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カテゴリ:ハードウェア
魔術師です。
Synology NAS に SMB マルチチャンネル設定をして PC にも NIC も増設して試していましたが 最初はどうやってもスループットがポートのワイヤースピードの 1Gbps 以上出ませんでした。 通常はこの速度です。 内蔵 NIC + 増設 NIC 2ポートの計 3ポートで接続すると タスクマネージャで確認すると 1Gbps の帯域を 1/3 づつ平均 333Mbps づつに分散されました。 マルチチャンネルが動作していると確信した瞬間です。 そして速度が出ない原因が NAS 側でマルチチャンネルになっていないためだなとは思いました。 いろいろ調べていると NAS の MAC アドレスが変、何やら異常が起きている、 パソコンから NAS の MAC アドレスを確認するとふたつのポートで同じ MAC になっている状態 リブートしたり、ネットワーク設定をいじったりしたところ 今度はひとつは Synology のベンダーコードを持った本来の MAC アドレスと もうひとつが別のベンダーコードになっていて、きっと生の物理 MAC が漏れているようです。 Synology が正規に割り当てももらったベンダーコードで独自の MAC アドレスを使って 物理 NIC の MAC アドレスを上書きしているのかな? どちらの口も ping 応答するし、だけどとっても気持ち悪い状態なので リセットボタンを押してネットワーク設定と管理者パスワードをリセットしてみた。 ネットワーク周りはちゃんと初期化されたけど 今度は通常ユーザーがログインできなくなってしまいました、共有にアクセスが出来ない。 ユーザーを消して作り直して見ても、共有にログインできなくなってしまった。 データをもう一度転送する覚悟を決めて管理ツールの DiskStaion Manager NAS 専用 OS をインストールし直し。 リセットシーケンスの発動 4秒間リセットボタンを押しっぱなしにしていったん離して10秒以内にもう一度リセットボタンを押す 最初判らず押しっぱなしにしたままでした。 NAS の OS 部分を上書きで入れ直して、設定をいちからやり直したのですが あきらめていたデータ領域はそのまま残っていました。 通常使用するユーザーを作って、ここまででやっと基本動作が出来るようになりました。 これで試すとちゃんと増速されていました。 じゃじゃーん! samba の設定で max protocol=SMB3 server multi channel support=yes aio read size=1 aio write size=1 ネットワークカードは Broadcom 製のチップを使った格安カード ここで紹介しています。 インテルの新しいチップ I350 とかを載せた複数ポートのカードは結構高くて このカードの10倍くらいしたのでこちらに落ち着きました。 インテル製だと R:200MB/sec W:200MB/sec で読み書きするのでしょうか。 メーカーや型式が違っても RSS や RDMA の条件が揃った NIC が複数必要です。 かつて RSS は不具合があったので設定で機能を停止することが推奨されていましたが ここに来て必要になるとは・・・。 今まで使っていた Windows7 以降のネットワークの高速化チューニングのためのバッチファイルです。 NetTune.bat ----- ここから @echo off netsh interface tcp show global netsh interface tcp set global chimney=disabled netsh interface tcp set global rss=disabled netsh interface tcp set global netdma=disabled netsh interface tcp set global autotuninglevel=highlyrestricted netsh interface tcp set global congestionprovider=ctcp netsh interface tcp show global ----- ここまで これを叩くだけでインターネットの通信が高速化するおまじないです。 これからは netsh interface tcp set global rss=enabled にしないといけませんね。 netdma(RDMA) を有効にできる NIC は個人では手に入りません。 ふたつ束ねて 2Gbps で 180MB/sec 出るなら USB3.0 の外付け HDD 程度の速度になっています。 3.5インチ 7200rpm HDD SATA3.0 接続でも 200-215MB/sec だからまずまずの書き込み性能だと思う。 実際に 3GB 程度の ISO イメージファイルを書き込んでみると「ぎゅいーん」と進行状況を示すグラフが 爆速で進んで行くのは素晴らしい 無理して 4ベイモデルを買っていてよかった~。 こうして SMB マルチチャンネルに対応出来たから DSM にバンドルされている samba 4.4 の機能で SMB マルチチャンネルを実現しています。 NAS はほとんどが samba を利用しています。 Experimental ではありますが、ちゃんと機能しています。 samba4 系では Active Directory 機能の実装が目玉で速度アップできるとは知りませんでした。 samba を使っている Linux マシンであれば対応出来ます。 実は SMB マルチチャンネル機能は Synology NAS の特別な機能ではなくもともと Windows の機能です。 Windows8 以降であれば標準で有効になっています。 Windows マシン同士でも環境を整えると通信速度が高速化出来ますね。 Windows Server 2012 でファイバーチャネル FC とか SAN は要らないと言われていた意味が判りました。 人気記事の一覧のあるトップへ 星影の魔術師に 応援のクリックをポチッとお願いします。 皆さんの、協力に感謝しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.07.05 21:13:45
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