オバマ氏 就任演説
オバマ氏がアメリカの大統領に就任しましたね。前日はちょうど、マーティン・ルーサー・キングJr.牧師の日で、(生誕の日が1月15日だと思うけど、ホリデイは1月3週目の月曜日と決まっている)"I have a dream.." のスピーチ映像をなんとなく思い出したりしていました。 昨日のオバマさんの大統領就任演説にはキング牧師やマハトマ・ガンディの再来なのかと思わせる人類愛(←ああ、書いてしまうとチープだな)とか、人間が人間として生きていくための普遍的な価値が詰まっていたように思いました。 スピーチの最初に出た言葉が、"My fellow citizens: I stand here today humbled by the task before us, grateful for the trust you have bestowed, mindful of the sacrifices borne by our ancestors.わが市民の皆さん。私は今ここに立ち、来たる職務を謙虚に受けとめ、皆さんの信頼に感謝し、先人たちの犠牲に思いをはせています。これ聞いただけで、うるっときたの、わたし。なんて低姿勢な、地に足のついた、心ある指導者、と思ったら、なんだか泣けてきた。 それから、アメリカが(Mizo-Uの、かどうかは知らないが)危機に瀕していることを語り、アメリカ市民一人ひとりの強固な意志と不屈の精神で乗り越えていこう。すぐに解決できなくても、かならず解決する。時間がかかっても。←短期的成果主義じゃないところが正しい。うん。正しい。 まあ、こういうことは言うよね。うん。たぶんクリントンでも言うな、と思って聞いてたけど。でも市民に事情をわからせ、"We are all in this together.” 的な目線に「信じてもいいかな」と思わせるナニかがあったような気がする。どっかの上からモノを言うソーリとは違ってね。 そして、スピーチの対象は国境を越えます。And so, to all other peoples and governments who are watching today, from the grandest capitals to the small village where my father was born: know that America is a friend of each nation and every man, woman and child who seeks a future of peace and dignity, and we are ready to lead once more.これをご覧になっている各国の市民そして政府のみなさん、大都市であれ私の父が生まれた小さな村であれ、アメリカは平和と尊厳に満ちた未来をのぞむすべての国、すべての人の友達です。私たちはふたたび、先導する覚悟です。ううん。あなたにならついていってもいい、ような気がする~。 New era of responsibility というのがキーワードだったみたいですね。「新しい責任の時代」と言われているみたいだけど。漠然としてわかりにくいですよね。まあ、新たな価値観を持て、ということだと思います。アメリカ市民ひとりひとりが個人と国家と、世界に対する責任を持つ覚悟を促しています。それも仕方なく請け負う責任という形ではなく、喜んで自らがつかむ責任という形で。 This is the price and the promise of citizenship.それがアメリカ市民であることの代価であり、決意である。 アメリカという恵まれた国に住む以上、相応の誇りをもって地球人として生きていこうよ、ということか。 これね、絶対、われわれにも向けられた言葉ですよ、みなさん。どう思います? 不況不況っていったって、ガザ地区とはちがうし、アフリカや北朝鮮の食糧事情とはわけが違う。オバマさんの言うところの「豊かな国」ってのは私らのことに他なりません。私たちが「貧しい国」の負担になってはいけないのだ。 オバマ氏が大統領就任中にすべての問題が解決することはないだろうと思います。邪魔するヤツもゴマンとあろうと思います。 オバマ氏の顔の向いている方向は、間違いないと今は思っているし、支持しています。っていっても、気持ちのサポートだけで、ぜんぜんナニにもなってないけど。 いや、しかし、オバマ氏の世界に向けられたメッセージは私たちひとりひとりもしっかりと受け止めるべきではないかと思うのです。だってそうです。日本は不況だといいながら、地球規模でみたらありえないくらい潤っているのだから。そして、私たちが自覚すべきことは「大人だけが子供たちの未来を守っていける」ということかなと思います。 一方この演説を聞いた、われわれのプライム・ミニスターは、 「世界的な危機だという認識が一緒だなあ……(もごもご) そういうことであれば、……世界一、二位の経済大国として一緒にやっていけるなあ、と思った……(口@曲)」だって。 なんでAFOのせいで、私が赤面せなならんのでしょうか?