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『暮らしとお金』 FP HISAが綴る　日々の雑感

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2010年01月の記事

全15件 (15件中 1-15件目)

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◆企業の経常益・３期連続拡大

●連日　日本経済の復活可能性を書いてるが、企業業績はそれを裏付けてるようだ。昨年１０～１２月期の上場企業の経常利益・全産業は、前4半期７～９月比で１４％増え、3四半期連続の伸びとなった。前年比だと（あまり比べても意味がないかもしれないが・・・・）2.2倍になった。●電機・自動車がひっぱり、さらに鉄鋼・化学など素材・部品産業へ、収益改善が広がった。しかし内需の建設・不動産は相変わらず不振だ。●黒字転換した企業は238社で、前四半期の2倍。経常利益総額も、１４％増の1兆7791億円になった。この数字08年リーマンショック時に、（09年1～3月）930億円だった。回復の具合もわかるというもの。●昔、米国が風邪をひくと、日本も即・感染だったが、いまや中国やインドなどの顔色や熱の具合を見なければならない時代になった。さて明日の株価はどうか？

2010.01.31

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◆何とかなりそう？２番底

●先回に続き景気の先行きだが、日銀の見方を裏付けるように、０９年１０～１２月の日本のＧＤＰの伸びは、エコノミストの見方・平均で４．３％　で、同時期の米国が５．７％と発表している。磐石ではないものの、何とか２番底は免れそうな雰囲気だ。鉱工業生産指数も１０ヶ月連続の伸び、１１月末で、住宅着工も持ち直しの様子を示している。（財）建設経済研究所も、０９年が底という見方だ。●一方　日本株は下げたが、コレは米国の雇用指標があまり良くなくて、米国株が下落したことや、中国がバブル対策で不動産向け融資を絞ったこと、インドの金融当局が政策金利を高めに誘導し引き締めにかかった事、・・などが警戒されたものだ。●新興国への輸出に頼る日本だが、大きく見て景気上昇への方向は変わらないのではという見方は多く、悲観論は割と少ない。

2010.01.30

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◆どうやら光明・日本経済

●中国に追い上げられ、どうやら来年は、世界第３位の経済大国と、日本のことを言わなければならないのだろうか？日本国債はＳ＄Ｐが評価を見直すと言うし、日本国のバランスシートを、最新データで示せば、すでに債務超過だという。●そんな中、日銀総裁が発表した、景気動向を読めば、どうやら今年の懸念だった２番底はなさそうで、思ったより好調な新興国需要に支えられ１０年半ばからは、回復基調が続きそうだ。●その辺から類推すれば、日本株のボックス圏相場も年初くらいまでだろうか？現在は。需要と供給のミスマッチで３５兆円くらい需要が足りない。・・が次第に需要が高まり、ギャップを埋めそうだという。●畏れてるのは、製造業の海外移転が多くなり過ぎて、国内が空洞化することだという。失業も増えるだろうし、９０年代後半から減ってきた、サラリーマンの給料もさらに減る。そうすれば消費はさらに冷え込み、景気も株価も落ち込むシナリオだ。●幸い日銀の見方はそこまで悲観してはいないようだ。わずかだが成長率を上向きに予想しなおした。　　ああ・・今年は何とか　明るく　行きたいものだね～

2010.01.27

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◆年金改革できるか？

●ここでの改革とは、年金受給の資格期間のことだ。さまざまな年金に加入していたとしても、通算して２５年以上（３００月）加入してないと、１円も受け取れない・・・・という従来の制度だ。払った保険料は払い損となり、ほかの人の年金支払いに回される。●制度ができた当時には、それなりの理由があったとは想像できるが、２５年というのはいかにも長い期間だ。●民主党は　これら期間を満たさず、無年金の人が１１８万人もいることや、低年金者救済も含めて、２０１３年までに改革案を出す予定だ。●税金による最低保証年金・月７万円程度と、納めた保険料に応じた年金（所得比例年金)の組み合わせによるらしい。・・・・が、財政難の折、今まで　まじめに保険料を納めてきた人へ、不利益が無いように配慮して欲しいものだ。

2010.01.23

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◆米家計の回復・道遠し

●だいぶ前のブログで、米景気動向は、本格回復は１１年初頭にずれ込むと紹介したが、期待とは裏腹に、昨年１０～１２月では足踏み状態で、予想を裏切らない推移だ。●失業率の高止まりや、銀行の個人向け金融の不振が消費を抑えている。●住宅の着工も１２月で、前年比３８．８％減となった。コレは１９５９年以来、最低の５５万３８００戸だ。米消費は住宅価格の上昇による、担保増をバネにして活発化する構造だった。１９２９年大恐慌以来　７０年以上、上昇し続けてきた住宅を担保にした、米国人の消費行動は見直さざるを得ないだろう。●中国　米国は　日本にとって景気の両輪・・２番底の心配が言われる日本だが、良いにつけ悪いにつけ、一連托生の構造になっている。

2010.01.21

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◆罫線から見た日本株

●テクニカル分析からいうと、このところ一本調子で上げていた日本株だが、１万１千円前後で調整、という見方が強まってるそうだ。●チャーチストは過去の局面から、今後の相場を予想するが、１０９２年以降、主要な上昇局面では平均５６％の上昇だそうだ。０９年３月　７０５４円から見ると１万１千円がその水準。●０８年秋のリーマンショック時に、１万２千円で仕込んだ層が、取り残された格好で、この値で売りが出るのだそうだ。テクニカル分析で見れば、９千円から１万２千円のボックス圏で、半年ほど調整が続きそうだ。●２月に高値をつけ、秋口にかけ調整という見方もある。２００日平均線は、１年のうち、市場が開いてるときの平均売買価格だ。今は上向きで　長期的には上昇トレンドだ。週足でみて、雲（過去にももみ合った価格帯）を超えると、最低１年以上　上昇相場が続くらしい。それで見ると、０３年以来の、良いタイミングだそうだ。罫線はなにも根拠が無いという人もいるが、人の営みには一定の動きもあり、微妙に反映してるらしいい。

2010.01.20

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◆意外！メタボと腹囲とＢＭＩ

健康情報からひとつ紹介●メタボが気になる、紳士・淑女諸君・・・以外な結果をお知らせする・・・メタボリック・シンドローム検診で、腹囲を測ってショックを受けた人もいるだろう。かく言う私も　その口だ。腹囲がなぜ問われるのかというと、おへその上の腹囲が、８５ＣＭ以上（男）なら内臓周囲に脂肪が付いたせいで、断面積が１００平方ＣＭ以上になる・・ことが多いというのが理由だ。これらの内臓脂肪を含む体脂肪数率が、本当に健康状態を示してるのか？については、実は正確なエビデンス（科学的根拠）は無かったらしい。●私の場合も、体重を身長で２回割った数値＝ＢＭＩが２４程度で、肥満とはいえない数値だったので、腹囲が９６ＣＭもあったのにはショックだった。●米国では、４万人の１０年にわたる追跡調査で、ＢＭＩと腹囲をあらかじめ測り死亡率を比較した。すると解ったこと・・・ＢＭＩが２４前後の人が　もっとも死亡率が低く、腹囲は、あまり死亡率に関係なかったらしい。この結果からだと、体脂肪率が高い、イコール短命とは限らないって事だ。身長１６０ＣＭで６１．６ＫＧ　１７０ＣＭで６９．４ＫＧが　ＢＭＩ＝２４にあたる。●日本ではＢＭＩが２２が、理想と言われてたらしいが・・どうも根拠が無く、もう少し太っている方がむしろ健康には良いようだ。●日本でも似たような調査結果がでて、どうやら人種の違いではなさそう。　ただし血圧や血糖値に異常がある人は　引き続き注意が必要との事。くれぐれも　ダイエットは止めない方が良いかも？

2010.01.17

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◆日本株・戻ってきた外人買い

●５年１０ヶ月ぶりだそうだが、外国人投資家のお金が、日本株に向かってるようだ。１月第１週は、買い越し額が７０８０億円になり、連騰の主役になった。●８４円まで上がった円相場で、輸出企業の多い日本株は売られたが、このところ９３円台に落ち着き、来年度に向け、経常利益が伸びるのを見越しての買いだ。●世界の景気回復は、まだ時間がかかりそうだが、外人から見れば割安に映るらしい・・●２番底の心配など　　何処に行ったのか？ッて感じもするが、日本経済が、踊り場から抜け出るきっかけが、外人買いの増加で作られた事が０４年、３月にもあった。もっとも、このまま　抜け出るかは　解らないが・・過熱気味という感じもしないではない。

2010.01.16

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◆政府の借金は誰のもの？

●０９年３月の、日本国のバランスシートから抜粋すると、家計の資産１４１０兆円に対し、負債は３８０兆円。差し引きの純資産は１０３０兆円だ。一方　政府の資産は４７１兆円に対して、政府負債は９６１兆円、差し引き４９０兆円の借金がある。いわゆる国債など、国民に対する負債で、今問題視されてる話だ。企業や非営利団体の資産・負債を加えれば、５４０９兆円が日本国の総資産になる。●見方を変えて、目を海外に向けた、他国との集計では、対外資産は５５０兆円で、同負債は３０１兆円。差し引き２４９兆円もの対外純資産を持ち、確かまだ世界一だ。国債残高が年々増えて、暴落するとか何とか心配されてる。しかしその割りに国内でほとんど買われて、付いてる金利もすごく低い（価格は高い）のに　消化されてる。コレは一体どういうことか？●問題の国(政府）の借金と民間の借金はどう違うのか？（以下　　出典　井掘利宏　財政赤字の考え方から）１つ　　民間では借金するには、必ず担保を取られる。国にはその信用から、担保を差し出すことは無い。しいて言うなら　徴税権を持ってるので、その将来の税収が担保だ。二つ　民間では貸す人・借りる人は別人だが、国の場合は、政府と国民の間の貸し借りだ。しかし、政府は国民の代表でもあるので、言ってみれば夫婦の間の貸し借りのようになる。しかも１億人以上の人が居て、誰の借金で、誰が返すのか？　特定するのが大変だ。　一人の個人から見ると、借りてる意識はないだろうし、返さなければと感じてるわけでもない。・・・と言った　あいまいさが、国の借金特有の現象だ。三つ　民間の借金は　そのお金を有効活用すれば、所得を増加させられるが　借金すること自体が、所得を増やすことにはならない。額も小さいので、マクロ的に大した影響が無いのだ。対して、国の借金は、額も大きく、借金すること自体がGDPを増やす可能性がある。（マクロ変数のGDPや失業率に影響を与える目的だからだ・・）ふ－んなるほどね・・・

2010.01.14

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◆リーマン・ブラザースと日本

●大恐慌以来の金融危機後、さまざまな解説本が出ている。そんな中から　へ～・・って、思う話を紹介しよう。●たとえば　ウォール街のウォール（壁）って何だ？と問われれば、昔マンハッタンの北側は酪農地帯で、しばしば南側の　市街地に牛が乱入したらしい。そこで間に壁を作ったのその始まり。ウォールは、文字通りの牛の侵入阻止の壁だ。メリルリンチの牛のマークとは関係なさそう。あれは　角を突き上げるブルの象徴だ。●第２次大戦中、ナチスに追われたユダヤ人の多くを、日本人のリトアニア公使？　杉原千畝が救い、日本のシンドラーとして有名になった。救われたユダヤ人の多くが米国に逃れて、米国社会に根付いた。●日露戦争当時、日本は戦費調達に苦しんでいた。当時の日銀副総裁だった、高橋是清は、ロスチャイルド家に相談にいった。その紹介で、当時の日本国債２５００万ドルを買ってくれたのが、米国でクーンロープ商会（投資銀行）を経営していた、ユダヤ人のヤコブ・シフだった。当時のロシアでは、ユダヤ人が迫害されていて、その反発から日本を支援したらしい。日本のために、軍艦を購入する計画まで立てて、寄付を募っていたそうだ。●そんなわけで、日本の戦費調達目的の公債は、５７％が外国の借金だった。やがて、日本は戦争に勝ち、シフの会社に多くの償還金を払った。クーン・ロープ商会は、その後、カスピ海のバクー油田や、ウクライナのクズネツク炭鉱に投資して、成功を収め、レーニンのロシア革命にも、２０００万ドルもの資金援助をした・・・事で有名だそうだ。この会社を１９７７年に買収したのが、同じユダヤ系のリーマン・ブラザースだった。●リーマン・ブラザース商会は、アラバマ州で、綿花取引から始まったドイツ系ユダヤ人の会社だ。その後、鉄道建設債券の引き受けなどで、州を支え、NYで証券取引所の会員になり、業容を広げた。さらに新興小売企業の株式引き受けなど、リスクの高い取引で、成長したとされてるそうだ。その後、幾多の紆余曲折を経て、米国４番手の投資銀行になっていた。●その後の　経緯は報道済みだが、日本の地方自治体がリーマン債券を購入して、焦げ付き、責任問題になってるのは、歴史の流れをたどれば、随分と皮肉な話に見える。。

2010.01.11

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◆１０年単位の世界のお金

為替の安定などを受けて、このところ上がり調子の日本株だが・・・米国は、雇用統計によれば、失業者も一進一退、住宅価格下落の底打ちも、いまだ不透明　元気なのはアジアやブラジルなどだ。 ●日経夕刊・十字路からの紹介すると・・・商事会社からみた、資源相場についての見方だ。要点は・・●今世紀、最初の１０年、欧米株は２割下落、日本株は４割下落。債券は米で８割、欧州で７割も上昇した。先進国の株式投資家は最悪の１０年だったといえる。１０年単位で損失を抱えるのは、１９３０年代以来７０年ぶりだそうだ。これ大恐慌の時代の話だね。●商品はどうか？GSCI指数は１０年で２．５倍、オイルは３倍、金は３．５倍、銅は４倍になった。新興国の需要増に、生産投資が追いつかず、供給不足を招いたことが大きな原因だ。●また日本などの、ゼロ金利に近い通貨で借り入れて、ドルに換え、（円キャリートレードといわれる）、金融商品化した商品に、過剰化した投資マネーが、一斉に殺到した。結果、１０年前に、わずか９０００億円のマーケットだったのが、昨年末には、なんと２３兆円にもなり、２５倍もの資金が流れ込んだ。特に、０９年は５～６兆円が商品市場に流れ込んで、過去最高の数字だそうだ。コレは投資対象が無くなり、投資機会を失ったマネーが行き先を求めて、世界をさまよってるってことだね・・・●この先１０年はどうかというと、、、債券相場は、今後の金利上昇を予想すれば、値上がりは難しそうだ。米国株は、昨年３月の過去１０年来最安値から、６割上昇した。長期的に見れば、新興国市場の伸びに支えられ、右肩上がりの傾向は、そのとおりだろう。商品はどうか？●過熱感のある資源価格は、金以外、０８年の夏のピークの６割水準で、このところ落ち着いている。今後の新興国の需要増や、超低金利、金融危機による投資の遅れ、デフレの先に見え隠れするインフレ警戒感、機軸通貨体制の先行き不安・・・などから類推すれば、資源相場の山頂はまだ先、値上がりするだろう・・・との観測だ。●さて２０１０年　　とくに年後半からの景気上昇に期待しよう。

2010.01.09

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◆住宅ローン・返済相談増える！

●当然だよね・・コレだけ不況が続けば、ボーナスだって減るし、・・　皆さん、おなじみの国民新党・亀井大臣が、連立政権内でかなり毒々しく、主張した法律が通った。大手都銀では　施行前に比べ、５倍くらいにまで多くなって、１日１００件以上有るという。中小企業金融円滑化法というのだが、中小企業はともかく、個人の住宅ローン返済にも、銀行は、貸付条件の変更などに応じる努力義務がある。●いろいろ言われた大臣だが、この部分には拍手を送りたい。実際、長期にわたり、払い続けねばならない住宅ローンは、人生の波によっては返済がつらくなることがあるよね・・・・。●米国の住宅ローンも、サブプライム論から、この不況の震源地となった。ところが、日本と違って、米国では、もし払えなくなっても、住宅を取り上げられるだけで済む。いわゆるノンリコース・ローンという。日本だと　普通、延滞が６回続けば。保証会社が代位弁済して、債務は保証会社に移る。移ったところで無罪放免とはいかず、今度は保証会社が相手になるだけだ。●保証会社は、競売などで住宅を処分するかもしれないが、こんな時期に大して高く売れない。売れても負債額に足りなければ、不足分を払えといってくるだろう。家を失った上に、ずっと借金がついて回る。コレでは精神的なダメージが大きい。あまり考えたことなかった事がなかったが、一体なんで、日本はこういうローンになったのだろうか？●とにかく返済が厳しい人。金融機関に相談に行くことだ。

2010.01.07

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◆米国企業・業績回復か？

●金融危機や、世界同時不況の原因を作った米国で、ようやく１０四半期ぶりに、企業の増益が確認できた。景気が底打ちに転じてる様子だ。●０９年１０～１２月期に、前年同期の３倍強の利益を上げた。原因の多くは金融業の回復だが、それでも、金融以外の全体の増益率は１割くらいあり、小売・一般消費財・素材などは、大幅に増益だそうだ。●昨年１２月３１日のトムソン・ロイターのアナリスト予想の集計では、主要５００社の１０～１２月の売り上げは、前期比で７％増え、最終利益が、同２０３％の増加らしい。これ３倍って事だね●全年同期の金融は、約７兆８０００億円の赤字合計だったが、２４００億円強の黒字に、改善したことが全体を押し上げている。さらに１～３月期は　、２０％増えて、３７％の増益を見込んでるそうだ。●アジアのマーケットも力強いが、米国が立ち直るのは、日本株市場にも大きなメリットになる。日本も今年は前半は厳しそうだが、後半は回復基調の乗りそうだ。早く　明るい雰囲気になってもらいたいものだね！

2010.01.04

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◆変わりつつある葬祭観

●新年早々で恐縮だが、お墓の歴史をエコノミスト誌から紹介しよう。何年か前に作家の新井満氏が訳詩して、クラシック歌手の秋川さんが歌って大ヒットした歌・・千の風になって　・・でしたっけ？　あの詩を聞いていて　なるほどと、目からうろこの印象を持ったことがある。●詩には、せっかく遠方から墓参りに来てくれても、私はそんなところには居ません・・千の風にのって、あちこち飛び回っています・・・というものだった。そりゃそうだ。街から何時間も山の中の、冷たい墓石の中に、年に数回しか訪問者のない狭い空間に、閉じ込められるなんて、真っ平だと・・・しのんでくれるのは結構だけど、私はそんなに柔じゃありませんと・・・この感じ、もしかして日本人の、墓あるいは墓参りの観念を変えたのじゃないかと思っている。個人的には　もっと自由でありたいし、墓石の下に閉じ込められるなんてごめんだね。●現代のお墓は基本的に四角の角柱型だが、実はこれ、ほんの１００年位の生活様式に過ぎないそうだ。鎌倉時代は土饅頭が基本で、その上に卒塔婆や五輪の塔なんかが置かれていた。埋葬されてるのは良い方で、京都辺りでも４万を超える遺体が、遺棄されていたそうだ。●鎌倉から室町・戦国時代には土饅頭の塚墓から始まり、地面に穴を掘って埋葬する土抗墓が流れとなるが、これも１５世紀末には消滅するのだそうだ。自然石で囲み、積み重ねて、その中に火葬した骨を埋葬する集石墓が、戦国時代から安土桃山時代の１６世紀末まで続いた。●江戸時代より前には、現代のお墓という様式はなく、石塔も、古くは先のとがった舟形の石板で、時代が下るにつれ、先が丸くカーブしてる櫛形へ進化した。　　　が、個人単位での埋葬だった。海外もほとんど個人単位だそうだ。●この１００年くらいは、次第に家単位の墓になって行き、石柱にも家名が刻まれるようになった。つまり、昔からあった伝統的習慣ではないのだ。もともと埋葬されて土饅頭ができると、４９日法要や１，３，７，１３，１７回忌などの、どこかに合わせて、死後にメモリアルとして石塔が作られたものだったらしい。現代のように生前から墓を作るという概念はなかった。にかかわらず多くの人が日本古来からの習慣と錯覚してるきらいがある。●江戸時代、キリシタン弾圧とともに、宗門改めとして寺に登録させて、僧侶が戒名をつけ、それを刻む石塔や位牌が普及していった経緯があるそうだ。日常には仏壇で、彼岸や盆には墓参りという習慣が、醸成された。●近頃は　葬儀や埋葬法・葬儀社への報酬について、疑問を持つ人も増え、さまざまな形態が増えている。散骨などの自然葬や葬儀・通夜のない直葬　納骨しないで、遺骨をレリーフ化して家に安置するなどだ。●人を弔うのはヒトの高度な感情だが、世間体や見栄などが時として邪魔をする。そうでない弔いを目指したいものだ。

2010.01.02

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◆団塊世代・将来へのツケ

●１９４７年から４９年までの生まれは、俗に言う団塊世代だが、約６７０万人もいる。高度成長期に育ち、企業戦士として、現在の日本を作った中核といってもいいが、その子と孫の生活は、果たして大丈夫か？日経本誌の社説からの紹介だ。●５年前の経済白書では、６０歳以上の人は、政府に払う税金・社会保険料より、年金や医療保険補助など、行政サービスが５８７５万も多いそうだ。対して　　その子の世代、２０歳代は１６６０万円も少ない。その差は、約６５００万円にもなる。この不公平に文句を言っても、どうしようもないのが現実だ。１００年後に生まれる日本人は、現在の年金給付水準を続け、増税をしないままだと、２４９３兆円もの、公的純債務を負うという試算がある。●今から１０年後に、６５歳以上人口は３割に近づき、ますます現役世代が高齢者を支えるのは困難になりそうだ。●そのほか北朝鮮や日米安保など平和の問題・地球温暖化の問題などがめじろ押しで、現代に生きる日本人は、嫌でも向き合って生きていかねばならない。 ●敗戦から６５年、日米安保条約改定から５０年、年金増額など、福祉元年から３７年、京都議定書から１３年、２１世紀に入ってから１０年と、いろんな意味での節目の年になる。●大きく考えると　そのような感じだが、ご自分の歳に応じて、あと何年、何十年と過ごしていく中で、庶民はとりあえず目の前の生活が関心事だ。あれこれ考えて、皆さん　今年は　いい年に向かうのだろうか？

2010.01.01

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