つれづれ浮世草

今日は久しぶりに美術展に行って来ました。不染鉄（誰それ？）
私もまったく知りませんでした。ぶったまげました。

その話の前に。
仕事が片付いたら、国宝展（京都）や北斎展（ハルカス）にも行こうと張り切っておりました。
でも待てよ。私のような単眼鏡片手に細部までじっくり観るような鑑賞法だったら、大きな展覧会は一回では全部見れないぞ、しかも他の鑑賞者の邪魔にもなるし。止まらないでお進みくださいなんて言われちゃ、ゆっくり見ることなんて出来ないだろうな。開館同時に入って閉館までねばるなんて、体力的にも目の疲れから言っても無理だろうし。じゃあ、三回ぐらい通う？　大きな展覧会は入館料もバカになりません。　

　ということで、今回に限らずこれからも、みいちゃん、はあちゃんも押し寄せるようなトレンディな大型美術展にはもう決して近づかないようにしようと決めたのでした。ちょっと気付くの遅過ぎたかしらん。

　そういう点から言っても、この不染鉄展は正解でした！　入館料800円、人はそれなりに入っているけど混んでいない！　申し分ないですね。

　芸術の場合、誰々よりも良かったとは言い難い（言うべきでない）ので言いませんが、今までに観た絵画の中でも、不思議と私の好みに合う素晴らしい作品が多かったです。

　これもしかしたら総てコピーなんじゃないのと言うような独特のタッチで描かれています。しかも速水御舟顔負けの細密描写。海の中や村里の家々はいくら観ていても飽きません、もちろん単眼鏡で。

　途中で心配していた閃輝暗点が起こりました。でも30分位じっとしていれば元に戻ると判っていたので、慌てず騒がずソファーに座って休憩がてらじっとしていました。いつもは閉館時間を気にしながら観て回るのですが、休憩も計算に入れて少し早めに入館していたのでした。

　あれもこれも行きたいから行くという欲張り型をやめて、自分に合ったスタイルに変えて行くのがいいと、今回の経験で思い知りました。

　帰りは名曲喫茶で、秋によく合うブラームスの室内楽を 30分たっぷり聴かせてもらいました。何とも充実した一日。リフレッシュできました。