木材の本来持つ性能を発揮するためには、樹齢はとても大きな要因になります。
特に外部で使う木材に要求される耐朽性を重視すると、若木と古木ではとても大きな差があるのはご存じの通りかと思います。
樹齢30年程度若木と、300年の古木は耐朽性はイコールではありません。
樹種によりその成長度合が違うので一概に何年以上経てば本来の耐朽性が期待できるかというのは難しいですが、概ね100年~150年はかかるものと思っていたらいいのではないでしょうか?
つまり、流通している木材が全て良材(ここでは古木の赤身という意味に捉えていただいていいと思います)であるという前提がないと、この表の比較は意味をなさないものとなるのです。
この点で、現在ハードウッドとソフトウッドはフェアーな競争をしていないことに留意しなければいけません。
ソフトウッドは先進国で生産をされていることが多く、より早くフェアウッドの方向に流れていますので、現在流通をしている木材は、植林樹でしかも樹齢の若い木が中心となり、結果として木材の品質は以前に比べ著しく低下をしています。
一方ハードウッドは、まだまだきちんと管理をされているとは言い難く、天然林でしかもかなりの古木が流通をしています。
こちらもきちんと管理をされたらどうなるかは簡単に分かることなのです。
良材の流通量は激減をします。
もちろん、こういった地域でも管理をされた山林が増え始めており、一時的な混乱のあと、新たな仕組みができあがるものと思います。
このことを真剣に考えた時に、ウッドデッキネットの今年の大きなテーマが見えてきたのです。
長々と前ふりをしましたが、今年は「耐朽性の高い樹種の紹介ではなく、耐朽性を高めるための施工面での工夫」をご紹介していこうと思っています。