カテゴリ:外国史
ルイ14世の宮廷生活 (92) デュ・デファン夫人とジュリー・ド・レスピナス嬢の関係は、ジュリーの部屋での秘密の語らいが露見してからというもの、極めてとげとげしいものになりました。 デファン夫人のレスピナス嬢に対する非難は、大変ねちねちとしつこく続けられました。しかし、レスピナス嬢ジュリーには、夫人の家を出てしまうと、3階での語らいで親しくなった人たちとの、知的で機智に富んだ会話の楽しみも失うことになることが、夫人のネチネチとしたしつこい非難に堪える事よりも、もっと耐え難いことだったのです。 夫人もまた、レスピナス嬢をしつこく非難しながらも、彼女に出て行けとは、決して言わなかったのです。 こうして、2人の険悪な関係を包み込みながら、ジュリー・ド・レスピナス嬢は、1764年の春まで、1757年初頭の問題発覚から7年余の期間。デュ・デファン夫人の屋敷とサロンにかかわり続けたのです。 2人の関係は1764年の春、遂に破裂しました。レスピナス嬢は、遂にデュ・デファン婦人の屋敷から立ち退くように、言い渡されたのです。それは淡々とした命令でした。ジュリーもすぐにその命令を受け入れ、デュ・デファン夫人の館から、立ち退いたのです。困ったのは、デュ・デファン夫人のサロンに出入りしていた面々でした。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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