|
|
|
2010年12月12日
カテゴリ：読書
 『四十九日のレシピ』 伊吹有喜 を読みました。 継母が亡くなった後に、 残されただんなさんと その子供を軸に話が展開していきます。 だんなさんは、再婚した乙美さんを失った後、 深い喪失感に陥り、また乙美さんは幸せだっただろうかと思います。 娘の百合子は、継母がなくなった後 だんなさんが浮気をし、嫁ぎ先の家を飛び出してきます。 原因として、浮気相手に子供が出来たこと 自分に子供が出来ないことだったこともあり、 今だからこそ継母に聞きたいことがあると、そして 素直になれなかったけれども、継母のことが好きだったと 思い出します。 そして、そんな二人の下に昔お母さんが面倒を見ていた 二人の助っ人がやってきて、49日を盛大に迎えようと いう企画をさげてやってきます。 最初は、二人も訝しがるのですが、徐々にその二人（イモとハル） の素直な気持ちに心を打たれて打ち解けていきます。 物語の中には、浮気問題や子供の問題、親戚問題など いろいろでてくるのですが、どれもとてもうまくまとまっていて どんどん先を読みたいと思わせる内容でした。 そして、食事のことが出てくるシーンでは とてもおいしそうな描写で思わず食べたいと思う話でした。 この本の中で、子供向けに 「夢はかない、努力は報われる」 というポスターを見て、不妊治療を頑張ったのにうまくいかなかった 自分を思ったのか百合子が 「夢はかない、努力は報われるものだとしたら 夢がかなわなかった人は努力がたりなかったのかな…」 とつぶやきます。 そこで、イモちゃんが 「夢はかなわぬこともある。努力は報われることもある。 正義は勝つとは限らない。だけどやってみなけりゃわからない。 さあ、頑張ろう」 というのですが、 なんだかそういう考え方もいいなあと思いました。 お話の中では子供には上のままで 下のは大人の秘密にしようということになっていましたが 本当に現実は、下のことを感じる機会も多い気がします。 他の作品も読んで見たいと思った作家さんの本でした。 最後まで読んでくださりありがとうございます。 ★ランキングに参加しています♪ 
お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2010年12月12日 19時15分00秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事
|
