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テーマ:お勧めの本(7394)
カテゴリ:小説(高校生~)
小規模なテロが頻発するようになった日本。
ひとつひとつの事件は単なる無差別殺人のようだが、 実行犯たちは一様に、 自らの命をなげうって 冷たい社会に抵抗する“レジスタント”と称していた。
彼らはいわゆる貧困層に属しており、 職場や地域に 居場所を見つけられないという共通点が見出せるものの、 実生活における接点はなく、 特定の組織が関与している形跡もなかった。
いつしか人々は、 犯行の方法が稚拙で計画性もなく、 その規模も小さいことから、 一連の事件を“小口テロ”と呼びはじめるー。
小口テロ関係で 身の回りに何かが起こった人物 10人の物語
10人それぞれが語り部となり
読み始めには 関係のない人々が それぞれ、小口テロによる何らかの影響を受けた その「それぞれ」を描き出すことで
読者に 「私に似た人」を見つけさせる ってな 趣向かと思っていたのですが
それだけではありませんでした。 さすが貫井徳郎さん!
それぞれの 個性も考え方も生活環境も違う人々が 見事に描き出されている所にも 感嘆符ですが
ラストまで読むと 読者の期待の、予想のずっと上に行っている物語。
まったくもって 見事でありました!!
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最終更新日
2014年07月20日 10時20分42秒
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