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カテゴリ:絵本の読み聞かせ
かっせんだ かっせんだ
いくさだ いくさだ みんなこい ・・・ このひのたいしょう よしなかどのは ささのはっぱの ひたたれに まっかな のばらの ひおどしよろい くるみのからの かぶとには のばらのいばらの くわがたかざり てにはとくさの ゆみをもち まつばのやを にじゅっぽん ――日野十成文『かえるの平家ものがたり』斎藤隆夫絵 七七、七五などリズムのよい文字数で語られる、これはカエル版平家物語。今月、6年生に読み聞かせしました。歴史を習ってからということで、うちの小学校では毎年6年生向けとなっています。 かなり大きな本で、手で持っての読み聞かせには多少つらいものがありますが、この大画面での絵巻物風のすばらしい絵には圧倒されます。遠くから見てよし、近くでじっくり見てまたよし。何度も読み返したくなります。 「源氏沼」に住む大まじめなカエルの武者たちが、なんだかとても愛らしい。よく見ると、ほんとに笹の葉っぱの服を着ているし、侍大将の義仲ガエルはトノサマバッタにまたがっています。他の騎馬武者はショウリョウバッタに乗っているから、大将とは格がちがうんでしょうね。かぶとも、義仲ガエルだけはクルミの殻ですが、下っ端のさむらいは色とりどりのお花をさかさにしてかぶっていたりして、可愛いんです。 「いちまんびき」のカエル軍は、宿敵「平家森」の「宗盛ネコ」にいくさをいどみますが、タンポポの槍、松葉の矢、カラタチの棘の短剣という武器ではまるで歯が立たず、さんざんに負けて沼に逃げ帰ります。 するとカジカガエルの笛吹き少年「牛若丸」が立ち上がります。彼はお得意の身軽なジャンプで平家ネコを誘い出し、まんまとやっつけてしまいます。いや、痛快痛快。 ほんとの平家物語とはむろん筋も違うのですが、頼朝、巴御前などの名も出てきて、なかなか楽しいです。それに、一匹一匹の装束や表情、沼の植物の一本一本までもがていねいに描きこまれていて、現代版鳥獣戯画のようです。 歴史好きの大人にも、ぜひお勧めの一冊! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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