BOSSの備忘録。

[本・コミック・雑誌・新聞] カテゴリの記事

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  コラム道

  【送料無料】小田嶋隆のコラム道 ［ 小田嶋隆 ］著者の小田嶋隆さんと云う人は知らないけれど、面白そうなので買ってみた。で、読んだら、面白かった。書き出しはどうでも良い。オチは決めろ。文体は主語が決める。個性は5％。なんてことが目から鱗だった。特に文体の個性は5％のエピソードは個性とは何かを研究している私には大変参考になった。因みにファションに於ける個性は30％である。つまり、100％をスタンダードにして、30％その人らしさがあれば、個性的に見えると云うことだ。それが、文章の場合、5％。えっ、そんなんでいいの？　と、思うかも知れないが、では、まち、ホラ、一文字変更しただけでもう、何のことか分からない。これは、では、また、のことである。そんなわけで、では、まつ。

  2012年07月19日

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  ヘルタースケルター

  　【漫画】ヘルタースケルター（1巻完結) /漫画全巻プラス【22Jun12P】2003年に買ったまま、読んでいなかった。映画化になると聞いたので、読んでみた。非常に面白かった。岡崎京子さん独得の世界であるしメッセージである。老若男女でその受け取り方は随分と違うんだろうな、と感じた。さて、映画化であるが、主演の沢尻エリカさんに女優としてのイメージが付きまといすぎである。確かに今の沢尻さんとこの主人公の役は合っている。が、それは、女優沢尻エリカが演じていると云うよりは、プライベートの沢尻エリカのイメージを利用しているように思う。だから、役作りのことなんか何も知らない人は、沢尻エリカってやっぱああいう娘なのよね、という感想を持つに違いない。役者の持つイメージというのは、難しい。出来れば、ニュートラルが一番だ。役が付いたときにその役にギアをシフトすればいいのだから。だけど、なかなかそうも行かない。ニュートラルな状態は個性がないとも取られかねないからだ。個性がないと役も付かないし。うーむ、難しい。

  2012年07月10日

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  ゆるい生き方

  【送料無料】ゆるい生き方この本を読んで一番役に立ったのは、「楽しいか楽しくないかで判断する」という章である。要はプライベートの基準と仕事の基準を明確に持つ、ということなのだが、私はこの視点が曖昧だな、ということに気が付かされた。本書ではプライベートの問題は、「楽しいか/楽しくないか」で判断する。仕事上の問題は、「正しいか/正しくないか」で判断する。と、ある。私なりの解釈では、プライベートは感情。仕事は論理で判断する、という考えにたどり着いた。翻って俳優を志望したにも関わらずすぐに辞めて行く多くの人たちのことを思った。何故なんだろう、という疑問とどうしたらいいんだろう、という解決策をずっと考えていた。で、思い至った答えが感情と論理の問題である。彼らは、俳優の仕事に関わる全てを感情論で考えていたのである。だから、彼らの辞めるときの理由は、「楽しくないから」、「大変だから」、「他におもしろいことが見付かったから」等々、どれも感情で決めているのである。例えば、多くの俳優志望者がたった一回の舞台経験で辞めて行く。その理由は、彼らにとってその経験が、「苦しかった」からである。苦しかったから辞めるは、感情論だろう。つまり、彼らは、プロの俳優を志望していると云いながらもその基準はプライベートの基準に置いているのである。これで、ほぼ全ての謎が解けた。プロフェッショナルな俳優を目指すならば、俳優の仕事に関する基準を論理的に考えさせればいいのである。因みに今一緒に残って私と劇団活動をしているメンバーの考え方はみな論理的である。例えば、初めての舞台経験が大変なのは当たり前である、と彼らは考えている。二度三度と舞台に立つことによって、つまり、経験を重ねることによっておそらく、それらはもっと楽になったり、楽しくなったりするモノである、と理解しているのである。何と頼もしいことか。芝居上の問題は、「正しいか/正しくないか」で判断する。この原則を守っていれば、物事は大抵うまくいくはずだ。おっとその前に、芝居をする、「覚悟」をすることを先ずお勧めする。違う目的で読み始めた本が別の問題を解決することがある。読書の楽しみである。で、本書に書かれている「ゆるい生き方」だが、概ねその通りに生きている自分に気が付いた。あっ、プライベートではね。

  2012年07月09日

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  ジェームズ・キャメロン

  【送料無料選択可！】ジェームズ・キャメロン 世界の終わりから未来を見つめる男 (単行本・ムック) / レベッカ・キーガン 著 吉田 俊太郎 訳ヘタな自己啓発本を読むより、この本を読む方がよほど啓発される。さらに、ジェームズ・キャメロンの作品を観るのが楽しくなる。キャメロンファンは是非ご一読を。ただし、飜訳に多々間違いがあるので、ご用心を。他の場所でもいろいろな方がその間違いを指摘しているので、私は、まだ、誰も指摘していない箇所を一箇所指摘しておきます。オリオン映画とありますが、実際はオライオン映画の間違いです。映画関係者だったら誰でも知っていると思うのですが…。まあ、そんな間違いが多々ありますが、ジェームズ・キャメロンがどんな人かは良く分かりますし、自分も頑張ろう、という気にさせてくれます。

  2012年06月29日

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  GANTZなSF映画論

  【送料無料】GANTZなSF映画論ご無沙汰してます。二ヶ月ぶりの再登場です。まあ、私事に忙殺されてまして…。で、映画の感想は「KINENOT」というところに引っ越しました。キネマ旬報さんがやっている、HPです。映画の記録を残すのにはもの凄く便利なんです。「BOSS」というニックネームで書き記しております。良かったらそちらもご覧下さい。で、この「GANTZなSF映画論」は漫画家の奥浩哉さんの漫画家の視点から観たSF映画論です。自慢ですが、私が凄いのは、この本に出てくるSF映画を全て観ていたことです。映画論的な本に出てくる映画を全て観ていることなんて今までなかったのですが、これには、私自身、かなり感動しました。だって、そうとうマニアックな、こんなの誰も観てないだろうってな作品まで出て来るんですよ。まあ、それらを観ていて取り上げる奥さんも凄いと云うことですが。漫画家さんの視点ということで映画評論家さんとはかなり違う視点でSF映画を観ていらっしゃいます。その辺の視点の違いが読み所ですかね。SF映画好きな人は是非どうぞ。

  2012年06月07日

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  SAS・特殊部隊式図解徒手格闘術マニュアル

  【送料無料】SAS・特殊部隊式図解徒手格闘術マニュアル「驚いた。意外に読み物として面白い」次回公演、「朝に別れのギムレットを」の中の格闘シーンの参考のために購入した。お気づきの方も多々いらっしゃるだろうが、最近のハリウッド映画の格闘シーンの格闘術は以前流行っていたカンフースタイルからより実践的な格闘術に変化しつつある。その走りはおそらく、「ジェイソン・ボーン・シリーズ」辺りからだろうか。そんなこともあって、劇中の格闘シーンにも新味を持たせようと研究のために購入したのがこの本だ。が、意外にも読み物として面白く、おまけに読みやすい文体なので、すらすら読める。私にとって目から鱗だったのは、格闘技の目的についてである。格闘技の目的はすべて相手を倒す事だと思っていたのだが、護身術としての格闘技の場合の目的は自分の身の安全を確保することである、と云う。つまり、逃げるが勝ち。ベストは戦わないことである、と云う。良く武芸者モノで、戦わずして勝つ、みたいなことを云うが、何云ってんだよ、と思っていたのだが、この本を読んで、それがどういうことなのか、腑に落ちた。戦わずして勝つ、がベストなのだ。だが、そうも云ってられない。じゃあ、どうする、と云うときのためのことも書いてある。面白いのは、殆どの敵はこう攻めてきますよ、と敵の手の内をあからさまにしていることだ。これは、作者、マーティン・J・ドハティさんの経験値から来ている判断なのだろう。格闘技の達人でもない限り、その手の内は極端に少ない。攻め手は二手しかないそうだ。さて、演技に共通する点も見付けた。「目的を明確にする」ことである。どんな目的で戦うのか?どんな目的で演じるのか?意外に無目的で演じている人は多い。目的を持って演じることでその演技がもっと明確になる。本書の中に「ゲーム・プラン」と云う訓練方法がある。それは、そのまま、演技のエクササイズで使える。試しに私のクラスで実験してみた。見事成功。このまま行くと私のクラスのメンバーは芝居ばかりでなく、格闘術のスペシャリストにもなれるかもしれない。あはは。

  2012年01月10日

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  女子攻兵

  【送料無料】女子攻兵（01）「何だ、あの巨大な女子高生は!?」次回公演の参考になるかと思って買いました。って、巨大な女子高生が出るのかよって、出るかもね。あはは。

  2011年12月12日

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  星を継ぐもの　02

  【送料無料】星を継ぐもの（02）「原作、読みたくなっちゃうけど、グッとこらえて、読んでます」

  2011年12月11日

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  「やめること」からはじめなさい

  【送料無料】「やめること」からはじめなさい「新聞を読むのをやめる」の一文を見付けて買った。以前も書いたかもしれないが、とにかく新聞を読んでいる暇がない。で、未読新聞が毎日山積みされていく。で、その山積みを見ているうちにストレスがたまってくる。一ヶ月くらい読まないのは普通だ。つまり、これはもう、私には新聞は必要ではないんじゃないだろうか、と思っている。思っているが、長年の習慣でなかなかやめられない。この本の「新聞を読むのをやめる」の一文を読んだからって即やめるわけではない。が、本を書いているような方の中にも新聞を読んでいない方がいると知っただけでも勇気が湧いてくる。さらにこの本の作者、千田琢哉さんと云う方の別の本を遂先日読んだばかりだ。これも何かの縁だろう。やる勇気も必要だがやめるにも勇気が必要だ。イヤ、ひょっとしたら、やめる方の勇気の方がエネルギーが必要かもしれない。

  2011年12月08日

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  君の背中を押す言葉

  【送料無料】ギリギリまで動けない君の背中を押す言葉「動かなきゃ何者にも成れないんだッ!!　動けお前らッ!!」あっ、これは、私の心境です。プロの俳優になりたいって割にはホント何にもしないんですよね。ホント口ばっかり達者で。そんな奴らを動かそうと思って購入しました。帯に、すべて「フライング」しろ。とあります。イイ言葉ですよね。それにしても、何故、こんなにも安全志向なんでしょう?プロの俳優になる、と云うこと自体が安全志向とは正反対の決断のハズなのに、リスク（ホントはチャンスなのに）を怖がってビクビクオドオドして。ホントに動かない。そのうち情熱がなくなって辞めて行く。これが最近の辞めパターンです。せっかく、プロの俳優になる、という素敵な決断をしたんだから、それこそ行けるところまで行ってからまた考えればいいのに、とそんなことを思っております。「フライングしろッ!!」お前ら。あっ、今日は天気の都合でCFの撮影がなくなりました。なので、これからレッスンに行きます。その代わり明日は朝、五時起きです。

  2011年12月04日

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  夢をかなえる脳

  【送料無料】夢をかなえる脳「遂に登場ッ!!」先日ご紹介した澤口先生の本が楽天にも遂に登場しましたので、ご紹介しておきます。

  2011年12月01日

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  演劇は仕事になるのか?

  【送料無料】演劇は仕事になるのか？「演劇人、必読ッ!!」芸団協で私が御世話になっている米谷尚子さんの著作。先日お目に掛かった時にすでに重版が掛かったとおっしゃってました。つまりは売れているってこと。それだけ、このテーマに引かれている人が多いってことですかね。悪いことじゃないと思います。因みに買ったばかりで私はまだ未読ですが。これからしっかり読みます。話は少しそれますが、これは、私の周りにいる演劇を志している人に限った話なのかもしれませんが、彼ら彼女らは現実的には案外演劇で喰おうとしていないような気がします。口では芝居で喰っていきたい、とは云っているのですが、その行動を観察しているとまったくそんな様子はありません。端から芝居じゃ喰えないと思い込んでる感があります。で、そんな彼ら彼女らは絶対にこの類の本を読みません。存在すら知らないかも知れません。まあ、演劇人と云ってもピンからキリまでの人がいるので、付き合うときはその人がピンなのかキリなのか確かめないと大変な目に合いますよ……。

  2011年12月01日

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• 夢をかなえる脳

  「夢をかなえる脳」何歳からでも始められる能力向上トレーニング著者/脳科学者/澤口俊之「澤口先生の大ファンなので、作者買いしました」フジテレビの「ホンマでっかTV」のファンである。なかでも脳科学者、澤口俊之先生の大ファンである。私的にはもの凄いキャラクターである。そんな澤口先生の本なので買ってみました。作者買いなんて浦沢さん以来です、多分。ちなみに探したのですが、楽天には見当たりませんでした。

  2011年11月29日

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  チーズは探すな!

  【送料無料】チーズは探すな！「問題は、迷路の中にネズミがいることじゃなくて、ネズミの中に迷路があることだ」大ベストセラー「チーズはどこへ消えた?」に異議をとなえた本、らしい。帯に、世界2400万部ベストセラーに異議あり!　とある。で、前記の言葉は、帯裏にもあるし、本書のあちらこちらに出てくる。ゆえに、この本のテーマは、「問題は、迷路の中にネズミがいることじゃなくて、ネズミの中に迷路があることだ」だろう。この言葉の意味をどう解釈するかがこの本のテーマだ。実際私もどう解釈すべきか思案中である。もうひとつ同意すべき点は、現状に満足していないクセに、現状のままでいようとする人（ネズミ）達の不思議だ。私の周りにもホントに沢山いる。プロの俳優になりたいといいながら、現状を維持しようとするのだ。この場合の現状とは、「プロの俳優を目指している」という状態のことだ。余程居心地が良いのだろう。何年もイヤ時には何十年もその状態で居る人もいる。ウソじゃあない。ホントの話だ。「プロの俳優を目指している」自分が大好きなのだろう。困ったもんだ。やがては、ホントにプロの俳優を目指している人にいとも簡単に追い抜かれて行く。そして、彼ら彼女らは、静かにこの世界から消えて行く。私はそんな人たちを何千人と見てきた。淋しい限りだ。私が関わった人たちにはそうなって欲しくないと願っているのだが、こればかりは、やはり、本人の意志である。いかんともしがたい。で、こういう人の中にこそ「迷路」があるのだろう。つまり、いつも、どっちへ行って良いか分からず迷っているのだ。で、迷うのが怖いから、おそらくそこで、立ち止まっているのだろう。で、そこには、多くの仲間がいるから安心もしているのだろう。まあ、大抵の人がそうである。この道を一直線なんて人にはなかなかお目に掛からない。が、いわゆる、成功している人はこの道一直線の人だ。私はと云えば、多分、迷路の中をあっちに行ったりこっちに行ったりしているのだと思う。何しろ立ち止まるのが好きではないので。が、私自身の中に「迷路」があるとすれば、私自身の中の「迷路」から脱出できることができればいいわけだ。と、ここまでは理解できたものの私自身の迷路の中からどう脱出していいものか?と、また、私の思考は新しい「迷路」に入ってしまうのである。

  2011年11月19日

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  秋元康の仕事学

  【送料無料】秋元康の仕事学「某劇場から巨大な企画を頼まれまして……」演劇人なら誰でも知っている超有名な劇場から公演依頼を受けました。もともと「頼まれたら断らない」、「自分にとってリスクが高い仕事を引き受ける」をモットーに活動していますので、即答で、と云いたいところですが、一日考えさせていただいてから結局引き受けることにしました。さて、引き受けたは良いが何をしようか思案に暮れる毎日を過ごしています。せっかくのチャンスなので、どうせ演るなら演る側も観る側も面白がれる企画をと思って、積ん読状態にあった秋元康さんの本を読み始めました。ホンを書く時もそうですが、書く前に必ず、シナリオの書き方系の本を読みます。まあ、習慣みたいなもんです。何かやる前には、必ず、それ系の本を読むことにしています。基本的に演ることが決まっていてそれ系の本を読んでいると、ただ読んでいるのと違っていろいろとアイデアが湧いてくるんですよね。時々は読了する前にアイデアが固まるので、本の途中で本作業にはいることもしばしばです。公演は来年の四月の予定です。近々発表できると思います。まあ、あんまり、期待しないで気楽に楽しみにして下さい。

  2011年11月18日

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  超簡単!売れるストーリー&キャラクターの作り方

  【送料無料】超簡単！売れるストーリー＆キャラクターの作り方「結構、目から鱗を落としながら、読んでます」私的には、ストーリーテリングをストーリーとテリングに分けて考える、という考え方に共感を覚えます。こう考えるとあらゆる作品が分析しやすくなります。例えば、私は、「ホンは面白いんだけど、演出がねぇ」なんて云い方を結構します。でも、私の弟子達はこの区別が明確につかないらしく、ホンの話をしている時に演出の話をしたり、演技の話をしたりします。つまり、ホンと演出と演技のパートの区別がついていないわけです。例えば、よく「面白かった」と云いますが、「何が、面白かったのでしょう?」ホンでしょうか?　演出でしょうか?　演技でしょうか?　はたまた別の表現方法の何かでしょうか?私は、ストーリーは「ホン」。テリングは、その表現方法、演出サイドのすべての要素だと考えています。例えば、キャスティング、演技、美術、音楽、衣裳、照明、音響効果、映画だったら、さらに、特撮等々。こう考えると分かりやすいかもしれません。例えば、シェイクスピアの「ハムレット」。演出は蜷川さんと野田さん。ストーリーは変わりませんが、テリングはかなり変わるであろうことが想像できます。普通、私たちが直接目にするのは、このテリングの部分なので、どうしてもそちらの印象が強くなります。なので、評価の殆どもこのテリングの部分でなされているような気がします。つまり、まあ、あまりホンは評価されていないわけです。と、云うか、評価しづらいのかもしれません。何しろ、テリングの向こう側に隠れていますからね。極端な話をしますと、ホンなんてないって思ってる人もいますから。某田舎のおばちゃんなんかセリフは役者が自分で考えて云ってるって思ってる人もいますからね、この21世紀に。ちなみに、日本では、製作者サイドのせいか観客サイドのせいか分かりませんが、テリングの方がホンより圧倒的に重視されているような気がします。実は、それが、日本映画の面白くない（もちろん、全てではありませんが……）原因なのですが。何しろ、タイトルロールに脚本家の名前の出てこない映画作品がまだありますからね、日本では。ハリウッドではこの辺のことにかなり前から気が付いているらしく、結構、ホンを重要視しています。まあ、これも、全ての作品ではありませんが……。この両方を重要視しているのが、我らが黒澤明監督です。黒澤作品は先ず、ホンが面白い。で、監督の演出（テリング）が凝っている。故に黒澤作品はその殆どが面白いわけです。で、黒澤作品であまり面白くないと思える作品はおそらくてストーリーが面白くないはずです。そんな作品でもテリングはそれなりにキチンと凝っているはずです。で、多分、ストーリーに関してはもうその原型が殆ど出尽くしているので、今後はテリングを凝るしかないんでしょう。例えば、「スター・ウォーズ」の3D化なんてのはその代表でしょうね。話がずいぶんと逸れましたが、それでも、ホンをもっともっと面白くする方法はある、と書かれたのがこの本だと思います。ストーリーに関心がある方はその表現ジャンルに関係なく一読することをお勧めします。みんなで、日本のエンタテインメントをもっともっと面白くしましょうッ!!

  2011年11月05日

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  心を上手に透視する方法

  【送料無料】心を上手に透視する方法例えば、「手を握り合っているカップルがいたら、観察してみるとよい。優位に立っているほうの親指が、いつも一番上に置かれているはずだ」なんてことを知っていると人間観察が急激に面白くなる。私はこの手の本を役作りや役の分析、役者の観察などによく使う。黙っているときの方が人間は多くを語っているのだ。

  2011年10月29日

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  仕事ができる社員、できない社員

  【送料無料】仕事ができる社員、できない社員外で仕事することもあるわけで、そんな時はまあ、できる人だと思われたいわけで、俗物ですな、私は。最近、外の仕事が急激に増加している。要は依頼されて「芝居に関わる仕事」（詳細はまだ書けません。）をするわけだ。オーダーに従って自ら企画書をお越し実行する。そんな時は誰かの部下である。まあ、この本のタイトル通り「社員」でもイイ。で、俗物な私はどうせならとできる社員を目指すわけである。ああ。「努力に満足する二流、成果に満足する一流」と云う言葉があった。稽古場にも確かにいる。努力したんだからいいでしょ、みたいな。良くないんだよ、お前。劇団でもある。努力したんだからいいでしょ、みたいな。良くないんだよ、お前ら。「芝居ができる役者、できない役者」そんな本、書いちゃうぞ、ってなことも思いました。

  2011年10月27日

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  30日で人生を変える「続ける」習慣

  【送料無料】30日で人生を変える「続ける」習慣結局、続けることが一番なんだよな、と思っているので。新聞が読めなくて困っている。リビングの新聞置き場コーナーに山積みになっている。新聞の積ん読だ。あっと言う間に一ヶ月分くらいがたまってしまう。何度も新聞を読む時間を捻出しようとしたのだがうまくいかない。で、この「30日で人生を変える「続ける」習慣」って本を買ってみた。類書は結構読んでいる。「○○が続けられる」、「何日で○○出来る」的な奴だ。また、脳科学系の書籍にも30日続けられれば「習慣化」出来ると書いてある。つまり、何事でも、30日続ければ「習慣化」出来ること自体は知っている。問題はその30日間をどう続けるかだ。この本にはその30日間の乗り切り方が書いてある。習慣化する力とは、どんな習慣でもハミガキのように当たり前に続いている状態にする力のことを云います。この言葉を私の弟子達に捧げたい。君たちが芝居に対していつも四苦八苦しているのは芝居をすることが習慣化していないからなのだよ、と。つまり、芝居をすることが習慣化されればそれはそのまま役者として生きていけると云うことなのだよ。で、冒頭の「結局、続けることが一番なんだよな」というところに至るわけです。いつも辛そうに芝居をしている君たち。早く、芝居をすることを習慣化してしまいなさい。何でもそうだけど、辛いのは最初だけなのだよ。「慣れ」の力は凄いよッ!!

  2011年10月20日

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  人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。

  【送料無料】人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。「読書好きにはたまらない褒め言葉がいっぱい載っているうれしい本、まだ、途中までしか読んでいないけどね」稽古の帰りにふらりと立ち寄った書店で買った。実は以前から何度かこの本を手にしていたのだが、サブタイトルの「20代で身につけたい本の読み方80」の20代と云うキーワードが引っ掛かっていて買うのを見合わせていた。だが、書中の、「2回立ち読みした本は買っておいて間違いない」という言葉に引かれて遂に買った。何しろ、5、6回立ち読みしたことは間違いないのだから。今のところ、「本を読むスピードは気にしない」「本を読んでいる人はタフになる」「できる人の本棚には初版が多い」「本を借りて読む人は、自分も一生使われて終わる」何て項目が気に入っている。別に20代に限定する必要もないんじゃないか。本が好きな人が読めばいい本だ。

  2011年10月17日

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  書くことが思いつかない人のための文章教室

  【送料無料】書くことが思いつかない人のための文章教室文章を書くことへの視点がユニークそうなので買いました。文章を書くことにコンプレックスがあるんですよね、きっと。

  2011年10月06日

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  水木さんの「毎日を生きる」

  【送料無料】水木さんの「毎日を生きる」水木しげるさんと云う人が何を思って生きているのかを知りたくて買いました。「テレビくん」という作品の衝撃が今も記憶に残っています。

  2011年10月06日

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  つぶやきのクリーム

  【送料無料】つぶやきのクリーム新聞の惹句に、「何から手をつけたら良いのかわからない状態とは、なんでも良いから手をつけた方が良い状態のことである」と、あった。私は上記の状態であることが多々ある。で、この本を買った。まあ、森博嗣氏のファンでもあるからなのだが。

  2011年10月01日

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  "日常系アニメ"ヒットの法則

  【送料無料】“日常系アニメ”ヒットの法則最近の若い人たちの芝居を観ているとドラマ性の希薄さを感じる。ヘタするとストーリー性も希薄で、私達の云うところの「スケッチ」的な芝居も結構見受ける。何故だろう？　何故だろう？　と思っているときにこの本に出会った。「日常系アニメ」と「日常系演劇」。何かしら関係があるのではないかと思ったからだ。少なくとも私が芝居を創る時、それは、私の中にあるあらゆる材料の中の何かしらがもとになっている。それは、演劇であることもあるし、小説、映画、テレビドラマ、アニメ等々がごっちゃになって表に出てくるわけである。そして、それは、子供の頃の記憶であったりもする。例えば、アニメなら、「鉄腕アトム」や「鉄人28号」、「狼少年ケン」等々。それこそ数え上げたらきりがない。そんなわけで、「日常系アニメ」に至ったアニメの系譜を観て育った人たちは当然、それらの影響を受けているであろう、と考えたわけである。ならば、「日常系アニメ」の誕生理由が明確になれば、「日常系演劇」の誕生理由も明確になるのではないか、と考えた次第である。で、結果、理由は分かった。それは、本書に詳しく書いてある。興味のある方はご一読あれ。私が心配するのは、みんながみんなそちらに行ってしまって、ドラマ性のある作品やストーリー性のある作品がなくなってしまうことである。何事も多種多様な方が面白いに決まっているからである。で、面白いと思うのは、今年のハリウッド映画である。実にドラマ性やストーリー性の濃厚な作品が多い。アメリカンコミック系の作品の多さがそれを物語っている。それらを「非日常系」と云ってもいいかもしれない。「日常系作品」の多い日本と「非日常系作品」の多いアメリカ。果たしてその差は何だろう？「非日常系作品」の多い私としては大いに気になるところなのだ。

  2011年09月08日

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  UNBELIEVABLE!　アンビリーバブル!

  【送料無料】アンビリ-バブル！幻の写真集発見ッ!!と、いうくらい、どこにもなかった。ネットも書店も。発行は3月31日だったので、すぐさまあちらこちらに問い合わせたのだが、とにかくどこにもなかった。そんなわけで、やっと本日手に入りました。買った動機？稽古場の様子が少しでも知りたかったんですな。作る過程に興味があるというか……。まあ、これからじっくり拝読します。

  2011年05月28日

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  平成関東大震災

  【送料無料】平成関東大震災【送料無料】平成関東大震災「平成関東大震災」サブタイトルが、「いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった」あの福井晴敏さんの著作。（あのは、私的に、ローレライ、亡国のイージス、戦国自衛隊1549のことです）初版が2007年8月23日。つまり、買ったはいいが、読まずにいた、本、である。今回の件がなければひょっとしたら、ずっと読まなかったかもしれない、本、です。そんなわけで、買った記憶を頼りに未読本のボックスから探しだし、一挙に読みました。首都圏でマグニチュード6.9クラスの直下型地震が来たらどうなるか?　と云うシミュレーション小説です。今だからこそ読むチャンスです。地震が起きたら実際どうすればわからないあなた。（私のことです。具体的にどう行動して良いのか全く分かりませんでした。実はあの時、映画館にいたのです。その話はまた何れ）一読に値する本だと思います。キチンと知識として知っていると云うことが大事だと思うんですよね。知っていると云うことで私は随分落ち着きました。ちなみに東京で一番安全な場所は東京都庁です。何故なら……。ソンなことが書いてあります。

  2011年03月16日

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  伊上勝評伝

  【送料無料】伊上勝評伝「誘われてスカイウォーカー」公演終了後、平行して準備を進めていた神奈川県磯子区杉田劇場の「ドリーマーズ」という作品を演出するために毎日杉田劇場まで通っていた。舞台稽古、初日、二日目は現地に泊まり。その公演も20日に無事千秋楽を迎えた。その週、二本のオーディションがあり、一本はNGで一本は未だ連絡待ち。勿論その間に、「熱海殺人事件」紀伊國屋ホールも観たし、銀河劇場の「ろくでなし啄木」も観た。丸の内ピカデリーで「REDレッド」も観た。ああ、専門学校のレッスンにも復帰した。休んでいた、自身が主催するステュディオスとノアのレッスンにも復活した。そんなわけでまあ大忙しだったわけである。で、今は、少しずつ、いつもの生活に戻りつつある。そんな中読んでいるのが、上記の「伊上勝評伝」。表紙に「仮面ライダー」「仮面の忍者赤影」「隠密剣士」「快傑ハリマオ」の写真。帯に、「遊星王子」「光速エスパー」「悪魔くん」「帰って来たウルトラマン」「ジャイアントロボ」「人造人間キカイダー」etcの文字。思わず買ってしまった。上記の作品を書いた脚本家、伊上勝氏の評伝である。願わくば、脚本のひとつも載せて欲しかったのだが。上記の作品群が生まれた裏話を読めるだけでもファンとしてはイヤ、あの時代を過ごした少年としては満足な気分だ。

  2011年03月01日

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  映画脚本100のダメ出し

  【送料無料】映画脚本100のダメ出し最近この類の脚本術の本が次から次へと出版されている。例えば「SAVE THE CATの法則」等々。所謂、ハリウッド方式の脚本術である。読めば分かるが明らかに日本のそれとは異なる。その異なり具合が日本映画とハリウッド映画の違いでもある、と思う。何しろハリウッド方式は「面白さ」第一主義である。日本と違ってテーマなんか二の次三の次である。そして、より具体的である。日本のこの類の本に、何頁に何を書け、何て文章は見たことがない。が、ハリウッド方式は何頁に何を書け、書いてないから面白くないんだ、何てことがどの本にも書いてある。これから脚本家を目指す人がこの類の本を読んで勉強して少しでもハリウッド方式の脚本による日本映画が観られることを期待する。ちなみに私はこの類の本を演技術に取り入れている。実験的に私のチームのメンバーで試行錯誤しているが、最近、ぐんぐん、うまくなっている。理由はホンが読めるようになったからだ。そう。本の書き方の裏側は本の読み方でもある。日本の若い俳優さん志望の人はとにかくホンが読めない。ほとんどカンで読んでいる。カンが当たればいいが外れたら………。脚本に書かれた役を演じるには先ず脚本が読めなくてはダメだ。どう読めばいいのか?そんなことがこの本には書いてある。脚本家志望の方のみならず演出、俳優志望の方にも超お勧めである。年末年始に是非どうぞ。【送料無料】SAVE THE CATの法則

  2010年12月28日

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  たった1分で人生が変わる片づけの習慣

  たった1分で人生が変わる片づけの習慣掃除は好きだが片付けは苦手だ。本書によると片付けとは「捨てること」とある。が、どうにもモノが捨てられない。芝居を演っていて、やたら、感情移入するクセが付いているせいかモノにも感情移入してしまうようだ。「思い入れ」と云う奴だろう。だから、理論的には「片付け」は他人にやって貰う方がいいと云うことだ。何しろ、他者のモノに対して「思い入れ」がないのだから、ドンドン捨てられるわけだ。が、私も少しずつ本書に従って頑張って「片付け」を始めた。てなわけで、必死でいろんなモノを捨てている。一回15分程度。ほぼ毎日やっている。片付いた後はやはり気持ちが良い。人生が変わるかどうかは分からないが、片付けることは気持ちが良いことは確かだ。

  2010年11月05日

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  yPad

  yPadそのネーミングとデザインにやられて買ってしまった。眺めながら使い方を考えている。

  2010年10月26日

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  たった1分で人生が変わる片づけの習慣

  たった1分で人生が変わる片づけの習慣趣味が掃除のクセに片づけるのがヘタなので購入しました。とにかくモノが捨てられなくて困ってます。

  2010年10月23日

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  日本映画「監督・俳優」論

  日本映画「監督・俳優」論ショーケンが語る、監督・俳優論、ファン必読でしょ。

  2010年10月23日

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  別役実のコント教室

  別役実のコント教室初版が2003年12月。買って、7年近くも読んでいなかった。が、手近に読む本がなかったので、書棚から取り出して何気なく読み出したらこれが面白かった。これが買ったと同時に読んだら同じ感想を持ったかどうかは疑問だ。つまり、タイミングが良かったって事かな。「別役実のコント教室」とあるが、実際は劇作家別役実氏の戯曲の書き方のようなモノ。で、別役実氏独得の戯曲の書き方論が展開される。これを読むと戯曲というモノの独得の立場、つまり、テレビや映画の脚本との違いが良く分かる。良く分かるが、それ故に演劇というモノがテレビや映画とはまた別の観客を必要とすることも良く分かる。特に最近の若い俳優志望者（まあ、若くなくてもいいけど）はテレビや映画の影響で演劇の世界に来る人も多くいるのでこのことを理解して貰うのは結構至難の業だろうとも思った。ホントはもっとそのことを理解してから来て欲しいんだけどね。で、もちろん、戯曲の書き方としても役立つけど、不条理演劇とはなんぞや、または、不条理な笑いとはなんぞや、と云う方には教科書みたいな本です。で、読んでるとそんな本を書いてみたくなるから不思議です。まあ、それだけ、魅力的ということですか。

  2010年10月14日

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  蜷川幸雄の稽古場から

  蜷川幸雄の稽古場から眼科帰りの錦糸町の本屋で見付けた。帯に、「見栄やプライドといったガードをはずして、心をオープンにできれば、もうそれだけで良い舞台に向かっているのと同じなんだよ」と、あった。実は、先週末の稽古場で同じようなことを云った。「うまい演技ってのは、観客が感情移入してくれる演技だと思うんだよ。そのためには感情表現が豊かでないとダメだと思うんだよ。で、このこと（感情表現が豊かと云うこと）は表現者として基本だと思うんだよ。すべてはそこがスタートラインだと思うんだよ。だから、表現者として成功するには感情表現を豊かにする訓練をするのが一番いいと思うんだよ」といった内容だったと思う。これを蜷川さんは、「心をオープンにできれば」と云っている。この本に登場する十人。蒼井優、小栗旬、尾上菊之助、勝地涼、鈴木杏、寺島しのぶ、成宮ひろ貴、長谷川博み、藤原竜也、松たか子。の人々はそのスタートラインをクリアしたからこそ今があると思う。で、それが達成できていない人がそのことを無視して別の訓練を幾ら積んでも表現者には成り得ない、と私は思っている。何故、その人たちがいちばん大事な「心をオープンにする」ことを避けるのか?何故ならそれがその人達にとって一番辛い訓練だからである。が、この問題を無視していくら頑張っても絶対にプロの表現者には成り得ない。私も稽古場で声を大にして訴えているのだが、なかなか当の本人には伝わらないものだ。まあ、その伝わらないと云うことが「心をオープン」にしてない、という証拠なのだが。逆に云えば、蜷川さんの「心をオープンにする」、私流に云うと「感情表現を豊かにする」ことさえできればプロの表現者になれる、と云うことだ。まだるっこしいことはいいから先ずそのテーマに本気で取り組んでみたらどうだろうか。それがプロの表現者になる確実で一番の早道だと思う。分かったかい、君ッ!!

  2010年10月13日

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  グレート生活アドベンチャー

  グレート生活アドベンチャー五反田団の前田司郎さんの小説。前田さんの芝居は私流に云うと、野田秀樹＋平田オリザ=前田司郎的な感じがして好きだ。所謂日常的な話を実に演劇的に観せる。この小説も主人公の日常の生活と主人公がのめり込んでいるゲームの世界（非日常の世界）を巧みに描いていて、前田さんの芝居を知っている人は思わず、ニヤッ、とするのではないだろうか。で、言葉ではうまく言えないけれど「何かしら」感じることがあるのも事実だ。実際、ゲームの世界の大冒険より、現実世界で生きてゆく方が余程大冒険なんだろうな、としみじみ思ってしまう。まあ、当たり前なんだけどね。でも、その当たり前のことになかなか気が付かないのが、当世、なのだろうか。

  2010年10月08日

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  夢は逃げない。逃げるのはいつも自分だ。

  夢は逃げない。逃げるのはいつも自分だ。タイトルがかっこよくて買った。台詞にアレンジできないかなとも思った。「言葉」の持つ「力」を感じる。例えば、「俺たちは無力、だけど無敵」。カッコイイでしょ。あとは行動力だよねぇ。

  2010年09月28日

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  特撮円谷組

  特撮円谷組「特撮円谷組」買いました。私には、正にツボですが、よく考えたら、まったく興味がないであろうという人の方が圧倒的に多いわけで、出版されるだけでも、凄い、と思わざるを得ません。所謂、「円谷組」と云われた「ゴジラ」から昭和の特撮映画を支え続けたスタッフ達の記録です。まだ、読み始めたばかりですが、当時の特撮映画の試行錯誤、手作り感などを感じます。特に私なんかはあの手作り感に感動していたんだな、と改めて思います。時々、昭和30年代の特撮映画を観たくなるのは、あの手作り感を確認したくなるからでしょうか?人間が懸命に作っている「暖かみ」みたいなものを感じます。デジタルになって、映画の技術が向上して、それで、映画が面白くなることには賛成ですが、それでも、人間が作っていると云う作家性が感じられればと思います。まあ、芝居の現場は技術的にはそれほど進化していないにも関わらず、人間関係がデジタル化しているようには感じます。あっ、ウチはそんなことありませんよ。どちらかというと、暑苦しいほどの人間関係で芝居を作っていますから。でも、芝居作りの現場ってその暑苦しさが楽しいんだと思うんですが………。やはり、古いんですかね。でも、変える気はさらさらありません。熱気のない現場から熱気のある芝居が生まれるわけはありませんからね。まあ、見ていてご覧なさい。世の中どんどんそっちにの方に向かって行きますから。多分。

  2010年09月27日

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  パワー・オブ・フィルム

  パワー・オブ・フィルム「パワー・オブ・フィルム　名画の法則」。この本は面白い。まだ、読んでいる途中だが、面白い。アメリカの所謂名画が何故名画たり得るかという理由が演技、アクション、等と云う細かい項目に分けられて実に丁寧に語られている。アメリカの映画学校の有名な講師の講義録を編集したモノらしい。映画に関わる人または映画に興味がある人にはお勧め。で、一番のオススメは脚本家志望の人だろう。なぜなら、基本的に名画というモノを支えている条件が羅列させているのだから、自身の作品を名画にしたければそれらの要素を取り込んでゆけばいいわけである。まあ、理論的にはね。それと、アメリカ映画の秘密、例えば、「フック」なんて言葉の解説もキチンとしてある。日本のシナリオ教室なんかじゃ絶対に教えない用語だ。通ってた私が云うのだから間違いはない。で、この「フック」があるかないかが作品が面白くなるかならないかの絶対条件なのだから、やはり、脚本家志望の人は読んでおくべきだろう。ちなみに、私は、アメリカ人の書いた「戯曲の書き方」と云う本で戯曲の書き方の勉強もしたが、その本には「フック」という言葉がキチンと説明されていた。そんなわけで、日本には入ってきてない、それも、大事な「用語」の解説なんかも満載なワケである。ちなみに私の弟子達には戯曲には「フック」も「トリガー」もあるよ、何てことを教えている。知らなきゃ素通りするけど、知ってりゃ、ちゃんと演じるからね。そんなわけで、私の弟子達はホンが読める上に演技も出来るのだ、と云える日が来ることを私は切に願っている。が、相変わらず、私の方が成長率が早い。あははははは。

  2010年09月21日

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  「七人の侍」創作ノート

  黒澤明「七人の侍」創作ノート私自身が今現在、ホンのことを考えたり、演出のことを考えている状況にあるせいか、ナイスなタイミングで出版されたなと云う印象が強い。何しろ、黒澤明監督の創作ノートだ。それもテーマは「七人の侍」。興味津々である。取り敢えず、野上照代さんと橋本忍さんの対談を読んだ。どうやらこのノートの存在を知る人は少なかったらしい。共同脚本の橋本忍さんも知らなかった、と云っている。当然私なんか知るよしもなく、共同で脚本作りを始めるところから、つまり、そこがゼロスタートだとばかり思っていたのだが、その前に黒澤監督の膨大な創作ノートが存在したのだ。ざっと目を通しただけだが、登場人物の設定、演出意図、台詞などが箇条書きで次から次へと書かれている。「七人の侍」を観てないとなんのこっちゃと思うかもしれないが、知っている人には、ああ、あそこのことかと思い当たったりするのだろう。読む前に、もう一度「七人の侍」を観てからのほうが良さそうだ。とにかく「準備」することの大切さを痛感する。クリエイターの方、または、それに類する職業の方は必読ですぞ。稽古も本番のための「準備」。ちゃんと演ろうぜ。その前に稽古場に来る「準備」もしてきてね。最近は手ぶらで稽古場に来る人がいたりするんですよ。何の自信なんでしょうね。

  2010年09月03日

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  これが「演出」なのだっ

  これが「演出」なのだっこれが「演出」なのだっ天才アニメ監督のノウハウ大地丙太郎（作者）「アニメをなめるなよっ!ワンランク上の創作術あるいは鑑賞術!!これを読んだら、もう駄作は許せない。あらゆるクリエーター志望者に通じる超演出論。発行されて一年経っている。何故、気付かなかったのだろう?アニメだろうが何だろうが「演出」論的なモノは仕事柄結構目を通すようにしているのに。新宿紀伊國屋のアニメコーナーで見付けた。新書版なので一般の書店では新書版コーナーに置かれているのだと思う。さすが、紀伊國屋。私は立場上結構「声優志望者」の弟子が多い。声優さんの知り合いも多い。っていうか、今は役者さんより声優さんの知り合いの方が多いかもしれない。が、未だに、アニメにおける「演出」と「監督」の違いが良く分からない。弟子たちも声優志望者のクセにそのことを私に明確に説明できる者はいない。「オイオイ」と思う。声優には興味があってもアニメを作るシステムには興味がないのだろうか?そういえば、アニメの監督の名前を聞いても知らないと云うし、まして、脚本家なんて聞いたら全滅だもんね。まあ、その程度の興味しかないということなのだろう。で、「アニメをなめるなよっ!」ってなことになるのかもしれない。私だって、伊藤和典さんくらいは知っている。っていうかファンだ。伊藤さんの脚本作品は全部観ている。もちろん「MM9」も。（この話は何れまた）で、一番同感できるのは一所懸命作ったアニメの最終段階で声優さんにいい加減な芝居をされるのが一番ヤダ、と云うことである。分かるよねぇ。人が一所懸命書いたホンを適当に演られたらホント東京湾に沈めてやろうと思うもん。で、案外、役者さんはその辺に無頓着な人が多い。ホンなんてさっさと書いてるんだろうと思っている人が結構いたりする。中にはそういう人もいるかもしれないが、殆どの人はソンなことはないと云っておこう。だから、個人的には「声優志望者」の人、俳優志望者の人が読むとイイと思う。制作サイドの苦労を知れば、この程度の実力、この程度の頑張りで声優になりたいなんて云っちゃいけないんだな、ということが理解できるだろう。ホント、「芝居をなめるなよっ!」だっ!!

  2010年08月30日

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  20世紀少年の脇役

  20世紀少年の脇役「20世紀少年」ファンとしては買わざるをえんでしょう。「20世紀少年」のスピンオフ作品。テレビでも今やってるし、タイミング的には良いと思います。

  2010年08月27日

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  FBI式人の心を操る技術

  FBI式人の心を操る技術タイトルに抵抗を持つ人もいるかもしれない。私が買った理由は表紙にある惹句、「仕草から人の心を読み、自分の仕草で相手を操る技術とは？犯罪者の嘘を見破るメソッドをFBIに教える著者が、すべて明かす」一つは、演技者、演出者として「仕草」と云うものに大変興味を持っているから。もう一つは、WOWOWでやっている「クリミナルマインド」のファンなのでFBIの捜査方法に関心があったから。読み終わった感想は、演技者、演出者に実に役に立つホンであるということである。言葉は嘘をつけても仕草は嘘をつけない。嘘の演技は言葉（台詞）は台本に書いてあるとおりに喋っているのだが、仕草が嘘を言っている場合が多い。例えば、台詞は「好き」（ストレートな意味で）だと云っているのだが、その演者が相手役を嫌いだとその無意識が「仕草」に出る。本書からの引用で云うならば、「ヘソが相手の方を向いていない」のである。ってなことがいっぱい書いてあるので、演技者にも演出者にもイヤ、作家にも役立つことだろう。もう一つは「クリミナルマインド」と同様の捜査シーンなどがサンプルとして書かれている。それを読むだけでも面白い。演技とはアクションである。アクションとは身体の動きである。もちろん、その中で「仕草」と云う身体の動きは重要なポジションをしめている。演技がうまく行かない人、行ってない人、一度、自身の「仕草」に注目してみてはどうだろうか？演技が良くなること受け合いである。

  2010年08月01日

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  攻殻機動隊

  （コミック）攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX（1）／衣谷遊／講談社 2010年4月6日発売頭の中で物語が出来つつあるんですよね。で、それに関わるいろんな情報が頭の中で交錯しているような感じなんですよね。で、これは、何かしらの役に立つかもしれない、と思って買ったりするわけです。キャラクターと世界観がキチンと出来ているので、あとはいくらでもエピソードが考えられるという典型的な作品。この世界観とキャラクターさえ自分のものにすれば誰でもエピソードを思い付いたりするんじゃないでしょうか。逆にその世界観とキャラクターを構築したと云うことがもの凄いことなんです、きっと。

  2010年06月25日

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  小説家という職業

  小説家という職業「スカイ・クロラ」の森博嗣さんの著書。森さんはもう小説を書かなくてもいいらしく、出版社を始めとするその界隈の世界に対する物言いが極めて気持ちよい。そしてそれらは小説家志望者にも向けられる。で、思うにその森さんの物言いは「芸術系」の仕事を目指している全てに人に通用する物言いである。もちろん、俳優志望者にも。小説家の部分を俳優に直して読めば、あなたはきっと俳優になれるでしょう、って、この私の感想もきっと森さんの想定内の感想なのだろうな。何のことかって？本書を読めば分かります。

  2010年06月23日

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  ザ・シネマハスラー

  ザ・シネマハスラー映画秘宝の「日本映画縛り首」シリーズが何故か再開されない？あちこちから圧力が掛かっているのだろうか？でも、そんなの関係ねぇ、が、映画秘宝の映画秘宝たる所以ではなかったのか。負けるな、映画秘宝ッ！！で、面白くない映画をキチンと面白くないと云ってくれるメディアがなくなってしまい、淋しいな、と思っていたら、この本に出会った。もとはラジオ番組だと云うことだ。評論している宇多丸さんと云う方は存じ上げないのだが、評論を読む限り映画通で目線も確か、そして何より、映画秘宝よりである。何より、云いっぱなしになっていないのがイイ。何故、詰まらないのか？　または、面白いのか。どうすれば、面白くなるのか？キチンと批評として成り立っていると思う。で、これを読んでいると今の日本映画のダメさ加減が良く分かる。逆にハリウッド映画がビジネスとして如何にもの凄いかも良く分かる。ホントにビジネスに徹してゆけば映画は面白くならざるを得ないような気がする。日本のテレビ局系の作品は作品の力で観客を動員しているわけではなく、明らかにテレビ局の宣伝の力である。宣伝さえうまく行けばお客さんは入るのである。だから、映画としては「変な映画」が多い。ハリウッドはおそらくビジネスとして成立させるためのシステムがどの部門もキチンとしていてこの「変な映画」が現出する確率が少ないのだろう。もちろん、それでも、時々、表れる、その不思議。特に脚本に関してはやはり大きな差があると思わざるを得ない。それは、この「ザ・シネマハスラー」にも書かれているが日本映画の詰まらない原因の多くはその脚本にある。逆にハリウッド映画の面白さの原因も多くは脚本にある。そしておそらくそれは、脚本を書くノウハウの問題にまで遡る話になるのだろう。そろそろ真剣にこの脚本術で良いのか？　と、誰かが問い直さなければならないのではないだろうか？そしてそれは、読み手の問題でもある。プロデューサーにホンを読む能力がないのではないだろうか？プロデューサーもホンを読む訓練をするべきであろう。または、ハリウッドの様にプロデューサーと脚本家と演出家で面白い映画作りの方法論を一からシステム化するなんてことをしてみたらどうだろう。とにかく私たち観客は面白い映画を観たいのだ。この本の中で紹介されていながら未見の作品があったので試しに何本か観てみた。書いてある通り面白かったり詰まらなかったりした。何を観てイイか迷っている方の参考にオススメ。さらに映画を観る自分の目線がどの程度なのかを知るのにも役立つと思う。パート2の出版を願う。

  2010年06月15日

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  7人のシェイクスピア

  7人のシェイクスピア（1）「7人のシェイクスピア」。タイトルに惹かれて購入しました。「ゴリラーマン」や「BECK」のハロルド作石氏の作品です。第一話はまあ、状況設定、主人公（？）、シェイクスピアのお話ですが、第二話から第一巻全部、物語は予想もしない展開を見せます。第二の主人公とも云うべき、リー、という予知能力を持った中国少女の物語が展開します。で、おそらくこの少女とシェイクスピアが出会う予感を残して第一巻は終わります。タイトルの「7人のシェイクスピア」の謎も惹かれますが、この少女が物語にどう絡んでくるのか？もの凄く気になります。で、多分、まあ、第二巻も買うわけです。

  2010年06月08日

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  東京から現代アメリカ映画談義

  東京から現代アメリカ映画談義映画監督、黒沢清氏と映画評論家、蓮實重彦氏の対談集。テーマは、イーストウッド、スピルバーグ、タランティーノの三監督。取り上げられている三人の監督のファンである。イーストウッド監督の作品は2本観ていないが、スピルバーグとタランティーノの監督作品は全部観ている。プロの映画監督と映画評論家が三人をどう思っているのか知りたくて購入した。映画も上辺だけでなく、隅々までキチンと観られるようになれば、また、違う楽しみ方ができるんだろうな、といつも思っていたのだが、この両氏はどうやらそんな楽しみ方をしているようだ。意外だったのは、だからと云って、すべての意味を解釈できているわけではない、というところ。プロでも分からないところは多々あるらしい。後で分かることもあるから今はそれでもイイらしい。その分からない謎の部分を当事者の三人に尋ねてみたい気にさせてくれる。おそらくイーストウッドもスピルバーグもタランティーノも本心らしきものはホントに語っていないのではないだろうか。まあ、表現者からすれば、作品から読み取れ、と云うことなのだろう。映画の楽しみ方として同じ監督の作品を見続ける楽しみというのがある。昔は結構いたのだが、最近のハリウッドの監督は結構すぐにいなくなってしまうので、そんな楽しみ方もできなくなった。果たして、この三人を凌駕する監督は現れるのだろうか。

  2010年06月07日

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  イチローに糸井重里が聞く

  イチローに糸井重里が聞く何故かイチローと云う人に興味がある。野球選手のイチローと云うより、その生き方、考え方に興味がある。実は、イチローさんのような生き方、考え方を持っている役者さんがいてくれると若い俳優志望者の人たちのサンプルとしては最高だと思っているのが、その原因かもしれない。帯にこうあった。「イチローさん、サボりたい日はありますか？」さすが、糸井さん、うまい、と思いましたね。なかなかそんなこと聞きませんもんね。イチローさんの野球に対する考え方をまんま芝居に置き換えて若い俳優志望者の方達に読んでもらえればとやはり思いました。その通りにしたら絶対プロになれるから。

  2010年05月22日

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  おかしな二人

  おかしな二人とにかく面白かった。文庫本で635頁もあるのに一挙に読んでしまった。小説家「岡嶋二人」の盛衰記である。実は私は岡嶋二人もこの本の作者井上夢人氏の本も読んだことはない。では何故読んだのか？この時期に読んでいた所謂、小説の書き方系のお勧めの本に必ずこの本が紹介されていたからだ。岡嶋二人という二人で一人の推理作家の盛衰記。そしてその中身はどう推理小説を生み出すのかというノウハウに溢れている。これこそが小説の書き方系のお勧め本の理由。もちろんその部分も相当面白いのだが、岡嶋二人を構成する二人、徳さんとイズミの二人が出会ってから「江戸川乱歩賞」を獲り離別するまでの過程が実にスリリングに描かれている。私はそちらの方に興味を持ってしまった。この二人、一体どうなってしまうのだろう？　芝居も多人数で創作する。もともとの脚本はあるにしても稽古場ではキャストやスタッフとあれやこれやと相談しながら創ってゆく。もちろん最終決定をするのは演出家だが、その場にいる全員が創作に参加しているのは間違いない。岡嶋二人という作家は小説というフィールドでそれを行っていた。初期の頃はやはり楽しくやがて苦しくなって行くそして解散……。劇団の盛衰記と重なる思いがある。クリエイターを志すすべての人にお勧めする。身が引き締まるぞ。

  2010年05月18日

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  蒼き鋼のアルペジオ

  蒼き鋼のアルペジオ（01）まったくのカンで買いました。久しく読まなかった「潜水艦マンガ」です。「サブマリン707」や「青の6号」以来かも。（古！）主役の潜水艦は「イ号401」の改良型。コミックの定石通りクライマックスの潜水艦の大活躍から始まります。当たり前ですが、相当調べて描いてます。少し話は逸れますが、コミックにはオープニングの定石があります。所謂、面白いコミックは大体定石通りに始まります。それは、ハリウッド映画にもありますし、欧米のお芝居にもあります。が、日本の映画や芝居にはどうやらその定石がないようなのです。日本の脚本の書き方には最近少しだけこの「定石」から始めよ、みたいな論が出てきましたが、それでもまだまだ少数意見のようです。お芝居に関してはほとんど皆無です。というか、「戯曲の書き方」という類の本はホンの数冊しか出ていません。故にハッキリしたことは分かりませんが、私が読んだ「はじめての劇作」（デヴィド・カーター著）と云うアメリカ発の本にはちゃんと定石から始めよ、みたいな文章がありました。実は日本のアニメが欧米で受け入れられる理由はココにあるのではないかと思います。ココとは「定石」から始まっていると云うことです。ですから、個人的には日本のアニメの脚本家の腕前は世界で通用するとみています。と、すれば、他のジャンルでもこの論法を用いれば世界で通用する作品を作れるのではないでしょうか、と思っています。と、すると、問題は、演出か俳優かはたまた……、と云うことになると思います。あっ、何が云いたいかという、やはり、基本的に面白い作品を観たいので、面白ければ「定石」通りでもいいんじゃないかと思っていると云うことです。または、「定石」を知って「定石」通りにやらないというやり方でもイイと思っています。これを分かりやすく云うと「型破り」と云いますが。一番の問題点は「定石」または「型」を知らずにモノを作っていると云うことだと思うのですが……。本題に戻りますが、この「蒼き鋼のアルペジオ」の世界観の設定ももの凄い物があります。コミックの自由度の凄さを感じます。それは、作り手サイドにもあるし、それを受け入れる読者サイドにもあるともいます。芝居もそうなると良いな、何て、ちょっと思いました。

  2010年05月07日

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