カテゴリ:X'masケーキ'07
パティシエの作るお菓子には、大きく分けて2つのタイプが。
私の勝手な分類ですが、一つは“わかりやすい優しいお味”。 手土産に持っていきやすく、食べた人が100%…(は難しいとしても)大多数の人が素直に「美味しいね」ってにっこり笑顔で幸せな気持ちになるお菓子 3. アメジスト 長さ約18.5cm×幅9.5cm 高さ5cm ¥7,000 イデミスギノ(京橋・杉野英実シェフ) もう一つは、“この味が好きという人だけが気に入ってくれればいい”…と、(シェフが宣言するわけではありませんが)非常に個性的なお味を創造し、お客さんがツボにはまればそのシェフの大ファンになり、そうでない場合は、ここのケーキはちょっと苦手、と思われてしまうこともあるタイプ。 お酒やスパイス等をしっかり使い「斬新」と評されるのはこちらのシェフですね。 お読みになっている皆さんの中ではそれぞれに、ああ、あのお店はこっち、あちらのお店はこのタイプ、と思い当たる人も多いかと。 さて、そこで問題です。この写真のケーキはどちらでしょう? もちろん全てのケーキが同じタイプとは言えませんが、私のイメージではイデミスギノの杉野シェフは疑いもなく個性派。 今までにいただいたケーキの中で、これはかなり“食べる人を選ぶケーキ”かも、と思ったものもあります。 商品の説明には「すみれ色の宝石を宝石箱にちりばめたようなイメージ。ミストグリーンの爽やかな青りんごと甘酸っぱいカシスのバタークリームのハーモニー」とあります。 今回のこのアメジストをいただいた私の印象は、「とても難しいケーキ」。 見た目通りのとても軽やかなムースを口にすると、ミントのような香りがふわっ。 この緑色はミント? お酒がしっかりきいています。 こういうお菓子は当然バラバラにして食べるようなことはせず、上から下までを一気にいただきます。すると、 ん?…中央が 冷たい。 これは、もしかして…。 以前、イデミスギノのお店でフランボワジエをいただいた時、まるで分離しているのでは?と思うような見た目のフランボワーズのバタークリームが、口にすると驚くほど軽く、バタークリームの概念をひっくり返すような衝撃の美味しさだったことを思い出し…。 その時と比べ、カシスのバタークリームの食感が全く違う ひょっとして、今の状態は解凍が足りず、杉野シェフが望む最も美味しい食べ頃の状態になっていないのでは??? イデミスギノに詳しい方のお話では、いつ頃冷蔵庫から出し、何時間してから食べて下さいというような説明がついていたとか。 それにしても、持ち歩く時間、パーティーで食べたい時間などを考え合わせると、 お客さんが自分で最も美味しい状態に調節しなければならないケーキって、かなり難しいお菓子では… とはいえ、イデミスギノのクリスマスケーキは、予約開始後すぐに完売し、行列していたのに手に入れることができなかった熱い ファンも多いというので、買えた人たちは最高に美味しい状態でケーキを食べることができる濃いマニアックな面々ばかりかもしれませんね。 うーむ。一つのケーキで、一瞬のうちにここまで考えさせられるとは。 イデミスギノ、さすがです。 杉野シェフがお考えになる、完璧に美味しい状態でいただいてみたいです~。 天然石アメシストは、紫色の石。ギリシャ語で“酒に酔わない”という意味が。 そうそう、イデミスギノのアメジストは、なんと今回いただいたケーキの中で、飛びぬけて可愛らしいサンタの箱に入っていました~♪ 2006年のイデミスギノのクリスマスケーキ 苺とオレンジと白ワインの フレゼット チョコレートとコーヒーの サンバ 2006年春のお菓子ツアー イデミスギノからスタート イデミスギノ Pâtissier HIDEMI SUGINO 中央区京橋3-6-17 京橋大栄ビル1F 03-3538-6780 営業時間 10:00~19:00 定休日 月曜(祝日の場合は翌日休み) 東京メトロ銀座線京橋駅から徒歩約3分 『杉野英実のデザートブック』 『素材より素材らしく』 次は<4> ラ・ヴィエイユ・フランスのビュッシュ・ド・ノエルに続きます 杉野シェフのケーキをベストの状態で食べたい!と思う方は ↓を押してこの記事を応援して下さいね☆ いつもクリック、ありがとうございます! 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 クリスマスアントルメの会 2007 もくじ 《ガレットのお菓子日記~お菓子作りの道具と材料》 (楽天)Homeへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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