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カテゴリ:小アルカナ(マイナーアルカナ)
こんばんは、トキワです。(^^)
さて、5月に入りましたね。 十勝・帯広も桜が咲き始め、微妙に綺麗になっています。 これで天気が良ければ、尚綺麗なのですが、ここ数年、良いお花見のタイミングに恵まれません。(^^; 桜の花、大好きなんですけどね。 あ、【きゃっと てーる】のサイト、更新しました。(^^)/ 【コラム】でお茶を濁しています。(^^; さて、前回に引き続き、四大とスートについて、書いて行きましょう。 今日は徹夜明けとかでは無いので、じっくりと書いて行こうかと思います。 まず、エトワールさん。 短時間の間に、良くお調べになりましたね。 その探究心、実に素晴しいです。 また、ブログを更新するのに良い題材を提供して頂き、実に有難いです。 コメントに応じ、トキワの知識の限り、その見解を述べさせて頂こうと思います。 まずは、エトワールさんが一番注目している部分から行きましょう。 【火】【水】【風】【地】の四つで構成される【四大】と、東西南北の【四方位】。そして、春夏秋冬の【四季】の照応について。 常葉が基本的に使用している照応は 【棒】:クラブ・農民・火・南・夏・昼・ミカエル・サラマンダ・アツィルト 【聖杯】:ハート・僧侶・水・西・秋・夕・ガブリエル・ウンディネ・ブリアー 【剣】:スペード・騎士(貴族)・風・東・朝・ラファエル・シルフ・イェツィラー 【貨幣】:ダイヤ・商人・地・冬・北・夜・アウリエル・ノーム・アッシャー と、まあ、こんな所です。 こう言った一覧を【万物照応表】とか呼ぶのですが、常葉がメインに使用しているモノの一部のみの掲載となります。 さて、四大を中心に考え、四方位と四季に割り当てる際の話ですが・・・ そこで様々な違和感を感じた訳ですね。 実を言うと、四大を研究する上で、これは誰もが疑問に持つ事の一つ。 トキワも例外無く、その壁にぶつかり、色々と調べた覚えがあります。 結論から言うと、そもそも、【四大に順序がある】と考える所に、この問題の【核】が存在します。 【四大】と呼ばれるモノの、ごく基本的な理念は・・・ 万物は、【火】【水】【風】【地】の、基本的なマテリアル(元素)によって構成される。 と言ったモノ。 決して、【火】【水】【風】【地】の順番に元素が流れる、と言う意味では無いのです。 同時に、四大に【貴賎】が存在する訳でもありません。 【四大】とは、ある種の機能であり、作用や質等を意味するだけです。 例えば、【火】を、【棒】や【夏】や【南】と照応させましたが、決して【火】=(イコール)【棒】・【夏】・【南】ではありません。 【南】は、【火の元素】の【質】を持っていますが、【火】そのものでは無いのです。 まず方位について、詳しく考えて見ましょう。 トキワが採用する照応では、南=火 北=地 東=風 西=水 となりますね。 この時点で、色々な説がある訳ですが、概ね納得頂けるであろう部分は【南】=【火】と言う部分です。 これは、太陽が南側を回り、太陽に温められた空気が南から来る為、そう言ったイメージが理解され易い部分かと思います。 さてしかし、これが地球の南半球だったらどうでしょう。 太陽は、南では無く、北側に存在します。 地球上において、文明のある土地が多く存在するのは北半球。 そして、五行の理論が根付く中国大陸や、四大の理論が根付くヨーロッパは、どちらも北半球です。 北半球に住む人にとって、南=火と言うイメージは理解され易いですし、それぞれの精神的伝統・思想・理論は、必ずその土地の風土に添って芽生え、育って行く事から考えても、必然的な事かと思います。 しかし、その理論がイコール【世界全体で通用するモノである】と考えるのは、早計であったりします。 占いを始め、神秘・オカルト思想を持つモノにとって、【全てに共通する理がある】と言うのは、基本的な主張でしょう。 その為、その【理】から見て、整合性の取れないモノは、【おかしい・間違っている】と考えるのは、自然な事です。 但し、そう言った【理】はベースであり、その上に何が乗るかによって、表現形態が変わって来ると言う事は理解して置く必要があります。 今回の場合、【方位】に関しては、球状になっている地球上の【地域】によって、ごく当然のように、認識は変わって来るはずです。勿論、【東西南北】と言う定義の仕方は変わりませんが、四つの質【四大】の照応は、変わって来て然るべきモノ。 極端に言えば、南極点に立てば、全ての方位が【北】となり、同様に北極点に立てば、全ての方位が【南】となります。この時、四大はどのように当てはめるべきか。 トキワも、方位について一人でこの結論に辿り着いた訳ではありません。 色々な人に教えてもらいました。 その一人に、面白い説を教えて頂きましたので、ご紹介します。 中国では、四つの方位に【青竜】【白虎】【朱雀】【玄武】の四聖獣を配置しますね。 五行対応では、【青竜】が木行。【白虎】が金行。【朱雀】が火行。【玄武】が水行です。 ここで東に位置するのが【青竜】。 木行ではありますが、【竜】は水の質の生き物と言われ、水場(大きな池や川や海)に住むモノとされています。実際、東に大きな川が流れると、風水では吉兆の地とされますね。 五行対応で言えば、東は【木行】ですが、もっと民族性が全面に出ると、東には【水】のイメージが強くなります。 これを西洋で見てみると、西側に水の天使であるガブリエルが来ます。 東洋と西洋では、【水の方位】のイメージが、真逆になっている訳ですね。 これは、どちらに海が面して居るか、と言う部分に原因があるのでは無いか、と言う説です。 つまり東洋は、東側に太平洋を抱き、西には大陸が続きます。 西洋にとっては、西側に大西洋を抱き、東側に大陸が続きます。 そう言った土地柄が、方位と属性のイメージに影響を与えたのだろうと言う説でした。 なるほどなぁ! と思いました。(^^) あらゆる思想は、その風土によって、大きく変わります。 四季の変化と、自然に恵まれた土地では、多くの事象に神威を感じ、それぞれに属性を与える為、多神教が興り易く、砂漠の民【ユダヤ・イスラエル】にとっては、単調な景色の中、一つの神に思い到る。 何が正しく、何が間違っていると言う事は無いと考えています。 あらゆる事の底流に、基本原則はあるでしょう。所謂【四大】や【五行】と呼ばれるモノは、その一部かとも思います。 しかし、私たちが世界の中心にでもいないかぎり、それを照応させる時、他方においては、必ず誤差が出ると考えるのが妥当かと思います。特に、球状の地球において、方位は変わり易いモノの一つですね。 では次に、四季について考えて見ましょう。 四季は、地軸の傾きがある地球上において、大なり小なりの差こそあれ、必ず生じるモノです。 それこそ、北極点・南極点・赤道直下であっても、太陽の高さが変わる以上、季節に多少の変化が加わります。 四季の変わりが顕著である日本を対象として。 四季の順番は、【春→夏→秋→冬】と言う流れです。 これには、明らかに【順番】がありますね。 急に、夏の後に冬が来て、秋から春へと流れる事はありません。 これで四大を当てる訳ですが、トキワが基本的に使用している照応を用いると、 【風→火→水→地】となります。 まあ、東南西北・朝昼夕夜の割り当てとは、しっくりと来る配置ですね。 しかしこれも、先程書いたように、【四大】に順番はありませんし、照応についても、イコールで結び付くモノではありません。 それを敢えて、割り当てるとこうなる訳です。 ですが、方位に比べてしっくり来るのも確か。 四季節において、寒暖の極点となるのが、【冬至】と【夏至】です。 夏は暑く、エネルギーが極限まで活発に動く季節。 そして冬は寒く、エネルギーがその活動を、極限まで止める季節です。 これが【動の極み】である【火】であり、【静の極み】である【地】に相当します。 一見、【火】に真反対で対立するモノとして、【水】をイメージしがちですが、季節においては、寒暖のイメージよりも、動静のイメージの方が強いのです。 その為、この二者を仲介する存在が必要となります。 つまり、【春分】と【秋分】です。 【水】と【風】には、実は共通する性質があります。 それが【流動性】。 そして、この二つが異なる部分は、 【風】が上昇原理を伴う【上昇的流動性】である事に対し、【水】が下降原理を伴う【下降的流動性】である部分。 この二つが、極点にまで達した季節を、もう片方の極点へと手渡す為に動く訳です。 【至】と【分】の差が、ここにある訳ですね。 中世の四つの身分を配置するとなると、季節や方位とは、全く勝手が違って来ます。 これは先日にも書いた事ですが、タロットの前段階である【プレイングカード(=トランプ)】の時期に考えられたモノで、すぐさま四大に照応された訳ではありません。 また、地方によって、どんぐりや、葉っぱ等のスートが用いられたこともある事から、特別重要視されたモノでも無いでしょう。 ご存知のように、トランプスートには強弱が存在します。 それは、ゲームで同じランク(数字)がぶつかった際に、その勝敗を判定する為です。 一番強いのがスペード。次にハート・ダイヤ・クラブの順です。 この強弱を決める際に、当時の階級の強弱を導入したと考えるのが妥当でしょう。 人間の階級は、人間が決めたモノですし、それにわざわざ四大等の古典的思想を導入する程に、センスが良かった訳でも無いようです。 それを流用した遊びとなれば尚更の事。 故に、タロット・オカルトの業界でも、中世四つの階級については、カードスート説明の際に軽く触れる程度で、それ程重要視されていないのが現状だったりします。 一言にタロット・プレイングカードと呼んでも、その有様は様々。 そこに統一した原理を見出すのは、かなり困難を伴うモノでしょう。 ですが、扱う体系を定め、それに準拠する際に、あるスタイルを用いる。若しくは、個人的な研究の上に成り立つ、オリジナルな照応を用いると言うのは、決して間違いではありませんし、むしろ推奨される事かと思います。 実際、これまでの歴史で、そのように発展して来たのがタロットです。 そして恐らく、これからもそうやって発展して行くでしょう。 それでこそ、タロットです。(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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