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映画ドラマ・千一夜

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November 1, 2005
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カテゴリ:韓国ドラマ
総合点:93 お勧め度:☆☆☆☆☆ 

●2002,3年韓国ドラマ 演出:チェ・ユンソク シナリオ:カン・ウンギョン 出演:キム・ヒョンジュ(キム・ユニ/イ・ソヌ) キム・ジホ(キム・テヒ)、ハン・ジェソク(チャン・ジェヒョク) ソ・ジソブ(パク・チョルン)、キム・ミンソン 他
●大変長いドラマで、見終わったときほとほと疲れ果ててしまいました。DVDで14巻、13巻目までは3話ずつ行くので41時間という長短場で、1週間掛かりましたが、印象は非常に大きかった。
●二人の女性が主人公です。物語はその少女時代から始まります。
 チェハ・グループの総帥ピルチュンは、リヤカーの露天商から出発して国内30大財閥に入るまでに会社を育て上げた実力者ですが、その息子は親の反対を押し切って結婚し、田舎で経済的に非常に厳しい状態で生活をします。その夫婦の最初の女の子をキム・テヒといい、二番目の女の子はキム・ユニ。ユニが生まれるときに母親が亡くなり、男は一人で二人の少女を育てます。
●表題の「ガラスの靴」は、小学生になったユニが学芸会でシンデレラをやるのですが、王子様が現れたとき、彼女は「この靴は足が痛いから履かない!」と言って周囲を困らせる。この逸話が含む意味はかなり広範で深く、後の物語の一種独特な伏線になっています。
●そのユニが大層しっかりした子で、御父さんの誕生日にお小遣いで新しい靴を買おうとするのですが、お金が足りない。けれど、彼女はその店で一生懸命掃除をしたりして、その靴を手に入れます。
 御父さんは二人の子がとても大事で、テヒがチンピラに囲まれたときも必死に戦うし、会社の苦境で給金が止まったときも父親に相談に行く。けれど帰りの雪の中、交通事故に会って他界してしまいます。二人の孫娘を襲った不幸を知ってピルチュンは必死に居所を探すのですが、姉妹は孤児院に連れて行かれると思い込んでいて、施設の人の訪問を拒んで逃げ出してしまう。途中、金目当てのチンピラに狙われ、テヒは中華料理屋の配達少年(チャン・ジェヒョク)に助けられますが、ユニは交通事故に遭って記憶を失い、事故の発覚を恐れた夫婦者に連れ去られてしまいます。
 こうしてテヒはお金持ちの家庭で育ち、ユニは自分が何者であるかもしらず、母親の指輪に書かれていたイ・ソヌを名乗って貧しい余所者の家庭で成長します。
(ここからネタバレします)
●15年後のソヌ、テヒ、ジェソク、チョルンが登場します。
 悪事を働いてしまった夫婦(男は内縁)の執念深くオツムの弱い娘ウ・スンヒとは気が合わないまま、ソヌはその家族に育てられるのですが、彼女は家業となっている食堂で朝早くから夜遅くまで働き、料理から配達から集金までこなして、貯めたお金で夜間大学も出ます。どんな悪い状況に陥ってもそれにめげず自ら立ち上がり、笑って生きて行くことができる明るい、しかも笑顔の素敵な素晴らしい娘に育つ。一方、テヒは優秀な成績で大学を卒業し祖父に愛され、後はグループの総裁にと期待されます。ピルチュンの世話でアメリカに留学したジェヒョクもまた、有能な男に成長して帰ってきます。
●食堂夫婦の会話やスンヒの場面は冗長なところがあるし、都合よく交通事故が起こったり、ソヌがチェハ・グループの代理店で働き始める辺り、例によって大変都合が良く仕立て上げられたお決まりの「韓流」ですが、一言一言述べられるセリフが大変旨く練られており、また、役者さんが皆非常に演技が旨く、10巻辺りまでは非常に順調に進みます。
 中でもソヌは素晴らしく、庶民的な可愛い表情も素敵だし韓国語での声もこの上ない。困ったときに指輪を出して祈る場面も非常に素直で好感が持てます。よって、大層に感情移入してしまいます。
 また、テヒも、如何にも頭の切れる、でも優しいところのある有能な女性を演じて好演です。喋っているせりふも全く違和感がない。
 ジェソクは、祖父や父親を自殺に追い込んだピルチュンへの復習のため、情熱を燃やしているのですが、社会通念上、凄く悪い手段を用いるわけでもない。その態度は誰に対してもしっかりしているし、ソヌやテハに対する言葉使いも心の取り方もしっかりしていて好青年です。
 チョルンは真っ直ぐな気持ちの青年で、なかなか好演でもあるのですが、ソヌ氏の心が分からない、或いは読めない・・・。
 問題になるのは、ここからです。
●10巻辺りまでリズムは快調だし、話の辻褄もそれなりに合っていますが、ここら辺りから、何か作ったような印象がしてきてしまうのです。言い換えると、エンディングをこうしなければ、というような意図というか、そういう気配がしてきてしまうのです。
 ここまででソヌは、気持ちが合い、行き会っても心から時を楽しめるジェソクとすっかり愛し合っていて、ピルチュン会長への復讐を止め、覚悟を決めてチェハグループを去ろうとする彼に付いて行くことさえ決めています。
 ところが、この辺りからいろいろと事情が持ち出されてきて、それによってソヌさんは心を換えて行く。チョルンが好きと言って、そちらに肩入れするようになる。無論、物語だから、主人公の心が揺れ動かないと話が成り立たないのだけれど、それがどうもしっくり来ないのです。
●僕がチョルンを嫌いなわけではないのです。彼は一本気だし、ソヌを好きなのはよく分かるし。でも、あのしっかりしたパクおばあちゃんや謹厳実直なパクおじさんが、何故チョルンを無職のまま放っておいて、28歳まで放置しているのかが良く分からない。少なくとも何かで働いているくらいの男にしていないと変です。男なら自ら望んで働くのが当然であるし、だいたい大の男がその歳になるまで他人の金で生きてビリヤードで遊んでいる想定辺りから、どうも好きになれない・・・。
 ま、それは割り引くとします。
●会長がインサイダー取引でジェソクを逮捕させ、牢屋に入れる辺りから話が変。だいたい、自社の株を人に勧めて買わせてみても、それで即インサイダー取引にはなりません。値上がりするか全然分からん訳だし、失敗だって幾らでもある。株を売って大量の利益が出たら、それはインサイダーの疑いが出るだろうけど、売ったわけでもないこのお話の中で、その日のうちに即逮捕なんて、有り得ないです。
 ま、それも割引く事にしましょう。
●雨が降る凄い状況の中でも、ソヌさんは心配でジェソクに会いに行きます。それが、テヒさんがジェソクと一緒にいるのを見るだけで、退散したりする原因になる。何か、ソヌさんの性格に会わない行動だなあ・・・。
 どんなことがあっても、事情を聞きに行く。しっかり者のソヌさんがそうしないのは、納得行かない。
●白血病は、韓流にありがちな・・・、これもまあ、割り引きます。
●白血病のときに、チョルンオパーが看病に行く。これも変じゃないけど、じゃあ、ジェソクは何してるんだろ? 愛してるというのに。
●白血病が治ったソヌは2ヶ月程度で全快状態で、本当の姉さんと分かったテヒのために、身を引いてチョルンオパーに結婚を申し込む。ジェソクが愛してる、とはっきりそこで言っているというのに、そうかなあ?
 チョルンオパーに自ら結婚申し込むときも、チョルンに真意を聞かれて、「テヒが彼を望んでいるから」とかいう。或る意味正直で可愛い面もあるけれど、総合するとなんか変な感じがするのです。
●チョルンオパーがどうして刺されて死ぬことになってしまうんだろう?
 それにです、一度も「愛しています」と言えなかったソヌさんが、彼が死んでから「愛しています」とか、何かドラマ向けに作ったせりふみたいに言ってしまう。
 こういう場面に出会ったら普通は物凄く心が動転して、言葉も出ないと思うのです。それに、すぐに自分の気持ちに気がついてしまうのも、作りすぎ・・・。
●まだしもこれで終わるのなら良いのですが、このあとジェソクが一人アメリカに旅立つことになる。空港には行かない、と言ったソヌさんが出掛けて行き、携帯で「靴紐がほぐれています」というのですが、そのあと、ジェソクはアメリカに一人で行ってしまうんだ。
●話が完結しないまま、エンディングでテヒさんと二人で懐かしい田舎の家に行って、「人生いろいろありました、でも、ここで別れることがなかったかのように、初めからやり直しましょう・・・」なんて言われると、見ている側は頭が納得しないまま、「保留」みたいにされてしまう。
 要はですね、こんなに長い間見てきて「最後は結論未定=不明」とかされてしまうと辛いのです。納得の出来る、最後がすっきりした回答が欲しいんです。悪いことした夫婦者にもスンヒにも、チョルンの妹にもその夫となる姉妹の従兄弟にも、それぞれに納得の行く回答が与えられるのにも拘わらず、です。
●それと思うのですが、僕は女じゃないから、「心はこちらの男にあるけれど、いろんな事情で身体は他の男に預け、身ごもり、その子を育てる」みたいな芸当は想像が付かないんです。だいたいにおいて、心と身体を別個にして生きるってなことが、できるんでしょうか?
 もしソヌさんがチョルンに行くなら、決然と凄い表情で今までの思いを断ち切って行くのじゃなきゃ、チョルンオパー可哀想だし、ジェソクを選ぶなら、姉ちゃんの前でワンワン泣いて懇願してもそうしなくちゃおかしいです。
 それにですね、貧乏から始めて夢を抱いて一生懸命仕事して生きるのが本当の人生、というのがテーマなら、しがらみの多い会社は去って、ジェソク・シーが会社辞めて、二人で最初から必死に働きゃいいんだし。
→ソヌさんがしっかりものだから、そういうふうに考えるのです。彼女が違う性格の想定なら、それはそれで問題ない。それにテヒ姉ちゃんだって、他の人を愛している人に自分を貰ってもらったって、嬉しくも何ともないと思うのですが、どうなんでしょうか(彼女、誇り高いし)。
 SBSドラマは「私の心を奪って」のときもそうでしたが、この「物語の最後=保留型余韻を残す的方法」が好きなのでしょうか? 何かホント、納得が行かないんだな。
●続きあり(2007年10月27日)





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Last updated  October 27, 2007 11:38:26 PM
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