映画ドラマ・千一夜

評点　★★★☆　ストーリーには工夫がなされていて、面白かったです。表題は内容と合わない気もしますが・・・。
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【中古】昼下りの決斗 特別版 【DVD】／ランドルフ・スコットDVD／洋画西部劇​
●1962年度　アメリカ映画　監督：サム・ペキンパー　脚本：N.B.ストーン.Jr　出演：
◇スティーヴン・ジャッド／ジョエル・マクリー　元連邦保安官
◇ギル・ウエストラム／ランドルフ・スコット　ジャッドのかつての相棒・友人
◇ヘック・ロングツリー／ロン・スター　町の若者
◇エルサ／マリエット・ハートレイ　牧場主の娘
◇ビリー・ハモンド／ジョン・デイビス・チャンドラー　金鉱夫　エルザの婚約者
◇エルダー・ハモンド／ジョン・アンダーソン　ビリーの弟
◇シルバス・ハモンド／Ｌ・Q・ジョーンズ　ビリーの弟
●あらすじ
　腕の立つ連邦保安官であったジャッドも歳を取り、今は職を探す身となった。カリフォルニアの或る街で、金鉱から金を銀行に運ぶ仕事を見つける。強盗から身と金を守るため仲間が必要で、かつての保安官仲間を当たる。その男はギルと言い、ギルが見つけた若者＝ヘックとの3人で、山中の金鉱へ向かうことになるが、その道中、或る牧場でエルサという若い娘に出会う。運ぶ金塊が25万ドル相当と聞いているギルは、実はヘックと図ってその金を横取りしようと目論んでいた。
●感想
　物語の仕立てに工夫があり、見て行かれます。3人が途中で世話になる牧場主が信心深過ぎる男で、娘のエルサを強く拘束している。シカゴなどの大きな町に行くことはおろか、近在の町にも行かせず、一年365日働かせるような日々。それに反発しているエルサは、金鉱掘りの男ビリーの求婚を受けようかと思っている。そこにヘックが現れ・・・。
　そのエルサが金鉱まで出向いて結婚に至るのですが、その相手ビリーの兄弟が荒くれ物で、エルサはその男たちの共同の慰み者にされそうに・・・。
●この物語で真面目なのは連邦保安官であったジャッドとエルサだけで、他はいつ法を犯してもおかしくない存在・・・。その辺の緊張感もあり、また、金鉱社会での様子がいかにもその当時の、という感じで上手く描かれ、監督の手腕は高いな、と感じさせます。監督はかの有名なペキンパー監督ですが、この作品は彼の初期の作品とのこと。なるほど、ですね。
　後半の展開も良かったです。ジャッドとギル、それにヘックとエルサに、西部劇らしい解決法で道が拓かれる。まあ、ともあれ、遵法は大事ですな。
●物語視点はジャッドで、主人公はジャッドだと思うんですが、映画の紹介ではギルを演じる役者さんに焦点があたってましたね。ネットでの評価は低かったですが、こういう作品があっても良いのでは？
　いずれにしても、あの当時の荒くれ社会を、女の人が無事に生き延びるのは大変だったろうなあ・・・。