしまうかもしれません。死ぬ前に一度だけ家族に会いたいという気持ちに克つ自信は残念ながら無いと思います。 しかし考えてみれば、そういう踏み絵のような究極の選択で人間を試す(実存主義哲学の十八番ですね)前に、そういう時代が到来しないように、きな臭い世の中の動きに敏感になることが大切だと思います。今の教育現場では日の丸・君が代が既にその役割を果たしています。 自由に物が言えない社会、近所やクラス内でお互いに監視し合うシステム、そういうものがじわじわと出来上がりつつあるように感じているのは私だけでしょうか。今あえてこの作品を世に問う監督の意図もその辺りにあると思います。 蛇足ですが、鶴瓶師匠演ずるヒロイン母べえの叔父さんの存在は、この閉塞状況の中では一服の清涼剤の役割を果たしていて、反感と同時に言い知れぬ頼もしさ・愛しさを感じさせてくれました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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