ガレットのお菓子日記

「ショコラとアート」が2009年のサロン・デュ・ショコラのテーマでしたが、サロン・ド・テ・スリジェの和泉光一シェフが提案したのはネイルアートのイメージのチョコレート。

この“ネイルアート”をお菓子のデザインとして使うという着眼点は、素晴らしい！！！
今回のデザインの他、このタイトルでいくつものバリエーションが発展しそうな気がします。
平面の他、飾りが立体の物も考えられますし、チョコレートだけでなくプチフールでもこのテーマで美しいお菓子が作れそうですね。

サロン・デュ・ショコラで私が購入したのはこちら。

『オングル』　4個入　1,260円　　ongle＝爪

指輪を近くに置いてみました。やや大きめの爪ですね～
型のサイズは43mm（詳細はこちら）。

4種類、味が違います。オングルは今回のサロン･デュ･ショコラ限定販売と聞いています。


『オングル（トンカ豆・スパイスオレンジ）』

トンカ豆のショコラを使ったものは、周りがパリッと薄く、スパイシー。香りが鼻先まで一気にふわっと抜けていきます。大人の味わい。
底に仕込んであるスペキュロスのような生地がスパイスの香りを放っているのかも。この食感もアクセントに。
さらに、口の中でゆっくりと溶かしていくと、スパイスの後からはっきりとオレンジの風味を感じます☆


和泉シェフの作るチョコレートは本当に美しい輝きが

他の３個は『ライムとストロベリー』『キャラメルと胡桃』『アプリコットとジャスミンティー』の組み合わせ。

※『トンカ豆とオレンジ・スパイス』と『アプリコットとジャスミンティー』の二種類は、WPTCの世界大会の時に作られたものをアレンジしたもの


※写真掲載許可をいただいています

サロン・デュ・ショコラの会場で、和泉シェフにネイルアートを思いついたいきさつをお聞きしてみました。

ネイルアートに着目したというのは、女性らしい視点という気もしますが？という問いに対しては
「もともとファッションは大好き。今回（チョコレートにちなんだ）ファッションショーをやるので、それに関連したものを、と考えて。」というお答え。

アート、ファッション、チョコレート　→　ネイルアートのチョコレート♪

このテーマをシェフが思いつくというのは、本当にすごいことだと思いませんか？（と、一人で興奮している私…）


講習会で教えていただいたばかりのチョコレートと一緒に並べてみました

講習会の方は、カバーリングにショコラ・レ（ミルクチョコレート）を使っているせいか、模様の見え方はサロン・デュ・ショコラの『オングル』の方がはっきりしていますね。


『ボンボン アルザマンド エ アブリコ』　　オングルと同じ型を使用

こちらは、赤い色素をアクセントに型に散らしています。
アマンドの香りのお酒がしっかり強くきいていて、まず感じるのは「なんと複雑なお味～！」
中に入っているアプリコットのジュレも少量ですが存在感があります。
上がけチョコは薄く、ガナッシュは非常に滑らか　とける、とける～。
でもやっぱりお酒がきつい！（私はお酒に弱いので）


棒状　『ロンダン』　rondin＝薪、丸太（棒）
フランボワーズ、フレーズ、カシスの三種類。

生チョコに近い食感で、センターの滑らかさを強く感じます。
カバーしているチョコレートにビターなものを使っているので、センターのホワイトチョコレートのガナッシュが甘･甘にならないようしっかり引き締めています。
ただ、やや周りが厚くかかりすぎていると感じる部分もあり、私の好みではこのチョコレートのカバーは薄～い方がいいなー。
見た目はわざとゴツゴツさせて「薪」の雰囲気を出しています。
ホワイトチョコを使い、周りに粉糖もついていますが、最後に感じる後口はビターなのが素敵。


半球型　『アールグレイシトロンベール』

クローバーの模様がつけられていますが、オングルに比べちょっと見えにくいですね。
シトロンベールはフランス語でライム。
「レモンティーのイメージ。レモンだと面白くないのでライムで。」

このチョコレートは、ぱくっと食べた時にまず酸味を感じ、あらっ！と目のさめるような驚きがあります。
そしてミルクチョコレートの優しい甘さが、あとから追いかけてくる感じ。
ちょっと違う“何か”の風味を感じるのは オリーブオイルスプレッドが入っているから？

紅茶の香りは淡く、滑らかで口どけのよいガナッシュが心地よい♪

バレンタインデーに向け、サロン・ド・テ・スリジェの店頭に、どのチョコレートが並ぶのか？興味津々ですね。

次のページは、サロン・デュ・ショコラで買った和泉シェフのチョコレートケーキについてです。

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