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映画ドラマ・千一夜

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November 25, 2007
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カテゴリ:韓国ドラマ
総合点:97 お勧め度:★★★★★ 
(シナリオ)=9.5 (映像、画の出来)=9.9 (物語の完結性、完備かどうか)=9.8 (構想+発想の良さ)=9.5 (音楽)=10

●2005年度 韓国ドラマ SBS全18話 演出:シン・ウチョル キム・ヒョンシク 脚本:キム・ウンスク 出演:チョン・ドヨン(ユン・ジェヒ=大統領の娘・外交官) キム・ジェヒョク(チェ・サンヒョン=大統領表彰を受けた刑事) キム・ミンジュン(チ・ヨンウ=テソン会長の御曹司・検事) イ・ジョンギル(ユン大統領) ユン・セア(カ・ヘジュ=サンヒョンの元の恋人) チョン・ドンファン(チ・テハングループ会長) キム・スンウク(ファン・ダルホ=サンヒョンの同僚) アンディ/イ・ソンホ(チ・スンウ=ヨンウの弟) ユン・ヨンジン(ユ・ソンギュ=事故で車椅子に乗っている外交官、ジェヒの友人) キム・ナウン(シン・クァンジャ) チャン・グンソク(ユン・ゴンヒ=ジェヒの弟・高校生) ハ・ジョンウ(アン・ドンナム=警護官) クァク・ジミン(ヨンス?)
●ユン・ジェヒはプラハの大使館に勤める外交官、父親は現職のユン大統領だ。彼女は外交官としての任務の他に小学生の先生もしながら楽しい外国生活を送っているが、5年前に結婚の約束をしながらも戻って来なかったヨンウとの思い出に心を痛め、辛い想いを抱いて生きていた。プラハでの残りの任期も少なくなり帰国を楽しみにするが、言葉の応酬からライバルである日本大使館勤務の女性とマラソンで競う事になる。
 一方、ソウル市鐘道の警察署で刑事をしている34歳のサンヒョンは、麻薬密輸犯の逮捕で大統領表彰を受ける。大統領に「恋人は?」と聞かれ、「大韓民国ミダ」と答える律義者だが、彼にはプラハに留学しているカン・ヘジュという恋人があり、彼女の帰りを心待ちにしているのだった。
 しかし、ヘジュには何か事情がありそうで、彼の電話に出ようとしないばかりか韓国には帰らないという。言葉も全くダメ、ヘジュの留学費用を出してお金もほとんどないサンヒョンだったが、意を決してプラハに飛ぶ。
******************(多少ネタバレします)***************************
●当初、DVDの表紙写真を見ただけではそれほど素敵な物語とも思わず、長いことアクセスしていなかったのですが、ふとしたことから「パリの恋人」製作スタッフの作ったドラマ、ということを知って、見る事になりました。
●まず、のっけのオープニング画面。オーボエの音色で始まる主題曲が大変良く(プラハ=チェコに似合った旋律が良い。スメタナのモルダウを感じさせます)、映像で描かれる世界遺産・プラハの街も、まるでおとぎの国のような美しさ。しかも、その僅かなオープニングの数分間に描き込まれたプラハ+近郊のロケでの映像の組み合わせが大変に素晴らしく、非常に大きな期待感を持ちました。
 このオープニングは練りに練って作られたようで、最初は朝のヴァルタヴァ川(=モルダウ川)向こうからの街の遠景で始まり、昼間の賑やかな町並みや石畳の通り、更には郊外の野景を背景に、登場人物が紹介されて行く。そして、サンヒョンがカレル橋でジェヒに別れを告げて去る夕方から夜の時間で終わりを告げます。この編集を見るだけで、非常に高い実力を感じました。
●物語は最初の3話途中までがプラハロケで、或る事情から失恋をしたと思っているジェヒと、やはり或る事情から恋人ヘジュを失ったサンヒョンが、互いの意地を張りながら事情が分からないままに出会って助け合う事になるのですが、ここでの描写とセリフ、場面展開が素晴らしく良く出来ている。パリの恋人でもそうでしたが、非常にレベルが高いです。(クララとブラームスの話に、ジェヒが一言で種証しをする辺り、素晴らしい演出・・・)
 特に旨いのは、サンヒョンの演技とセリフ。堅物デカのサンヒョンですが、ここでも頑として正義を通そうとするし、一度思い込んだら、たとえ火の中水の中、という強い意志のある男を示すのに、ドラマのシナリオもセリフも大変に旨い。
●3話でヘジュの事情が判明して、サンヒョンはソウルに戻るのですが、それからの地道な一歩一歩進んで行くような物語進行もこなれていて、手馴れている感があります。
●物語中盤は、ヨンウの態度など、若干中だるみを感じるところもないわけではないですが、後半の展開を持って考えると、なるほど、と納得が行ってしまう。そういう意味では、あとあとじんわり良くなるタイプのドラマです。
●音楽は全編を通じて良いです。ホームページに紹介のあった「東方神起」の歌がどの曲なのか正確には分かりませんが、主人公達の辛い心情の場面で流れる男性ボーカルの曲も(韓国語に非常にマッチしたいい曲)、サンヒョンがするプロポーズの時に流れるグループによる曲も、非常に良い曲で心に残ります。
●韓国ドラマには、いずれにしても物語設定の不自然さが多かれ少なかれあるのですが、このドラマはそれが少ない。せりふとしては良識を求められる大統領の話す内容も大変よく吟味されているし、ジェヒの弟・ゴンヒと、彼が好きになる貧しい家の娘・ヨンスの描き方も、ヨンスとジェヒ、サンヒョンの関係も大変微笑ましい描き方で好印象です。
●登場する小道具ですが、チェコの操り人形の扱い方が大変旨い。ジェヒと彼女の同僚である車椅子生活のソンギュがボランティアで人形劇を遣っている想定が自然だし、彼女が頑固で手に負えないけどどこか気になるサンヒョンに、おみやげに人形を贈るのも自然です。それが最後になって別のシーンで使われるのですが、こうした小道具の使い方が非常に洗練され、アイデアが素晴らしく感心します。
 また、ジェヒがプラハでサンヒョンに教える「テッコユ」という言葉と「ミルリュユッテ」という言葉。これがドラマを通じ、非常に活きています。
●あまり多くを書くと見る側で詰まらなくなってしまいますので、このドラマについてはこの辺にしますが、好血漢でシャイで、普段は硬い表情なのに笑顔がもの凄く素敵な刑事サンヒョンさんが、まあ、何とも魅力なドラマでした。(男の私でも惚れてしまうような好い男)
 ちなみに、サンヒョン演じるキム・ジェヒョクさんは、「韓国人男性」といわれて思い浮かべる典型的な姿形・容貌の方ではないかと思います。体つきが頑丈だし、全体の骨格と筋肉がしっかりしているし、顔の作りが韓国の男性の典型を感じさせます。18話でジェヒを両手を広げて迎えるときの表情は、満点の表情に思いました。
 この場面を見ていると非常に暖かい想いを感じ、家庭を作るならいつでもこういう暖かい雰囲気がないと駄目だなあと、つくづく思いました。
 生命は暖かく、死は冷たい。結局命あるものの根底は、そこに尽きるようです。
 こういうドラマ見た後は、次を見る気がしばらくなくなります。心に(良い意味の)大きな火傷が残って、暫く回復できそうに無いです。







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Last updated  November 25, 2007 04:57:00 PM
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