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映画ドラマ・千一夜

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May 31, 2008
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カテゴリ:韓国映画
総合点:98 ★★★★★
(シナリオ・せりふ)=9.7 (画・音楽)=10 (キャラクターの描き方)=9.7 

●2007年度 韓国映画 コメディー 演出:キム・ヨンファ 音楽:イ・ジェハク プロデューサー:チャン・グニョン 特殊メイク:クリス・コブジナ(ハリウッドの超大作も!) 原作:鈴木由美子(でも、内容はだいぶ違うそうです) 出演:
◇キム・アジュン(!) (カンナ役、ジェニー役):
 カンナ=95キロの体重・・・。純粋な心と素晴らしい声を持ち、プロ歌手アミのバックで歌っているカンナだが、その容姿のために辛い毎日を送っている。敏腕で独り者の音楽プロデューサー、チームの長でもあるサンジョンに恋をしているが、サンジョンは彼女の実力と声を愛してはいるが、恋人として扱ってはくれない。彼の誕生日に辛い想いをした彼女は、遂に整形手術を覚悟する。
 ジェニー:整形後のカンナは170cm48キロの素晴らしいボディーとキュートな容貌に。一年後、在米コリアンのジェニーとして、サンジョンの前に登場する。
◇チュ・ジンモ(サンジュン役):音楽プロデューサーで、ヒットメイカー。業界のトップを走っている。作曲家、ダンサー、コーラス、主演歌手等をチームに持ち、音楽番組を編成してコンサートを持つ程の実力の持ち主。素晴らしい声を持つカンナを大切に扱っているが、恋人とは考えてはいないようだ・・・。
◇イ・ハヌィ(整形外科医イ・ドンハク役):カンナとはテレクラで話をしている整形外科医。思いつめ、自殺を図ったカンナは、遂に整形を覚悟して彼の病院を訪ねる。
◇キム・ヨンゴン(チェ会長役):業界の大物。
◇ソン・ドンイル(チェ社長):サンジュンの先輩でCD製作会社の社長。
◇イ・ウォンジュン:占い師。カンナに不思議なお札を提供する。
◇ソ・ヨン(アミ):我侭な歌手。美貌に恵まれ、ルックスは良いが歌は旨くなく、カンナが彼女の声を吹き替えている。
◇キム・ヒョンスク(ジョンミン):カンナの親友。サンジョンのチームのコーラス。
◇イム・ヒョンシク(カンナの父親):認知症で入院している。
●ストーリー
◇95キロという体重と不細工な容貌のカンナさんは、大好きな歌の世界に飛び込んだものの、回ってきた仕事は人気歌手・アミのゴーストシンガーだった。イケメンで敏腕でもあるプロデューサー・サンジュンのチームの一員として、容貌は素晴らしいが歌の下手なアミの代わりにレコーディングをしたり、コンサートでは舞台裏で歌う。しかも、彼女の父親が認知症で入院していることもあって、テレクラでのバイトもしながら、一人で暮らしているのだった。
 彼女は心ひそかにサンジュンに想いを寄せているのだが、彼の誕生日にパーティーに招かれた際、彼がアミをなだめるために「カンナを利用すればよいんだ・・・」、しかも彼女の容姿に対して心無い言葉を吐いているのを聞いてしまい、ついに自殺を決意する。
●公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/200poundsbeauty/
********************(ネタバレします)****************
●ストーリーラインは単純なのです。実力はあるが容貌に優れない女性が、一大決心して変身・努力して成功を掴む。でも、随所に素晴らしい演出とアレンジがあって、これがいいのです。
 ファンタスティック・カップルもそうでしたが、こういうお話では主人公役の女優さんの資質が凄く問われる。そういう意味では、この映画、キム・アジュンという「清純で才能があって、ちょっと可愛い女の子」の持つ魅力全てをいろいろな角度から引き出し、スクリーンに見事に投影できており、そのバラエティの広さが、大きなチャームポイントになっています。
●韓国は世界有数の美容整形大国だそうです。時には、親が子供の入学祝いに美容外科に連れて行くということもあるそう・・・。よって、整形の是非は、日本以上に話題になるのでしょう。今回、正面切って、整形の概念にトライしたこの映画、まあ、話題としては大きい。
 美容外科手術というものを否定せず、しかし積極的に肯定もしない。それよりも、自分というものをしっかり持とうよ、とのまっとうなメッセージが語られ、映画を見終わると、人生を自信を持って生きられるのなら、という言葉に大きな説得性を感じてしまいます。
●さて、整形後のカンナさんは、いろいろなことに出会います。美人になった途端、急に親切になる男たちとか、美人になったのにサンジュンの前で自分自身が「こっそり隠れてしまったり」とか、警察署では友人のジョンミンさえ分からないとか。この辺りが、コメディーとしては大変旨く、笑わせます。
●ですが、特に秀逸なのは、映画の中でのコンサートシーンです。本当にその場にいるかのような臨場感を与える素晴らしい出来。アミが歌う前半のシーンでの映像も、痩せてジェニーとなったカンナさんが初めて人前で歌い始める時のシーンも、ジェニーの初コンサートも。それぞれが、それぞれの意味を持った重要なシーンで、この組み合わせが素晴らしいの一言です。
 歌うジェニーも素晴らしいですが、それを見、聞いている観客の目の輝きや驚きや、全体の盛り上がりの雰囲気や反響が、生コンサートそのままに映り、カンナさんみたいになりたい!!!と、見ている側に完全にそう思わせる、憧れさせる最高のシーンです。
●主演のキム・アジュンは吹き替え予定だったそうですが、歌があまりに上手だったので、そのまま彼女が自分で歌ったそうです。凄いなあ・・・。こういう映画では、主演女優の才能が本当にものを言ます。振り付けも完全にプロの歌手を思わせるこなれた動きをしているし、文句がありません。
 演出の順で良かったのは、医者の言葉で自信を取り戻したジェニーが、録音室でサンジュンに見せる練習シーン。白黒のシックな服装でサンジュンに出来を見せるのですが、これが完全なプロの動き! そこで「マリア」の曲を途中まで歌って見せ、それが本番でどうなるか、という行は最高の出来で、脚本も演出も、そして彼女が実際に歌う曲も完全にストーリーに嵌って、イクセレントの一言です。
 こうしてお膳立てが出来た後に舞台に出たジェニーが不安げに始めた「マリア」!!! サビの一瞬で見るもの全員を「絶賛!」に変える辺りは完全に参ってしまい、思わず涙してしまいました。
●以下、他にも良かった点を上げます。
◇見終わった時点でも、95キロのカンナさんがキム・アジュン自演だったと思えなかった! その変身ぶり! 確かに目と鼻はそっくりだけど、でも、あれだけ上図にメイクできるなんて、驚きです。
◇カンナさんが飼っている白いヨークシャーのワンコ、「愛ちゃん」が可愛い!
 カンナさんの「バン」で死んで見せたり、すぐ起き上がって見せたり、ジェニーに化けてサンジュンと食事するカンナさんに、1年離れていた「愛ちゃん」が飛びついて彼女をなめたり。演出も佳い!
◇映画の終わり方! カンナさんの恋の行方を上図に暗示させ、並みではない才能を感じさせます。
◇サンジュンの微妙な心の描き方。特に最初の頃の描き方。太ったカンナさんを実は愛しているふうなのですが、それを暗示させるだけでダイレクトに描かないんですよね。
●ということで、随所、素晴らしいレベルを感じさせ、僕としては、コメディー映画としては最高点です。100点にしないのは、ああ、ここは惜しいというところも2、3あったから。
 でも、勇気と「しみじみ」と感動を与えてくれる本当にお勧めの映画です。
(CD制作上で気になった点)
※韓国語で聞く場合に見る事になる日本語の字幕の内容が不十分です。意味が分からない場面が諸所、あります。これを日本語の吹き替えで聞くとすんなり意味が分かる。僕は韓国ドラマ・映画は全て韓国語で聞いて見ているので、「字幕の不十分な出来」は、困るのです。
 今回は2回目を日本語で聞いて見て、その場面の内容を大変旨く理解出来たシーンが多い。これでは勿体無いです!
★それにしても、キム・アジュンさんは良かった。大鐘賞受賞も理解できます。韓国俳優さんは層が厚く、素晴らしいの一言です。これからも素晴らしい作品を期待してます!
・・・左側から見た彼女はほれぼれする美人、整形後のシーンでの正面から見た素顔は、ナチュラルなどこにでもいそうな女の子の顔、それら場面ごとに見せる顔の表情の差が大きくて、これがまた魅力です。
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Last updated  April 15, 2012 08:45:15 PM
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