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カテゴリ:学習漫画・図鑑・学習本(小学生~)
つちはんみょう [ 舘野鴻 ] ツチハンミョウは、 「道教え」として知られる美麗な「ハンミョウ」と異なり、 地味で目立たない控えめな虫です。 その繁殖方法は独特で、 4000個の卵から生まれる体長1ミリにも満たない小さな幼虫は、 寄生先となるハチの巣にたどりつくため、 いろいろな虫にとりついていきます。 わずか4日という寿命の中、 種の存続のために決死の旅をする幼虫たちの道程を、 緻密かつ力強いタッチで描きます。 物語の最後では、 ようやくたどり着いた巣の中で対峙する、 2匹の幼虫たちが描かれます。 そのすがたは、 わたしたちにいのちのあり方について考えさせます。 ツチハンミョウについては 『ファーブル昆虫記』にも記述がありますが、 この本の主人公で 日本固有種のヒメツチハンミョウについては、 あまり知られていませんでした。 著者の舘野さんは、その生態を解明すべく、 8年にも及ぶ生態調査を行ない、 その一部を明らかにしました。 小学館児童出版文化賞受賞作品 完全に 昆虫生態学です。 やはり、ガチの調査を行った上での 執筆なんですね。 こんな調査が1年やそこらで出来る訳も無く 一体何年費やされたのか・・・ ただただ凄い。 と思ったら なんと!「月刊むし」(昆虫専門雑誌)に 月刊むし 2023年4月号【雑誌】【1000円以上送料無料】 当時投稿されていらっしゃる・・・ 本格的であります・・・ イラストは 色鉛筆(?)で描かれためっちゃリアルな細密画 絵本の形状をとっていますが 紡がれているのは 物語ではなく 調査観察した事実の記録。 はっきり言って ツチハンミョウの専門書です。 あまりに見事。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年09月13日 16時26分35秒
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