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白山菊理姫

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2011.05.04
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カテゴリ:歴史箱
兄のイツセが死んで、事実上日向族の王となったイワレビコは、兄の助言に従って紀伊半島の南へと迂回することにしました。おそらくその迂回ルートは、記紀神話に書いてある通りだと思います。日向族の軍は荒海を進み、ようやく熊野村(和歌山県新宮市周辺)に到着しますが、そこで土着の豪族の猛攻撃を受けたように思われます。何しろ日向軍は「熊の毒気」でほとんどが失神してしまったというんですから、大変なものだったのでしょう。

窮地に陥ったイワレビコの軍を助けたのは、タケミカズチの剣「布都御魂(フツノミタマ)」の霊力と八咫烏(ヤタガラス)の道案内だったと記紀神話には書かれています。これは結構、難解です。

まずフツノミタマです。経津主神(フツヌシノカミ)が宿った霊剣のことであると思われるのですが、北川説によると、フツは出雲族の王でスサノオの父親だったことになっています。ところが、古事記ではタケミカヅチと同一神(建布都神=タケフツノカミや、豊布都神=トヨフツノカミ)のように描かれていますし、日本書紀では国譲り神話でタケミカヅチとともに大国主に国譲りを迫った神として描かれているんですね。

いずれにしてもフツヌシノカミは刀の神様みたいなものですから、軍事王的色彩が強かったと思うのですが、フツノミタマを祀る石上神宮が物部氏の武器庫であったとされることなどを考慮すると、どうやら日向族というよりも出雲族の軍事王であった可能性が強いんですね。北川説も参考にして、私は出雲の軍事王の子孫が助太刀に入ったと理解します。出雲族からフツノミタマという名剣を手に入れて(援軍を得て)、彼らとともに戦闘をしたとも解釈できます。

そう考えると初めて、イツセが死ぬ前に「日に向かって戦ったのがいけなかった」と言ったのは、「日向族だけでは駄目だった」という意味に読めてしまうんですね。実際最初の戦いに敗れた日向軍は、日本書記では熊野に到着するまでにイワレビコの他の二人の兄も亡くなるなど、う回路でかなり辛酸をなめているんですね。つまり戦力は当初よりかなり減退しているとみていいわけです。それなのにここから挽回するのですから、やはり日向族以外の援軍があったとみて間違いないでしょう。おそらくイワレビコは、紀伊半島を南下すれば援軍にできる部族がいることを知っていたのでしょう。それは次の八咫烏についても言えます。

私は当初、八咫烏は太陽信仰やアマテラスと関係のある霊的なカラスのことを想像していたのですが、武内宿禰さんは明確に「正統竹内文書では八咫烏は大国主の子で、事代主の兄である」と言うんですね。別名はアヂスキタカヒコネ。アマテラスとスサノオの間に生まれた宗像三女神の一人であるタキリと大国主の間の子です。あの大国主の子であるのなら、古代イスラエル人(ユダヤ)の血が流れていたということになりますね。

つまりここで書かれていることは、日向族だけでは立ち向かえないと判断したイワレビコが、わざわざ迂回して出雲族とユダヤの部族の軍事的支援を仰いだのだ、ということになります。頼もしい援軍を得た日向軍は、「失神状態」から息を吹き返します。その後、土着の豪族や統一王朝派の軍を、ある時は武力で、ある時はだまし討ちで、次々と打ち破ります。その快進撃に気圧されて日向軍側になびいた出雲系の部族もいたことでしょう。相手部族との交渉には、その土地のことをよく知る八咫烏が当たった、と記紀神話には書かれています。こうしてイワレビコは、兄を殺したナガスネ彦の軍と再び相まみえることになったのです。
(続く)





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最終更新日  2011.05.04 22:53:09
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