◆中華帝国の偉大な復興 見果てぬ夢は難しそうだね!
●さて お隣韓国との確執が長引き、その陰に隠れた感じで、同じくお隣の中国の国情が揺れ動いてるようだね。●マスコミ報道で、中国の経済が韓国同様に良くない言って言うのが多いよね?従来の中国は鄧小平の方針で、自己を主張せず国力を蓄える政策をずっと続けてきたが、習近平の登場で、今まで抑えていたうっぷんを、経済の成功を担保に一気に吐き出したといえるだろう。●その後の 傲慢とも見える政策、例えば南シナ海の軍事基地建設や 尖閣諸島問題やアセアン等周辺国への脅し、途上国への借金づけ外交や、インフラ投資銀行の設立による覇権の試み、ウイグルやチベット、香港、台湾への圧迫などがこのところ、ことごとく裏目に出てきてる感じだね●中国の成長は確かにすさまじく、成長が減速といっても直近で6.1%もある。この数字は疑問だらけということは置くとしても、日本のGDP560兆の3倍近くになっているのは事実。●一方で一人当たりでは 日本の4分の1の水準で、ようやく1万ドルを昨年達成したばかりだ。しかしながらこの数年、飛ぶ鳥落とす勢いだった経済の隆盛は、米国との貿易戦争をきっかけに急速にほころびが目立つようになってきた。●一人当たりGDPが1万ドル近辺が、その国がさらに高みを目指し豊かになる指標とされてきた。しかし陥りやすい中所得国家の罠とされて、この後の伸びがなかなか難しい。●日本が超高齢社会になって久しいが、人口が14億人にもなるこの国では、異常なことが起きている。一人っ子政策の影響もあり、1990年に生まれた数が2800万人に対して、1999年生まれは1400万人とこの10年くらいで半減したらしい。またこの3年で18歳から30歳の人口は3000万人も減ったそうだ。スマホが売れない、車が売れないなど若者向きの内需がしぼんできてるそうな・・・●19年の出生数も前年比58万人減の1465万人と3年連続で減った。日本の女性が生涯に産む子供の数・合計特殊出生率は、戦後最悪の125から現在は1.4台に回復したが、中国は1.2程度まで落ち込んでるようだ。ちなみに韓国はこの数字が0.9台にあり、ほっとくと韓国人は数十年後にいずれいなくなる数字だ。●15~64歳の人口を労働生産人口というが、13年に10億人いたものが、年々減り続けており、その一翼を担った農民工も帰郷して担い手からは外れることになった。19年時点で2億6000万人に減り、これも5年連続の減少だ。●つまり、このところの車の売れ行き不振や、スマホの売れ行き頭打ちなどはこれらの数値が裏付けてるんだね。●実はあと3年後、23年あたりからはっきりとした影響が出てくるそうだ。先の一人当たりGDPの伸びの停滞が顕在化するかも知れない・・ということは容易に想像できる。62年から76年に生まれた中国版団塊の世代がそれぞれ2000万人以上おり、63年生まれは2700万人もいて、この年に定年退職するからだ。15歳から59歳枠では、22年から毎年1000万人ずつ減ってくそうだ。●つまり中国の一人当たりGDPが1万ドルは越えたものの、豊かになり切れていないのに 国の経済の衰退のスピードのほうが速いことが起きそうだよね?これ未富先老というのだが、1995年当時、生産年齢人口がピークを迎えた日本では一人当たりGDPは米国のなんと1.5倍もあったが、13年中国では7分の1以下 0.13倍以下ということになるそうだ。●日本の年金財政や医療介護費用の予算も大変だが、まだすべての国民を網羅している。中国では農民とそれ以外の制度が違うため、17年の社会保障費用20兆円(17兆元)から急拡大だそうだから35年には公的年金の積立金が底をつく・・・というどこかで聞いたような話がかの国で始まっているのだ。(中国社会科学院)●習近平の見果てぬ夢すなわち、中華帝国の偉大な復興は、このような実態を無視して起こりえるのだろうか?このところの経済の落ち込みに対して、建造予定の空母を4隻で中止し、4隻目は原子力空母から通常型空母に変更など・・それなりの危機感が伝わっては来るが、自国民の置かれている状況を鑑みれば、とてもじゃないが、それどころじゃないのではと思いますが、いかが?