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うたのおけいこ 短歌の領分

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2013.10.22
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カテゴリ:百人一首
小倉百人一首  八十


待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)


長からむ心も知らず
   黒髪のみだれてけさはものをこそ思へ



千載和歌集 802

末長く変わらないお心なのかどうかも分からず
この寝乱れた黒髪のように心乱れて
あなたがお帰りになったこの朝は
物思いに深く沈んでいるのです。


恋愛の恍惚エクスタシーと不安感の両方を色濃く漂わせた秀歌。

長からむ:末長いであろう(心)。「長から」は形容詞「長し」の未然形。「む」は推量の助動詞「む」の連体形で「心」にかかる。「長し」「みだる」は髪の縁語。

心も知らず:(あなたの)お心なのかも知れないが。「ず」は打消しの助動詞「ず」の連用形で、「人はいさ心も知らず」(紀貫之、小倉百人一首 35)と同様、多くの場合逆接のニュアンスとなる。

黒髪のみだれて:「黒髪が乱れて」と「黒髪のように心が乱れて」の両義を表わしている技巧的な言い回し。

けさ:後朝(きぬぎぬ、衣々)。男女が思いを遂げたあとの朝。

ものを思ふ:物思いに沈む。憂愁(メランコリー)に沈淪する。・・・今風にいうと「ブルーになる」か。

* 与謝野晶子が、第一歌集『みだれ髪』(明治34年・1901)で、タイトルをはじめ数首で引用・本歌取りしている。
くろ髪の千すぢの髪のみだれ髪かつおもひみだれおもひみだるる
その子二十 櫛に流るる黒髪のおごりの春のうつくしきかな
髪五尺ときなば水にやはらかき少女ごころは秘めて放たじ





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最終更新日  2022.10.23 10:17:02
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