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うたのおけいこ 短歌の領分

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2022年11月30日
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カテゴリ:新古今夢幻
法谷文雅模写 狩野探幽原画.jpg

藤原定家像  狩野探幽原画  法谷文雅模写
「み王田勢ハゝ那も 紅葉裳難可里介り 浦乃 と満や農 秋の夕暮」


藤原定家(ふじわらのさだいえ、ていか)


見わたせば花も紅葉もみぢもなかりけり
       浦の苫屋とまやの秋のゆふぐれ



新古今和歌集 363


遥かに見わたせば
もう花も紅葉もないのだなあ。
浜辺に苫葺きの粗末な小屋だけがある晩秋の夕暮れ。


日本人の重要な美意識「侘び寂び」の究竟を示すといわれる和歌史上屈指の名歌で、藤原定家の代表作の一つ。
「なかりけり」と言っているものの、作者の脳裏には花や紅葉の鮮やかな光景が再現(プレイバック)されていることが読みとれる。そのイメージと現実の対比で「もののあはれ」を表現した。

後撰和歌集のよみ人知らず「降る雪は消えでもしばしとまらなむ花も紅葉も枝になきころ」(冬の花といわれる降る雪は、消えずにしばらく留まっていてほしい。花も紅葉も絶えてしまってもう枝にない今)や、新撰和歌集146のよみ人知らず(伝「清原のおうな」)「降る雪は枝にもしばしとまらなむ花も紅葉も絶えてなきは」(降る雪は枝にしばし消えずに留まってほしい。花も紅葉も絶えてしまってもうない時節には)などの本歌取り。

苫屋とまやとまで屋根をいた粗末な小屋。漁師などが宿る仮の寓居。
「苫」は、すげかやなどを粗く編んだむしろで、舟や家屋を覆って雨露をしのぐのに用いた。





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最終更新日  2022年12月01日 07時14分15秒
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