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ヴィーテ・イタリア高岡(Hiruccio)のイタリアワイン&主夫日記

ヴィーテ・イタリア高岡(Hiruccio)のイタリアワイン&主夫日記

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2011/09/02
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インポーターさんが主催するフォタナフレッダ社の「ミラフィオーレ」
ブランドのワインをメーカーズ・セミナーテイスティング会に出席
してきました。

スピーカーは、フォンタナフレッダ社の取締役営業部長の


   ロベルト・ブルーノ氏


でした。

僕と同い年ですが(^^;)、風格というか、頭の良さが比べるべきも
ないという感じで、きっぱりとした、歯切れの良い話しっぷりが
印象的でした。


mirafiore1



「ミラフィオーレ」はピエモンテはランゲ地方の大生産者


フォンターナフレッダ社


新しく、同時に古いブランドの名前です。



なぜ「新しくて古い」のか?


まず、「古い」の部分ですけど、フォンタナフレッダ社って
おそらくは、イタリアで一番「由緒正しい」生産者なんだと
思います。

というのも、その創始者というのは、イタリア国王である


  ヴィットーリオ・エマヌエーレ 2世


で、彼が「千の花が咲き誇る地所=ミラフィオーレ」をローザ夫人に
プレゼントして、その二人の息子である


  エマヌエーレ・アルベルト・ミラフィオーレ


が受け継いでできた生産者なんですね。

妻に購入した土地の名を取って、ローザ夫人は


 ミラフィオーレ・フォンタナフレッダ伯夫人



の称号を与えられていたんです。「ミラフィオーレ」はトリノ郊外
の土地。フォンタナフレッダは、ご存知、バローロのセッラルンガ
ダルバの土地の名前。


そもそもフォンターナフレッダ社って、王家系の経営だったんですね。


そして「ミラフィオーレ」は、このエマヌエーレ・アルベルト・
ミラフィオーレの新しい経営センスの御陰で、バローロの知名度を
世界レベルに引き上げることに成功したそうなんです。


またイタリアでいち早く、
mezzadria メッツァドリアといわれる折半小作制を廃止して
農民たちに集合住宅を与え、すべての労働者が社会保障を受けられる
制度を導入するんですね。


ロンバルディア州に「クレスピ・ダッダ」という世界遺産がありますが
あの「労働者の理想郷」とも言われた、「近代のはじまり」とも
いえる精神世界ですよね。



日本の時代では「あゝ野麦峠」なんか連想しちゃいますが(^^;)
近代国家が通り過ぎるべきして通る、社会主義に通じる時代背景が
あります。



でも、その創始者が経営から外れると共に凋落が始まって、その
ブランド名をあの


   ガンチャ社


に譲らなければならないレベルまでになってしまったそうです。

生き残ったのは、セッラルンガ・ダルバ、すなわちランゲにある
バローロのエステート=フォンタナフレッダの名前のみとなりました。

これが1932年の出来事。


フォンタナフレッダ社は、ピエモンテ随一の大量生産者ワイナリーと
して、またバローロの生産でもおそらく全体の10%以上は生産して
いるワイナリーですが、1999年に新進気鋭のエノロゴである


    ダニーロ・ドロッコ氏


が来るまでは、質的にはかなりひどい生産者だったと記憶します(^^;)


果実味の薄い、「伝統」にあぐらをかいただけの生産者という感じ
でした。今で言えば、良く言えば「伝統派」なんですが、ブルーノ・
ジャコーザの足元にも及ばない、という感じ(^^;)


この新しい醸造家の下でフォンタナフレッダ社は質的にも充実
し始めるわけですが、ここまでが、「古い」方の話。


かつて、ミラフィオーレがイタリアの王家の一人によって、世界的に
躍進した時代があったということですね。


で、「新しい」方のはなしですが、この生産者には非常に先見の明が
あるということ。それは、この「ミラフィオーレ」の商標をガンチャ
社から、再び買収して、このブランド名のみならず、ワインの味わい
やスタイルも、当時そのままの形でリバイバルしようとした点が
とても興味深いんです。


ダニーロ・ドロッコ氏主導のフォンタナフレッダ社のランゲワインは
いわば、土地の個性ももちろん重要視しながらも、スタイル
そしてマーケット共に「アヴァンギャルド」な方だと思うんです。


モダンで都会的。インターナショナルにして、とても洗練されている。


ブランドとしてのミラフィオーレの立ち位置は、ワインのマーケット
としてはもっとニッチでマニアックな地点にあるようです。



つまりは、100年前と変わらぬ醸造を駆使。

もちろん様々なプロセスにおいて近代醸造を踏まえた上での
テクニックでしょうが、いわゆる「アヴァンギャルド派」の
果実の大げさな凝縮はありません。

味わいは極めて牧歌的で田舎的だけれども、田舎臭さとは
裏腹の洗練の極みとでもいうような、ランゲの霊魂が宿った
ようなワイン。


ちょっと大げさかな(^^;)


でも、いい意味での素朴さが充満してて、今回6種類の
ワインをテイスティングさせてもらいましたが、充実した
時間をいただいた思いがあります。


ワインについては明日書きます。



mirafiore2robertobruno









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Last updated  2011/09/07 01:13:01 PM
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